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高校三年、受験生の圭人は塾の夏季合宿に参加し、学校で同じクラスの香乃と同室になる。苦手なグループにいる相手を窮屈に感じていたが、眠れない夜を過ごすうち、圭人は香乃にある秘密を知られてしまう――「空と窒息」など書き下ろし5編。 夏休みという長い非日常、いつもと違う場所で出会い、交流する二人。暑さに眩む視界と思考の中で、変わっていく関係を描く。記憶に濃い影を落とすような青春小説。
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Posted by ブクログ
表紙もタイトルも物語も全部どタイプだった。 最近肌寒くなってきた夏の終わりに読んで正解だったかも。 一夏の思い出。二人だけの記憶。 眩しいような少し淋しいようなそんな物語たち。 確かにこの夏のこともどうせ忘れるかもしれない。けど絶対忘れることできないそんな記憶たち。 私もそんな儚い夏の思い出を作...続きを読むりたいな。 個人的にすごく読みやすいなって感じたし、最後あえて結末を書いてないからこそ、この物語の良さが染み付いていた気がする。 この本に出会えて良かった。来年の夏も読みたい。
『ふたりの窓の外』がとても良かったし、ミユキさんからのご紹介もあって。 5作品からなる短編集。 ●空と窒息 短めの文章が淡々とした印象だったが、むんとした真夏の空気が息苦しさを感じさせる。 けれど、息苦しいのは夏のせいだけじゃない。 「音はないのに夏だとわかる。…(略)…強引な光のせい。」 ...続きを読む「なつのくらやみ。」 「…(略)…そういうのをいきなり過去に放り投げ、元には戻らないことを無言のうちに同意した。」 ●昆虫標本 大きな館に住むハーフの同級生、藍莉。 切手の収集がきっかけで、千夏は藍莉の家にお呼ばれする。 美しい藍莉は同性でありながら不思議な魅力を放っている。 美しい者ってそれだけで優位的だ。 千夏はいつもよりちょっぴりドキドキ度高めの夏休みを過ごす。 「生きていくことはグロテスクだ。」 ●宵闇の山 ミナミ、トキヤ、ヤマト、サツキ、シュウ。 男の子5人組。 夏祭りの夜。 少年時代の思い出と現在とを、ストーリーは行ったり来たりしながら進む。 でもミナミは…。 「一年に一度の、夏休みの一日くらい、夢とか幻とか、みてもいいだろ。」 ●生き残り 高校生活最後の夏。 梨奈は付き合うのに「ちょうどいい人」を探している。 見た目がそこそこよくて、私より背が高くて、受験にそこまで熱心じゃなくて、馬鹿でもなくて、東京の大学に行かない人。 東京の大学に進学したら都会の人と付き合いたいから、付き合うのはそれまででいい。 そして見つけたターゲットは、篠くん。 この話がダントツで一番好きだった。 どんでん返しで超切ないやつ! 『ふたりの窓の外』でも感じたけど、この、ギリギリで切ない感じが、深沢さんてとても上手い。 ●夏の直線 失踪した父は小説家だった。 父の別荘である海辺のアパートで、夏の一週間を過ごすことにした羽白(はしろ)。 そして夜の海辺で、父を知るアオと出会う。 「すでに静寂が鳴っている。」 「美しい星空には、いつも後ろめたさを覚える。」 「あとがき」にある、「夏休みという短い永遠に生きる彼らと、少しだけいっしょに時間を過ごしていただければと思います。」の文章が印象的だった。 本作は青春小説なのだけど、よくある爽やかなものとは全く違う読み心地。 全て読み終えてから改めてタイトル『この夏のこともどうせ忘れる』を思い返すと、なんとも言えない気持ちに襲われる。 タイトルが秀逸だ。 タイトルを読むと全ての短編がキラキラと愛おしく、一番好きだった「生き残り」に再びギュッと胸を掴まれる思いだった。
初めての深沢作品。テーマは「夏休みの高校生」らしい。この夏のこともどうせ忘れる、なんて悲しいことを言わないで。その先もずっと続いていてほしい。苦しくて愛おしい「ふたり」の夏の短編集。
おびのりさんの本棚から 5つの短編集です。 「夏」って特別な季節。 夏の匂いを意識しながら、すべてが滞る季節だと感じることも。 暗闇からの誘惑を意識しながら、鏡の向こうにもひそんでいる夏を感じることも。 「空と窒息」は高3の圭人が現実と、小4の記憶の間を行ったり来たりするかのような、ちょっと息苦...続きを読むしくなる作品。 個人的には「生き残り」が好きです。 梨奈の高校生活最後の彼氏(ちょうどいい人)としてロックオンされた篠くん。 梨奈と篠くんの家庭環境や恋の行方にハラハラ。 ラストの篠くんが梨奈にかけた言葉に涙がこらえきれませんでした。 夏に読むのがお勧めです。 「夏」と「青春」を存分に感じることができる作品です。
夏休みの高校生がテーマの短編集。話の中心はふたり。高校生だったのは何十年も前のことだけど、夏休みという長い非日常にワクワクしてたのは思い出せますね。 私が好きだなと思ったのは「生き残り」と「夏の直線」。やっぱり深沢さんの物語は良いですね。
夏の湿度を感じる短編集。 気温だけではなく、感情の湿度まで。 美しい兄妹の話「昆虫標本」が特に印象的。
5つの作品が入った短編集。 全ての作品が触れたら壊れてしまいそうな儚さを持っていて、忘れるのも仕方がないが忘れたくは無いなぁとしみじみ思うようなお話ばかりでした。 蝉の声が響いて茹で上がりそうな暑さの夏にぜひ読んで欲しい作品でした。
読んだ後余韻が残る短編集。 切ないけどなんだかじわーと心の中があつくなる。 寝る前に読みたい作品です。 夏の日の暑い夜に読むのもおすすめ。学生さんも読みやすいと思います。 夏に読んで欲しい本
日常と非日常のまじわるこの絶妙なかんじ…すごく好みだった。 読者にゆだねる終わり方も◎ 自分好みでない結末よりは妄想する方がいいし… 何回も読みたくなるし、読む返すと伏線もたくさん見つけられて感動した。 この春自分も高三になるからか、同じ高三の女の子が主人公の「生き残り」が一番印象に残った。彼女のよ...続きを読むうな恋への積極性は皆無だけど、似たような考え方に共感してしまったり、篠くんのような性格の子いるなぁ、そういう子が好きだった、と思ったり、最後は号泣してしまった。 「空と窒息」蒸し暑い空気感が伝わってきたのと、秘密を共有したことで変わっていく香乃との関係がとてもよかった。 「昆虫標本」兄にゲームで負けた、という藍莉のセリフでまさか?!となった。 とにかくこの時期に読めてよかった。 高三の夏を過ぎてからだともっと高校生活謳歌しておけばよかったって後悔しそうだし。 今同級生に全力でおすすめしたい一冊。 毎日を人生最後の日のように全力で生きよ、という発想は、わたしにはちょっとマッチョすぎるけど、毎日を高校生活最後の日のように全力で恋せよ、というのはいいな、と思った。きらきらしていて。「生き残り」
どのお話も、たまらなく好きでしたが、特に『空と窒息』が好きでした。 日本の、高校生の夏。じっとりとした感じがなんとも言えず愛おしかったです。
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この夏のこともどうせ忘れる
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深沢仁
絵津鼓
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