草野たきのレビュー一覧
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ネタバレ長身で痩せていることにコンプレックスの朝子、低身長がコンプレックスのバレー部の征児、太っていることで恋愛に積極的になれず、そのために不登校になってしまった雅恵、本当の自分をさらけ出せる場所を求めて塾を変えた由里、かわいい彼女に振り回さっれっぱなしの義巳。中学3年生の彼らが、それぞれアンケートに回答しながら自分のこれまでを回想する。受験を前にした不安、クラスでの人間関係、自分のキャラの出し方、親との距離の取り方、等々……、オムニバス形式で思春期の葛藤を描く。
痩せているのが嫌な子もいれば太っていて悩んでいる子もいる。なんてことないことでも「悩むのが仕事」のティーンエイジャーの気持ちに寄り添う作 -
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中学3年生の男女5人が、様々なシーンで回答を求められたアンケートに答えを書く過程で、自分を見つめ直す。
本当に自分が求めているものは何か、自分は何に悩んでいるのか、一つ一つにいろいろ考えて回答していく。
不登校になった自分。友達との関係に傷つく自分。好きな彼女にフラらえる自分。Q&Aで、それぞれの本当の回答を導き出していく。前向きな中学生群像。
読後感は悪くないんだけど、こんなアンケートを中学生にする学校や塾ってどう??
不登校から意を決して登校してきた女子に、保健室で「このアンケート書いてて」と言って、一人にしてしまう教師って…?その質問の最初が「学校に来たくなかった理由を教えてください」 -
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あかりのお母さんは病気で死んでしまっていた。お父さんと二人暮しだけど、お父さんには恋人がいるらしい。
由香の家は親が離婚していて、お母さんと暮らしているけど、父親が養育費をたくさん払ってくれて、由香はヴァイオリンのレッスンを頑張っている。
桃子は美人でモテるけど、空手一筋。誰とも付き合うつもりはない。
三人はフツーじゃない。でも、お互いを干渉せず、ベタベタ気を使い合う関係ではなく、悪友としていつも一緒にいる。家族の悩みも恋の悩みも打ち明けないドライで気軽な関係。
そんな三人が、小学校最後の思い出作りにチアダンスをする事に決めた。でも、三人の気持ちにズレが出てきて、チアダンスもうまくいくかどう -
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どこかすでに拗らせている小中学生の物語を書くのが上手、草野たきさんは。今回は仲良しでもない、親友でもない、悪友だよね、とそれぞれが言い合う3人組のはなし。
幼い頃に母親を亡くし父一人子一人で生活しクラスのイケメンに恋心を持ち、父親には若い恋人がいるのかもしれないと悶々するものの、悪友には相談できない、ほんとうは親友が欲しいなと心の中で思うあかり。両親が離婚し父の慰謝料と養育費で常に家にいる母と暮らしながらバイオリンを習いドイツに引っ越すことが決まっている由香。美人でスタイルも良く男の子からたくさんの告白とラブレターをもらうも、振られるの分かっててコクって来るなんてみじめな奴ら、と吐き捨て、げっ -
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うさぎドロップとかはちみつとクローバーとかと混じっているようなタイトルだと思い借りた本。
青春恋愛小説だけど、心地よいハチミツドロップスからの脱出を描いている。
ハチミツドロップスというとどうも善いイメージしかわかないけれど、ここでは「ドロップアウト集団のくせに部活の甘くておいしい部分だけ味わっているやつら」。
部活動の存在自体が幽霊部員だらけで実質たまり場のようなもの。
グリーンウッド(魔の巣)も似たようなイメージだったな。
高校時代にゲームばっかやってないで、こういった恋愛小説読んでいれば俺の人生少しは変わったのかも知れないな... -
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誰にでも弱さがある
ソフトボール部のカズ。
ゆるーくゆるーく活動しているこの部活は、彼女たち部員にとっては憩いの場であり心の拠り所だった。
ハチミツドロップスとかつての先輩たちが名づけたように、甘い部分だけ。
しかしその甘い場所はカズの妹が入部したことで変わってしまうのだ。
そして、上手くいくはずだった彼氏との関係も変化する。
全然平気!問題なし!気にしてないし!
空元気だけが虚しく響く。
大人になってみれば、(自分を客観視してみれば)それは随分と馬鹿げていて、すぐに見破れる程度のものなのだ。
が、周りにそれを気づかせまいと必死になるのは痛々しいを通り越してけなげにすら見える。
もちろん自