深沢仁のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読み終わるのが惜しいと感じるほど素敵な小説だった。シリアスとユーモアの塩梅がすごく上手で、切ない話なのに重く感じず読後良い余韻が残った。
特に印象が強かったのは『明日世界は終わらない』
三角関係なのに、全員が大事な存在で、明るいのに切ない。「あの夜から昨日の夜までの全てが、すっぽり箱に入って自分の真ん中に閉まわれた」という物語の締めくくりの表現が好き。
『明日世界は終わらない』『砂がおちきる』この2つはタイトルのセンスも逸材だった。
『深沢仁』という名前から最初は男性作家と思っていたが、作品を読むうちに絶対女性だと思い調べたらビンゴ。
人物作りが上手くて、表現が繊細で綺麗な深沢仁さんが -
Posted by ブクログ
ネタバレ「眠れない夜にみる夢は」が良かったので読んでみたこの本。やっぱりすごく良かった(語彙力)
婚約者を失った女性、父親を失った男性が火葬場で出会い、女性と婚約者が行こうとしていた旅行にその男がどうこうすることになる。以降二人は季節ごとに4回、小さな旅を重ねることになり…。
最初、男の方(鳴宮)がちょっとややこしいヤツなのかと思ったし、現実にこんなんいたら若干やっかいなんだろうけど、実は女の方(藤間)がかなりやっかいなようで…。
基本的に融通の利きなさそうな真面目で目立たないちょっと暗めの女性かと思いきや、しょっちゅう転んで怪我をしたり、変に生真面目なところがあるかと思ったら、そこで?みたいな -
Posted by ブクログ
ネタバレミステリーでもないのにこんなに続きが気になってしまったのは初めてかもしれない。本当にどのストーリーも面白かった。
「何も傷つけないように、おやすみ」
同じ施設で育った暴力癖のある鉱一と智己。ずっと同じ道を辿ってきた2人が、これから歩む別々の道。家族が出来た智己と、1人になってしまった紘一。2人とも家族というものを知らないで育ってしまったけど、きっと誰かの温もりを感じることで人間としての大切な感情や、大切にしたいと思う感情を培っていくのだと思う。2人ならきっと大丈夫。
「明日世界は終わらない」
このお話はすごい深くて、ずっと頭から離れない。
綺子のことが好きな竜朗、周のことが好きな綺子、竜朗 -
Posted by ブクログ
本編5話に文庫版ボーナストラック1話を加えた、6編からなる作品集です。
友情や恋愛といった既存の言葉だけではいい表せないような、脆くも尊い関係性が描かれており、読み終えた後はなんとも形容しがたい不思議な感情に包まれました。
非常に読みやすく、一気に物語の世界へ惹き込まれてしまいます。
タイトルにある通り、全編を通して「夜」が舞台となっています。友人や恋人と楽しく騒ぎながら過ごす夜もあれば、たったひとりで寂しさに震えながら更けるのを待つ夜もある。作品を通じて、人それぞれの多様な「夜の過ごし方」をそっと垣間見ているような感覚になりました。
決してすべてが分かりやすいハッピーエンドでは