あらすじ
宮中での取っ組み合いの喧嘩、従者の殴殺、果ては邸宅建設のために平安京を破壊――。優雅な王朝時代のはずが、貴族たちはやりたい放題。当時の日記をもとに、貴族たちの意外な素顔を探り出した意欲作。
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Posted by ブクログ
歌人として名高い藤原定家さんが年下の少将相手にマジギレして、プロレスのヒールよろしく凶器で相手の頭カチ割ったって話を知った時「芸術家は気難しいからね」などと思ったんですが、間違ってました。
定家さんは王朝貴族としては平均的な気の短さと血の気の多さの持ち主だっただけみたいです。
タイムスクープハンターでも取り上げられた「後妻(うわなり)打ち」。
あの番組見た当初は「さすが戦国・江戸時代は武闘派だね」と思ったんですが間違ってました。
平安時代のルール無用流血どんと来いなノリの後妻(夫)打ちを、武士道精神に則って文化的なものにした結果の風習だったらしいです。
帝の御前でパンツレスリング(意訳)はじめる公卿の御曹司たち。
男相手に肉弾戦しかける宮仕えの女房さん。
自分をコケにした相手は物理でボコる皇子様。
バカかDQNしかいない殿上人。
イカレたメンバーばかりの王朝貴族たのしいです。
やっぱり生の根源は闘争本能だよねって、読んでてなぜか安心できます。
そんで、読み終わった頃には良識人の藤原実資さんにいつの間にか惚れてるという、賢人右府のステマ本()
Posted by ブクログ
むやみに過激なタイトルなくせに、その実、中身は肩透かしと思いきや、むしろ控え目な題名だと感じるほどに乱暴狼藉のオンパレードでした。事件のほとんどを藤原実資(さねすけ)の日記だけに根拠を求めているのはやや乱暴な気もしましたが、それでも喧嘩、集団暴行、家宅破壊その他諸々、決して微笑ましくは無いエピソード満載で、貴族の一般的な印象を見事に覆してくれます。週刊誌や夕刊紙のゴシップ記事がお好きな男性向けの内容かもしれませんが、平安朝ファンの女性にも読んでいただき、この時代の暗部をも受け止めてもらいたい気もします。
Posted by ブクログ
タイトルインパクトありすぎ。早く読みたいです!
※読みました。タイトル通り目からウロコな本でした。平安貴族がこんなにも粗暴だったとは…。源氏物語は当世の人々にとっても、かなり理想的なファンタジーだったのだなあ…と勉強になりました。しかし藤原氏、やりたい放題ですね。
Posted by ブクログ
ありそうでなかった、という点では、観点が面白い。
大抵の人が持つ「王朝貴族」の概念を覆す内容だろうが、所詮、人間。いつの時代でも、こういう人々は存在するものだという良い証拠。
付録の暴力事件年表に、一番心惹かれて購入の品。