あらすじ
あかりには、由香と桃子というふたりの「悪友」がいる。お互いに干渉しない、ドライで気軽な関係。だから、家族の悩みも恋の悩みもぜったいにいわない。だが、それは、小学校生活最後の思い出づくりで、チアダンスをするときめたときから、すこしずつ摩擦をおこし・・・。この友情、爆発寸前!? 人気YA作家が描く、過剰で繊細な女の子のリアル。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
私は友達っていうと、仲がいい親友みたいなイメージがあるから、悪友っていうのは新鮮な感じかした。私なら、本音を言える友達が欲しいなぁと思った。最高な友達ができたなら、私だったらずっと忘れられない存在でいたいなぁと思った。
Posted by ブクログ
悪友という不思議な縁で結ばれた少女たちの葛藤を描く物語。
三人がバラバラになるとわかりチアダンスで想い出を作ろうとする少女たちの強い意志に感激した。
恋愛も少し入っているから、甘酸っぱい感じも。
読んだ後、感動の余韻に浸れる作品。
Posted by ブクログ
少年の次は少女の群像ですね。
うーむ、これもなかなか!
構ってほしいような放っといてほしいような、思春期入り口の小難しい少女たちの心がよく出ている…。オバさんにもこんな少女時代があったかね〜地層の下の下〜の方に。
Posted by ブクログ
あかりのお母さんは病気で死んでしまっていた。お父さんと二人暮しだけど、お父さんには恋人がいるらしい。
由香の家は親が離婚していて、お母さんと暮らしているけど、父親が養育費をたくさん払ってくれて、由香はヴァイオリンのレッスンを頑張っている。
桃子は美人でモテるけど、空手一筋。誰とも付き合うつもりはない。
三人はフツーじゃない。でも、お互いを干渉せず、ベタベタ気を使い合う関係ではなく、悪友としていつも一緒にいる。家族の悩みも恋の悩みも打ち明けないドライで気軽な関係。
そんな三人が、小学校最後の思い出作りにチアダンスをする事に決めた。でも、三人の気持ちにズレが出てきて、チアダンスもうまくいくかどうか。
家庭の事に、友達とのこと、自分のやりたいこと…三人の成長物語。
Posted by ブクログ
小学生。友達。家族。チア。友達との距離感。それぞれが違う問題を抱えているのをそれぞれで頑張ろう、という言葉に寂しさを感じるか、温かさを感じるか。読みながら永六輔さんと黒柳徹子さんが以前何かの雑誌で対談していたのを思い出した。「友達は大事になってきますね」「一番仲のいい友達が長生きするとは限らないですから」みたいな感じだった。
Posted by ブクログ
どこかすでに拗らせている小中学生の物語を書くのが上手、草野たきさんは。今回は仲良しでもない、親友でもない、悪友だよね、とそれぞれが言い合う3人組のはなし。
幼い頃に母親を亡くし父一人子一人で生活しクラスのイケメンに恋心を持ち、父親には若い恋人がいるのかもしれないと悶々するものの、悪友には相談できない、ほんとうは親友が欲しいなと心の中で思うあかり。両親が離婚し父の慰謝料と養育費で常に家にいる母と暮らしながらバイオリンを習いドイツに引っ越すことが決まっている由香。美人でスタイルも良く男の子からたくさんの告白とラブレターをもらうも、振られるの分かっててコクって来るなんてみじめな奴ら、と吐き捨て、げっぷはするわ口は悪いわ男の子みたいなショートカットで空手を習い、母親が傷つくからという理由で顔に自傷する桃子。それぞれがかかえる闇と闘いながら小学校最後の思い出づくりという名目で、悪友3人がやるにはらしくなさすぎるチアリーダーをはじめることになる――。
という物語です。ラストもちょっとひねくれていて、かわいい。でもいまどきの小学生ってこんなにおませさんなのかなぁとも思ったりしながら楽しく読ませていただきました。