仁木めぐみのレビュー一覧
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脳の話を読むのが好き。自分の知らない自分の脳のスペックに「へ〜」を連発したり、意外な不確かさと頼りなさに人ごとのように呆れたり。
自宅ですら迷子になったり、オーラが見えたり、人の痛みをリアルに感じ取れたり、登場する9人の特殊な能力は、脳のエラーから得られたもの。ということは、彼らは私と全く違う存在なわけではなくて、何かが過剰なだけ。そう思うと、9人の脳だけじゃなく、全ての脳が、やっぱり摩訶不思議で興味深い。
自分の人生の全ての日の出来事を記憶しているのは、記憶力が優れているわけではなく、記憶の取り出し方が優れているという話。つまり、私の脳にも、私の人生の出来事が保存されているんだ!と思うと、くらくらする。
そして彼の、「その人のことをとてもはっきり覚えているから、本当に失ったような気がしない」という言葉。その人のことを何度も何度も思い出し考えて記憶を強化すること。それは私にもできることだ。
これ、推しについても言えるかも。実体がそばにいなくても、いろんな姿を何度も思い出すことで、脳を騙して、しあわせを感じてるのかもね。
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ネタバレオスカー・ワイルド唯一の長篇小説。うまく感想をまとめられないが、まず、間違いなく傑作なのであろうと思う。それは本作がいまだに読み継がれていることからも明らかである。しかし、いっぽうで失敗作のような気もする。題名にもなっている肖像画は、画であるにもかかわらず、容貌が醜く変化してしまい、そのことがきっかけとなって多くの災厄がまき起こる。この部分だけ聞くとオカルティックで、個人的にもどうにも馴染みづらかった。そして、傑作であり失敗作であるという二重性はまた、作中の肖像画に対する評価でもある。そう考えるとこの小説は、世にも奇妙な肖像画を文章という形で表現したものであるといえるかもしれず、そんな藝当ができるとすればやはり本作が傑作であることは間違いないのであろう。
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ネタバレ耽美小説
宝石や美しいものに関する逸話などにグレイがのめりこむ章をもう少し色鮮かに想像しながら読み直したい。
神話の引用などかなり詳しくならないとなぞるのが難しく、ただただ固有名詞として流すしかないのがもったいない感じがする。やっぱり神話とシェークスピアの知識は必須。
花や宝飾品、家具、色の名前なども豊富だから、図鑑などで予備知識を増やしておくのもいいかも。
ヘンリー卿がサディスティックで魅力的。結局この人が一番のまともな人間だったんじゃないかという気もする。
バジルが不憫。3人とも複雑な内面で、漫画のような単純なキャラクターがいない。
自分の若さと美しさを他者から自覚させられて、その途端、そしてそれらを失いたくないと願った瞬間からそれらを失っていく。
美しさとは何か
死の意味は
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■死を迎える人のもっと多い後悔は-
「自分に正直に生きればよかった」
①自分に正直な人生を生きればよかった
「もうすぐ死ぬのよ。死ぬの!自由になって自立する日をずっと待っていたのに、それが叶ったときにはもう遅いですって?」
「死を迎えようとしている私に約束してちょうだい。どんな時も自分に正直でいることに、他人に何を言われても自分の望み通りに生きる勇気を失わないことを」
②働きすぎなければよかった
③思い切って自分の気持ちを伝えればよかった
「家族は私がどんな人間かを知らない。知らないんだ。知ってほしいのに」
いつも悔いを残さないようになんでも話せたし、祖母は私に死についての考え方を話してくれた。祖母はそのときが来る何年も前から、もう覚悟ができていた。
「人は勇気を出して、自分の気持ちを伝えなければならない」
「相手がこの率直な言葉を受け止めてくれなくても、期待とは違う反応をしてもかまわない。伝えたことが大事なんだから」
どんな反応をするかは相手が決めることであり、自分の反応も誰かの責任ではない。
④友人と連絡を取り続ければよかった
「なんとか調整して、友達に会う時間を頻繁に作らなくては。友達のためではなく、自分のために会うことが必要なんだ。人には友達が必要だ」
「大事なのは友達といる楽しみを味わうことだ。」
⑤幸せをあきらめなければよかった
人は何を考えるかを選ぶことができる。
30分幸せなふりをしてみる。
何か素敵なことを言い、微笑みを絶やさない。
「他人の意見に引きずられて幸せになれずにいるのなら、それをやめればいい。こういう自分になろうと思うだけでいい。」
胸が痛くなるような姿で泣いているのは健全でもある。全身全霊で、この世を去る準備しているのだから。
何かいいことがあったこの時に、心の中で感謝の祈りをつぶやくことを習慣にしなくてはならない。何か感謝できることがあるはずだと思い、それを探すことを習慣にしていた。
