舛添要一のレビュー一覧

  • 21世紀の独裁

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    勉強になりました。
    歴史は繰り返す。また万物は流転する。
    独裁者の時代と呼ばれた20世紀は2度の世界大戦を経て自由主義陣営が勝利したはずだった。しかし民主主義国家において選挙で選ばれたはずの指導者の中から『皇帝』や『王』のような振る舞いをするリーダーが現れ始めた。右傾化するヨーロッパ。移民の問題。これからの日本はどうすれば良いのか。
    考えさせる内容盛りだくさんでした。
    舛添さんの『モンテスキューを疑え』。やはり本物の学者は古い考えに囚われたりしないんですね。常にアップデートしていく。
    勉強になりました!

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    2025年10月27日
  • 21世紀の独裁

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    元外交官の佐藤優氏と元東京都知事や元厚生労働大臣の舛添要一氏の対談集です。

    この本では舛添要一氏のセリフに興味を覚えました。
    都庁職員は霞が関の役人よりも高給をもらっており、勤務時間も短く、都議会で舛添氏が自分の言葉で説明したところ、役人から「どうして台本通りに読まないのですか、そのため5時に終わらなかったじゃありませんか。勝手な答弁はしないでください」と言われたようです。(60P)
    また、厚生労働大臣の時代には石破総理が防衛大臣や農林水産大臣であったため、懇意にしており、石破さんの地元鳥取で一緒に蟹を食べていたようです。石破総理は田中角栄の薫陶を受けた方であるため、日本のリーダーに相応しい

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    2025年09月15日
  • 21世紀の独裁

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    本作は個人的に佐藤氏より舛添氏の国際政治学者の矜持が垣間見えた。どこを読んでも面白く参考になる言説だが、特に3章のニヒリズムの革命と4章の21世紀の排外主義・反移民は必読。こういう本物の評論を読まんとアカンな。

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    2025年07月30日
  • ムッソリーニの正体 ~ヒトラーが師と仰いだ男~(小学館新書)

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    「ヒトラーについてはその悪行を知っているが、ムッソリーニについては何を行ったかすら殆ど知らないのではないかー」そんな疑問から手に取った一冊。そう、あの悪名高きファシズムの創始者でありヒトラーより10年長く政権を保ち得たムッソリーニの事を私は、というより日本人は知らなすぎるのである。一般的な認識は第二次世界大戦における敗戦国の指導者の1人でしかないだろう。ある程度歴史を勉強している人間でも「ローマ進軍」や「エチオピア侵攻」程度しかイメージがないのではないだろうか。

    本書ではムッソリーニがファシズム政権を獲得するまでの紆余曲折やヒトラーのナチズムとの対比、そして彼が外交上どのような動きをし、なぜ

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    2025年01月31日
  • プーチンの復讐と第三次世界大戦序曲(インターナショナル新書)

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    ウクライナ戦争最初期の頃、プーチンは狂った、プーチンは病気だ、とか色々言われていたが、プーチンなりの考えに基づいてこの戦争は引き起こされたのだ、と納得できるくらいに分かりやすく様々な背景が説明されている。
    戦争へ進むストーリーとして出来過ぎなくらいに出来上がっており、これが事実に近いのであれば、あれほど分かりやすいシグナルを無視したゼレンスキーは、やはり無能という事になる。
    これは、つまり、当たり前だが、国のトップ次第で先行きは変わる、ということである。非常に怖いですね。

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    2024年03月07日
  • プーチンの復讐と第三次世界大戦序曲(インターナショナル新書)

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    今の状況があって初めて理解できる歴史だけど、歴史というのは多分そういうものなのでしょうね。あまり明るい未来は語られていない。なんかクドカンのドラマみたいな展開を探したいねと思いました。プーチンがスナックで涙流しながらあの鐘を鳴らすのはあなたを歌う。とかね。そう言ったイメージが世界に必要とされているのだろう。プーチンを寺内貫太郎一家の小林亜星とみなすような。

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    2023年07月08日
  • スターリンの正体 ~ヒトラーより残虐な男~(小学館新書)

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    ナチスの人種差別して殺していくより、共産主義の国自体を腐らせてそこに居る国民を殺していく方が恐ろしいと思った。日本に日本ナチス党が無いのに、日本共産党があるのは何でなんだろう。

