舛添要一のレビュー一覧
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オビに「平易明快な入門書」とあるけど、なかなかしんどかった。舛添さんとは相性があまり良くないのか、すうっとは入ってこなかった。僕の場合は、だけど。
ヒトラーはドイツの敗北が決定的になってもまだ、
「ユダヤ人という潰瘍は私が切開した ー 他の潰瘍のように。未来の人々はわれわれに対して、永久に感謝を忘れないであろう」
と言っていたという。
狂っているとしか思えない。でも、こんな人が当時のドイツの民衆からは熱狂的に支持されていた。
「ヒトラーは超ナショナリスト的な政治社会状況の中から生まれたデマゴーグ」だという。21世紀に生きる我々が、ヒトラーを克服できたか?と問われると、本書が言うとおり、心許 -
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舛添要一が都知事として何を考え、何を行ったかが、舛添氏の視点からまとめられている本。内容的には、ほぼすべて舛添氏視点の内容である。そうなると、辞任から1年もたってから、出版する意味はないんじゃないかなと思う。このタイミングでは、ただの”負け惜しみ本”になってしまうから。
この内容であれば、辞任1カ月以内に緊急出版して欲しかった。もちろん、大炎上はするだろうし、都知事に返り咲くことはあり得ないが、あの騒動の中で黙殺された”舛添要一”側の視点を世に出す意義があるといえるタイミングは辞任直後しかないだろうと思う。
あるいは、このタイミングで出版するのであれば、名前の出せるライターをつけて、周辺 -
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ここ最近都知事としていろいろ話題になっている国際政治学者舛添要一氏が、自身が尊敬しているという「孫文」の生涯について記した本です。
孫文というと中国・台湾ともに建国の父とされ、日本に亡命していた時期があることから日本とも浅からぬ関係がある革命家。しかしその生涯については自分はほとんど知りませんでした。
この本を読むと、孫文は一般的な「革命家」のイメージとは違うことが分かります。ファナティック・カリスマという言葉は似合わず、飄々とした部分を持ち、また好機を逸することも少なくありませんでした。
日本と関わりが深いと書きましたが、日本も孫文を(当然)善意だけで支援したのではなく、国益のために利用して -
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現在、東京都知事の枡添要一氏が、2005年に発表された自民党の「新憲法草案」(第一次草案)の策定過程とその議論の内容を振り返りながら、2012年に自民党が発表した「日本国憲法改正草案」(第二次草案)を立憲主義に悖る憲法草案として批判している。
枡添氏は、自民党時代、第一次草案の取りまとめ責任者であり、憲法草案策定の政治過程が克明に記録されている。憲法改正案の起草は純学問的なものではありえず、政治力学抜きには考えられないということが強調されているが、学者が起草するならともかく、政治家が起草する以上、それは当たり前のことではないかとも思ったが、マスコミへのリーク、参議院の影響力、省庁間での対立など