草野たきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
14歳の海斗は、5歳の弟・総也の保育園の送り迎えからお風呂や寝る前の絵本の読み聞かせまでをしている。
日々、わんぱくで暴れん坊の弟の世話をしているのだが、これはヤングケアラーではなくて自ら望んでやっていることだった。
それまでは、中学受験を目指し塾も入って頑張っていたのだが、父が一流企業を辞めてパン職人になるため単身で修業に出てからすべてを諦めてしまった。
優秀でカッコいい父を目指していたのに…
目標を見失い、公立中学へ進んでも友だちづくりも部活もやる気なく、弟の世話することを理由に何もかもに逃げていた。
保育園時代の幼なじみと再会してからそれぞれの悩みを知ることになり、自分も逃げずに父 -
Posted by ブクログ
中学2年の海斗は、5歳の弟の保育園の送り迎えを始めとして、お風呂や公園での遊び、絵本の読み聞かせもするイクメンだった。海斗の父は、大手企業の研究職をいきなり退職し、遠方の地でパン屋の修行中で、母はひとりで生活を支えていた。海斗はそんな父に反発してがんばっていた中学受験もやめ、弟の世話をすることで、面倒な友人関係や頑張らないといけないことから逃げていたのだ。ある日一緒に中学受験を頑張っていた幼なじみの彩音と出会い、彼女の通う女子校の文化祭に招かれた。渋々行っては見たものの、そこで偶然同じく中学受験仲間で、当時海斗が目指していた学校に通う倫太郎と出会う。中学自慢をする倫太郎に悔しい思いをする海斗だ