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    2023年05月18日
  • スターリンの正体 ~ヒトラーより残虐な男~(小学館新書)

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    共産主義の第一人者であるスターリンについて、政治学者の立場から考察されている一冊。
    前著『ヒトラーの正体』『ムッソリーニの正体』と同様、一般に広く伝えたいという著者の意志が読みやすさから感じられました。
    革命家時代から第二次世界大戦、戦後処理と冷戦、そして死亡までが解説されています。
    第二次世界大戦前後において、連合国側のキーパーソンとなるスターリンが詳細に研究されています。
    ヒトラー、ムッソリーニは枢軸国側の狂犬でしたが、スターリンは連合国側のそれと言えるほどの危険人物でした。
    彼が指導者としてどう采配を振ったのかがよく理解できる良書です。

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    2023年03月08日
  • ムッソリーニの正体 ~ヒトラーが師と仰いだ男~(小学館新書)

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    ネタバレ

    ヒトラーは有名だが、ムッソリーニにはそれほどでもない。
    ヒトラーの事は大体知っていることが多い(前著「ヒトラーの正体」)が、ムッソリーニのことはほとんど知らなかった。
    ファシズムというと、ナチズムも日本の軍国主義も十把ひとからげに、指すことが多いが実は違いは大きい。
    ムッソリーニは、もともと社会主義者であり、教師として実際に教鞭をとっており、学校の成績もよく、スポーツや音楽をこなし、また、女性関係も派手だった。ヒトラーとの共通点は一つもない。
    そしてヒトラーより10年早く政権を獲得したムッソリーニは、ヒトラーにとってあこがれであった。それが、第二次世界大戦がはじまって立場は逆転してしまう。

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    2021年08月04日
  • 東京終了 - 現職都知事に消された政策ぜんぶ書く -

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    前東京都知事が辞任を余儀なくされた経過から4年程経ったということだ。「何時の間にか?」というように思った。そうした中、前知事は「成し遂げたかったことが、後任の現知事の下で得心し悪いような状況になっている」という想いが高まっているようであることが本書から滲み出ていた。「志半ばで…」ということになるであろう。
    前知事に関しては、優秀な学識者ということで、メディア露出も多めな「知名度が非常に高い文化人」でもあった経過から、参議院議員になった時には大量得票で存在感を示して発言力も有し、厚生労働大臣を務めた経過も在り、大変に高い期待を受けて東京都知事に選任された。それを「志半ばで…」と辞任する羽目になっ

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    2020年11月12日
  • ヒトラーの正体(小学館新書)

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    極端な主張が人気を博すのはなぜか?
    がわかる本です。

    前半
    第一章「少年ヒトラー」から
    第四章「第二次世界大戦」までが
    ヒトラーとドイツの経済、政治史です。

    後半
    第五章「反ユダヤ主義とは何か」から
    第七章「ヒトラーに従った大衆」までが、
    その後の研究者の成果と著者の解説です。

    前半では
    よく言われる「ヒトラーは合法的に独裁者になった。」が、どういうことか、具体的に解りました。
    昨年、wikipediaの「全権委任法」(1933/3/23成立)を読みました。
    そのときの理解は
    「国会での議決で反対票を投じそうな議員をあらかじめ逮捕しているのだから、合法的とは言えないのでは?」
    でした。

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    2019年09月16日
  • 都知事失格

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    ネタバレ

    面白い。読めば読むほど自分がなんでバッシングを受けたのかわかっていないことがわかります。所謂、生理的に受け入れられないタイプに分類されるのでしょう。
    なぜこんな知事に投票したと後悔している有権者に同情します。

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    2017年09月20日
  • 憲法改正のオモテとウラ

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    本書の主旨は、元東大助教授の政治学者として立憲主義の重要性を説くと共に、小泉政権時代に憲法改正案作成行い、その際に自民党内ですら大きく意見が分かれて政治的な力学が働き、それによっていかに苦労して作成したかというもの。
    一方、なぜそれほどに苦労したかと言えば、広く意見を聞き、憲法改正要件を満たすような改憲草案をつくろうとしたことによる。
    ちなみに桝添氏が関わった2005年の草案の内容は郵政の政局に飲み込まれ、2012草案のものとは全く別物である。もっと広く読まれて良いと思う本。

