繁田信一のレビュー一覧
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源氏物語と実際の朝廷の人間関係を比較しつつ、当時の文化と物語のモデルらしき人々の実際を解説。女性のもとに通う形の婚姻で、一夫一婦制でもなく、結婚の届けを出して「正妻」を決めるわけでもない時代に、身分や出身地、政治的な陰謀などに翻弄されながら、それぞれの性格がよく分かる、緩くてある意味狭い人間関係を生きた貴族階級の様子が分かりやすく説明されている。
火事や疫病、強盗などがあまり描かれない源氏物語は、当時のリアルとはちょっとかけ離れているとしつつも、当時の読者なら想像できるモデルがいて、読み物として非常に面白かったというのはよく分かる。
古典はやはり、現代語訳で物語そのものを読むのはもちろん、周囲 -
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漢文の簡潔さ
平安貴族たちの手紙文を題材にして様々なトピックスを集めている。一貫したテーマや主義主張があるわけではなくトピックスの羅列にとどまっている。同じ著者の他書と比べてやや劣っているような気がする。それにしても本書を読んで、漢文の簡潔さには強い感銘を受ける。現代日本語の2割程度の文字数で意を明確に伝えている。
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Posted by ブクログ
治安三年(1023)の六月、世に「かぐや姫」と呼ばれる姫君が13歳のころ、初めての縁談が持ち上がるが・・・
ここに語られているのはおとぎ話の『かぐや姫』ではなく、王朝時代にそう呼ばれていた『藤原千古』という姫君。王朝時代研究の第一級の資料として利用されている「小右記」を綴った『藤原実資』の娘である。
小難しい話は置いておいて、昔も今も、年老いてできた子を溺愛することや、女性が行き遅れると大変だと言うのは変わらないらしい。特にこの時代、高貴な生まれであっても、後ろ盾がなくては女房勤めに身を落とすようになったりと、気の毒な立場になったりする。
かぐや姫の婚活も中々上手くいかなかったらしい。せっ -
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[ 内容 ]
『枕草子』に描き出された華麗な王朝世界。
その中心にあるべき天皇が、実際にはないがしろにされていた。
摂政・関白の専横、それに追従する廷臣たち。
孤立する天皇たちの深い嘆きを聞く者はいたのか。
当時の廷臣たちの日記によって、華麗なイメージとは裏腹な王朝時代の真実を明らかにする。
[ 目次 ]
序章 ひとりぼっちの天皇たち
第1章 一条天皇の憂鬱
第2章 円融法皇の嫌悪
第3章 東三条院藤原詮子の偏愛
第4章 花山法皇の不満
第5章 上東門院藤原彰子の困惑
第6章 三条天皇の警戒
終章 裏切られる天皇たち
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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