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ネタバレオスカー・ワイルドの代表作。モチーフは肖像画と自分の関係であるため、いわゆるドッペルゲンガー物とは少し異なるのだが、肖像画が自分の心のありようを反映して徐々に変化し、あたかも生きているかのようであり、自分のコントロールが効かず、またそれに怯えるようにもなる点で、ドッペルゲンガーのような存在であり、ポーの「ウィリアム・ウィルソン」を思い出しながら読んでいた。最後は神経症的に自分で自分を追い詰めるようになるあたり類似していると思う。同じような作品が作られるあたり、当時の風潮も反映しているのだろうか。19世紀末という近代の一つの円熟期でもあり、豊かさとアジアからの異文化がロンドンという大都市の中で融合する時代の雰囲気が色濃く反映されていると思う。また、ダンディズム思想に彩られたヘンリー卿とドリアン・グレイの警句が全編にわたって展開されるあたり、また同時代のドイルも描いているアヘン窟の様子など、まさに世紀末のロンドンといえるのかとも。そういえば、最近フィラデルフィアのキングストンという街でのドラッグ中毒者がゾンビのように徘徊する動画が話題になったが、当時のアヘン窟もこんな感じだったのだろうか。ホームズのドラマなどの印象からは19世紀の方がもっと暗いイメージはあり、もっとやばいという感じもする。
いずれにしても、当時の雰囲気や、ワイルド一流の耽美的世界観を満喫できる作品である。
“ものごとを外見で判断しないのは底の浅い人間だけだよ。世界の本当の神秘は目に見えない物ではない。目に見えるものなのだ“(P.50)
“ヘンリー卿はまだ入ってきていない。遅刻するのが彼の主義なのだ。時間に正確であることは時を盗むものだという主義なのだ“(P.91)
“一生に一度しか恋をしない人間こそ浅薄なんだよ。彼らが一途さとか貞節とか呼んでいるものは、習慣による惰性か想像力の欠如だ。感情生活において誠実であるということは、知的生活において変化がないのと同じだ“(P.102)
“結婚の本当のデメリットは人を利己的でなくすることだ。利己的でない人間はつまらない。個性を欠いているんだよ“(P.148)
“まずい演技を観るのは、道徳に反する“(P.167)
“本当に魅力的な人間は二種類しかいない。本当にすべてを知っている人間か、何を知らない人間だ“(PP.167-168)
“情熱的な経験を排除するような思想や体系は、どんな形にせよ決して受け入れてはいけない。この快楽主義の目的とするところは、その経験自体であり、その経験から何かの成果を得ることではない。たとえその成果が甘いものであろうと、苦いものであろうとも、快楽主義は、感覚を押し殺してしまう禁欲とも、感覚を鈍らせる放蕩とも相容れない。それは、ただの瞬間にすぎない人生の一瞬一瞬に意識を集中して生きるよう、人間に教えてくれるものなのだ“(P.251) -
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死ぬことは誰も避けられないものであるからこそ、生きている時間をどれだけ大切に使えるかが重要だと常々思っていた時に出会った本。
限られた命の時間を何に時間を使うべきか、という問いに対しての本質的な回答を貰えたような感覚を覚えた。
ヘルパーとして実際に死が間近に迫った患者と接してきた実体験から、人は死ぬ時にどんな後悔を抱えながら死ぬのかをまとめたという内容。
人それぞれ考え方やストーリーも全く違うはずなのに、死ぬときの後悔は以下の5つに大体収束するというのは非常に興味深かった。
「自分に正直な人生を生きればよかった」
「働きすぎなければよかった」
「思い切って自分の気持ちを伝えればよかった」
「友人と連絡を取り続ければよかった」
「幸せをあきらめなければよかった」 -
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人間の脳の複雑な機能
膨大な数の人間がいる中で、特別な脳の動きをする人たちがいて
個々人の脳の働きによって、よくも悪くもいろんな人格の人間がいるのは、しょうがないんだと思えた(苦笑)
序章から
世界を旅して、特別な脳を持つ人たちに会って、
我々の脳がどう機能しているかを理解する事ができた。彼らの話を通して、脳があるときは素晴らしく、あるときは予想もできないような危険なやり方で我々の人生を形作っていることを知った。同時に消えない記憶を持つ方法や、迷子にならない方法や、死ぬときの感覚などもわかった。さらに一瞬で幸せな気分になれる方法も、幻覚を見る方法も、良い判断をする方法も教わった。ゴム手袋を自分の手だと感じる方法も、自分の現実を直視する方法も、さらには自分が生きていることを確認する方法まで学んだ。
第1章 過去を一日も忘れない“完全記憶者”ボブ
第2章 自宅で道に迷う“究極の方向音痴”シャロン
第3章 鮮やかな色彩を知る“色盲の共感覚者”ルーベン
第4章 一夜で人格が入れ替わった“元詐欺師の聖人”トミー
第5章 “幻聴を聞く絶対音感保持者”シルビア
第6章 発作と戦う“トラに変身する男”マター
第7章 孤独を生きる“離人症のママ”ルイーズ
第8章 “三年間の「死」から生還した中年”グラハム
第9章 “他者の触覚とシンクロする医師”ジョエル
終章 ジャンピング・フレンチマンを求めて
ホムンクルス感覚図