草野たきのレビュー一覧
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久々の草野たきさん。と思ったら結構昔の本で驚きました。相変わらず子どもの心情描写がうまくて一気に読みました。
主人公は自分だけが色々悩み考え、苦労していると思っている。でも実は部活の仲間も、家族もみんな様々な事情や悩みを抱えている。そのことに気づくまでの物語です。確かに主人公は自己中で、他人を理解しようとしていなかったけど、この頃の子どもがそこまで他者の頭の中を理解できるかと言われたら、自分も全然だったと思います。そして今も、わが子の頭の中の少しもわかってないのかもしれないなと自らを省みました。
お母さんだけはあまり共感できなかった(すべてわかってたみたいに話してたけど、わかってたのなら上の子 -
Posted by ブクログ
バスケ部の中学生男子後藤明良。
亡くなったお父さんの生まれ変わりとして周囲に常に期待を持たれ、亡き父同様に医者を目指し(たふりをしながら)バスケットを頑張っている。
弱小チームのバスケ部であり、プロバスケプレーヤーになりたいと思いつつもチームメイトと馴れ合って中学時代は体慣らしと割り切って過ごす。
そこへバスケ強豪チームから転校してきた小杉が入り、夏休みの間のみのコーチも加わりチームバランスに変化が生じる。
そんな中、ある日同級生の女の子から兄が万引きをしていると知らされる。
小杉や他バスケ部員との付き合い方の悩みや親戚からの期待を背負っていたが、おばあちゃんの結婚式を機に全てから解放された後 -
Posted by ブクログ
今回の「ハッピーノート」は児童小説だったけど、大人が読んでも面白いと思える本だった。
草野たきの本は初めてだったけど、文章が読みやすかった。
小学生が主人公だけど、自分の頃よりずっと大人で、今の子ってこんなんなん?ってビックリした。
吉野家、ミスタードーナツに子供同士で行くの⁈とか、マニキュアとかピアス⁈って、いちいちビックリしながら読み進めていた。
自分の小学生の頃を思い出していたけど、子供の社会にも複雑な人間関係ってあったんだよね。
仲良いと思っていた子が急に話してくれなくなったり、先生にパワハラみたいなことをされたり。
そして、必ず女子一同を仕切ろうとする偉そうな女がいたり。
でも、そ -
Posted by ブクログ
ネタバレ再読。るう子ちゃんみたいな友だち(ここまでではないけど)いるかも。相談されたから話聞いてても、騒ぎたくて騒いでる感じ(もちろん、それだけではなくて本当に恋にのめり込んでいる部分もあるのだけれど)。そんな子でも時々会いたくなったり、一緒にいる時に楽しかったり。友だちっていつもいいとかじゃなくて、いい時と悪い時のグラデーションだよね。この子は合わないから遊ばない、で終わらせるのがもったいないと思わせてくれる本。自分の心の中にちくちくする部分があっても、それでもその子と会いたいという気持ちを肯定してくれる。ただ、中学生とはいえ、2人で告白しにいくのは意味わからん。1人で行け。