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    2015年07月30日
  • 東京を変える、日本が変わる

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    ネタバレ

    チェック項目13箇所。思えば、先の大戦で灰燼に帰した首都を、先達たちは驚異的なスピードで復興させ、1964年には東京で、アジア最初のオリンピックを開催したのだった。国内外からの来客にお目にかける「世界一」は、大きさでも量でもない、むしろコンパクトで、クリーンで、スマートな東京を表象するものがいいのではないか。私は国民に対し、「情報は基本的に公開して提供できるものは提供する。もちろん個人のプライバシー等は伏せますが、それがいちばんの危機管理の基本だと思っております」と述べ、テレビなどのメディアを使って、情報公開に踏みきったのである。かつてアダム・スミスは『諸国民の富(国富論)』の中で「小さな政府

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    2014年09月01日
  • 内閣総理大臣 増補版――その力量と資質の見極め方

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    おなじみ政治学者から参議院議員となった著者による内閣総理大臣のかくあるべし論。内閣総理大臣、さらには国政を担う政治家に必要な資質と力量を論じるとともに一般国民の政治リテラシーの必要性も唱えています。簡単ながら触れられている政策論は明快に語られているものの、目新しいことはあまりありませんが、歴史や哲学の教養の重要性を強調する点は著者らしいと言えるか。

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    2013年01月10日
  • 内閣総理大臣 増補版――その力量と資質の見極め方

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    当時は、自民党大臣だった桝添要一氏の内閣総理大臣の増補版。

    政治家には、もっと古典を読んで歴史に習うべきだとか、学者として、政治家として、必要なことを資質を挙げている。

    内閣総理大臣になるには、実力、仲間、時の運などがあるとは思うが、桝添総理大臣というものも一度見てみたいと思った。

    しかしながら、2013年の参議院の選挙ではどうなるのだろうか。一時の勢いを感じないことから、ある意味総理の道は遠のいたと思われる。

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    2013年04月23日
  • 21世紀の独裁

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    活字で読むのとテレビの報道から流れる情報の質の違いに驚愕。いかにうまくオールドメディアが情報を曲げているかがわかります。

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    2025年10月16日
  • 21世紀の独裁

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    21世紀になってから欧米だけでなく韓国や日本でも民主主義は後退し、独裁・権威主義が復活してきている。
    ロシアや中国が権力集中国家の代表と位置づけ、この両国を中心にSNSや監視技術が権威主義を強化していることを分析している。

    特に近年は民主主義国家でも排外主義や反移民が高まり、「独裁的な要素」が浸透する兆しがある。
    本書では、都知事選の石丸伸二や兵庫県知事選の斎藤元彦、参政党の神谷宗幣が支持されている理由などにも触れている。

    経済・社会の不安、政治不信、格差・移民問題などを背景に、従来の民主主義体制や価値観が揺らいでおり、それが排外主義・反移民運動などと結びついている。
    インターネットやSN

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    2025年09月21日
  • 21世紀の独裁

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    20世紀のヒトラー、ムッソリーニ、スターリンのように、21世紀もまたプーチン、習近平らの独裁政治が国際社会で勢力を拡大し、これに対抗するかのようにアメリカのトランプ大統領が再選を果たし、議会を通さない大統領令を連発し独裁者然と振舞ったあげく、いわゆるトランプ関税では連邦控訴裁判所で違法の判決が下った。ロシア、中国の国民たちは、独裁政治で表現や思想などの自由を奪われ苦しんでいるかと思いきや、安定した政権の社会経済政策の下で、治安の行き届いた社会、質の高い行政サービスを受け、満足度の高い生活を送っていて、アメリカやヨーロッパ諸国でも自国ファーストを掲げる国家のリーダーたちが熱烈な歓迎を受けている。

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    2025年09月20日
  • 21世紀の独裁

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    本書は、現在の自分も感じていた危機感をまとめてくれた一書でした。とはいえ、もう一度、読み直しつつ、しっかりまとめなおしてみたいと思いました。
    歴史は繰り返しているんだろうなとも思いつつ、どうそれに歯止めをかけていくのか、微力な立ち位置ながら、もう少し考えてみたいと思いました。

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    2025年07月30日