繁田信一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ春に京都博物館で陽明文庫名宝展へ行ったので、
その繋がりで今更ながら読んで見ようと思いました。
読みながら博物館へ行く前に読めば良かったなぁと思いました。
面白すぎです。
解説に助けられてなのですが、
行間にある背景を知ると思わず吹き出してしまう事柄が続きます。
ライバル達の動向や、頼りない親戚、苦手な漢文、
そしてとうとう後世の一族子孫のために書き残しているはずの『日記』を
読まれたくないと言い出す始末。
現代との価値観は異なることもあり、自分で何を理解できているか分かりませんが、
人間らしい喜怒哀楽が垣間見えて道長という人が好きになりました。
日記に書いたこと、書かなかったことと思いを馳せると楽しいです。
一息に読み進めるというよりは、ゆっくり、ゆっくりと味わいながら読みました。
もっと読みたかったです。
でもまさか、自分の日記が国宝になっているなんて、道長もびっくりでしょうね。
(追記:そしてついにユネスコの世界記憶遺産に登録されましたよ、道長さん
2013/09/15) -
Posted by ブクログ
歌人として名高い藤原定家さんが年下の少将相手にマジギレして、プロレスのヒールよろしく凶器で相手の頭カチ割ったって話を知った時「芸術家は気難しいからね」などと思ったんですが、間違ってました。
定家さんは王朝貴族としては平均的な気の短さと血の気の多さの持ち主だっただけみたいです。
タイムスクープハンターでも取り上げられた「後妻(うわなり)打ち」。
あの番組見た当初は「さすが戦国・江戸時代は武闘派だね」と思ったんですが間違ってました。
平安時代のルール無用流血どんと来いなノリの後妻(夫)打ちを、武士道精神に則って文化的なものにした結果の風習だったらしいです。
帝の御前でパンツレスリング(意訳)はじめる公卿の御曹司たち。
男相手に肉弾戦しかける宮仕えの女房さん。
自分をコケにした相手は物理でボコる皇子様。
バカかDQNしかいない殿上人。
イカレたメンバーばかりの王朝貴族たのしいです。
やっぱり生の根源は闘争本能だよねって、読んでてなぜか安心できます。
そんで、読み終わった頃には良識人の藤原実資さんにいつの間にか惚れてるという、賢人右府のステマ本() -
Posted by ブクログ
現存する世界最古の直筆日記【国宝】
の現代語訳版
現代語訳・原文・解説が載ってます
解説が素晴らしく、わかりやすい
約千年前の、時の最高権力者の日記が
読めるなんて、文字や文学の凄さを再認識
ただ、藤原道長公、漢文苦手の様で
誤字脱字多めです
漢詩文が得意な一条天皇の頃は
頑張ってた道長公だけど、
あまり、そういうのに興味がない天皇になると、
特に気にしなくなっちゃう(笑)
今と昔はだいぶ価値観が違ったんだな〜と
科学的な事を認識しようがないから、
もののけや、呪いの類や、風水等を
信じ込んでて、それらの対処やお祓い等で
陰陽師などが、かなり政治に関わってる様で、
安倍晴明とか普通に出てきたし、
実在してたんだな〜と
安倍晴明に関するある日の日記が
謎に黒塗りされてたり、不気味な部分も
あとびっくりしたのが、
庶民が天皇の内裏に普通に出入りしてるようで、
内裏であっても、たまに遺体が転がってたり、
衝撃だった
なかなか興味深く、当時の事が知れて良かった -
Posted by ブクログ
平安時代と聞いて何を思い浮かべるだろうか?
大体の人は源氏物語、優美な世界、王朝文化、煌びやか…などなど、貴族の生活をイメージするのではないかと思うし、わたしもそうだった。
そんな中、平安時代の庶民たちに焦点を当て、当時に書かれた日記などの史料を読み解き庶民の生活を分析していく本書、めちゃくちゃ面白い。
序章から「庶民たちが内裏であばれた!」というような目を引く話で心を奪われる。
数々の文献や史料から、庶民の生活や主人である貴族との関係性、実際にどのように働いていたか、家や住所など、どんどん読み解かれていくのがとても面白い。
小右記や池亭記など、なかなか普段読めない日記や、庶民が書いたとされる古文書から解説してくれるのがすごくありがたいし貴重だと思う。
平安京は当たり前だが貴族だけのものではなくて庶民も生きていたんだなぁと改めて感じた。
そして平安時代に生きるなら貴族にならないとほとんど死んだも同然だなと…。
乞食の話も出てくるが、ある程度の地位にいないと生きていくのも大変そうだった。
すごい勉強になったし面白かった。ぜひ読んで欲しい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ角田文衛に比べると、格段に読み易い、繁田信一の文章。ま、いつもこの人のネタは「小右記」ですが。どれだけ藤原実資が好きなの(笑)
円融帝の前に一条帝が配置されていることで、時代が前後してちょっと混乱。時系列の方がとっつき易いです。
摂関時代、天下の天皇家と言えども、結局は兼家やら道長やらに振り回される。政治力とは地位名声とは別物、かなり非情。ロクに物心もつかないうちに、即位だ元服だ入内だ譲位だ…って、大人の都合で。実の娘だって駒の如くよ〜!
しかも、道隆vs詮子とか、親類縁者のごく狭い世界の人間関係の中だけに容赦ないし。
円融帝って、母の安子が末妹を産死した時(964年)には5歳。長兄の冷泉が14歳で、次兄の為平が12歳。安子の同母兄弟は沢山いたのに、面倒を見てくれたのは登子と兼通だったのね(村上帝が登子を入内させたのは息子達の為ではないけどw。選子内親王は兼通/昭子女王の堀川殿で媓子と育ったらしい)。伊尹も兼家も知らん振りだったのか?祖父母(師輔と藤原盛子)も居ないしな。
父方(村上帝)の同母兄弟…ったって、保明親王も康子内親王も朱雀天皇も、更に祖父母(醍醐帝と藤原穏子)も既に鬼籍。
村上帝も3年後に崩御(967年)。長兄は即位、自分は9歳で立太子。次兄は元服時(965年)に源高明んちに婿入り。