【感想・ネタバレ】天皇たちの孤独 玉座から見た王朝時代のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

角田文衛に比べると、格段に読み易い、繁田信一の文章。ま、いつもこの人のネタは「小右記」ですが。どれだけ藤原実資が好きなの(笑)
円融帝の前に一条帝が配置されていることで、時代が前後してちょっと混乱。時系列の方がとっつき易いです。

摂関時代、天下の天皇家と言えども、結局は兼家やら道長やらに振り回される。政治力とは地位名声とは別物、かなり非情。ロクに物心もつかないうちに、即位だ元服だ入内だ譲位だ…って、大人の都合で。実の娘だって駒の如くよ〜!
しかも、道隆vs詮子とか、親類縁者のごく狭い世界の人間関係の中だけに容赦ないし。


円融帝って、母の安子が末妹を産死した時(964年)には5歳。長兄の冷泉が14歳で、次兄の為平が12歳。安子の同母兄弟は沢山いたのに、面倒を見てくれたのは登子と兼通だったのね(村上帝が登子を入内させたのは息子達の為ではないけどw。選子内親王は兼通/昭子女王の堀川殿で媓子と育ったらしい)。伊尹も兼家も知らん振りだったのか?祖父母(師輔と藤原盛子)も居ないしな。
父方(村上帝)の同母兄弟…ったって、保明親王も康子内親王も朱雀天皇も、更に祖父母(醍醐帝と藤原穏子)も既に鬼籍。
村上帝も3年後に崩御(967年)。長兄は即位、自分は9歳で立太子。次兄は元服時(965年)に源高明んちに婿入り。

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2019年05月26日

Posted by ブクログ

いつの時代も、トップとは孤独なものです。
自民党の麻生太郎さんも言ってたけど、
孤独に耐えることのできるもしくは楽しめる人でないとトップになんてなれません。
その組織の規模に関係なく。
そうゆう意味で、安部さんは弱かったと感じた。
そうゆう意味で、小泉さんは強かったんじゃないかな?

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

かなり笑える歴史の本です。とは言っても、内容は真面目で、きちんとした研究をもとに書かれているのですが。その辺のワイドショーよりも面白いです。王朝貴族とは言え、人間臭くて、色々な感情が絡み合っていて。1000年近く前の人々のそう言う部分を垣間見れるところが歴史を知る面白さのひとつだと思います。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

[ 内容 ]
『枕草子』に描き出された華麗な王朝世界。
その中心にあるべき天皇が、実際にはないがしろにされていた。
摂政・関白の専横、それに追従する廷臣たち。
孤立する天皇たちの深い嘆きを聞く者はいたのか。
当時の廷臣たちの日記によって、華麗なイメージとは裏腹な王朝時代の真実を明らかにする。

[ 目次 ]
序章 ひとりぼっちの天皇たち
第1章 一条天皇の憂鬱
第2章 円融法皇の嫌悪
第3章 東三条院藤原詮子の偏愛
第4章 花山法皇の不満
第5章 上東門院藤原彰子の困惑
第6章 三条天皇の警戒
終章 裏切られる天皇たち

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

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[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2010年07月14日

Posted by ブクログ

2007/09入手。
この本もタネ本はこの著者のご専門である「小右記」。反主流派貴族であった藤原実資の目から見た「権力者(藤原摂関家)に弄ばれる歴代天皇とその一族」と言ったところ。
けどこの両者、実は「祖父と孫」「叔父と甥」だったりするわけで。
古代の大王(おおきみ)家から連綿と続く近親結婚が極まるのがこの時期。(何しろ「兄弟がそれぞれ母の妹達と結婚」ですから。そりゃ子孫も絶えるわ)
でもここまでではないにしても、これに近い状態はつい50年前まで千年間続いてたわけですからね。

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2009年10月04日

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