戸高一成のレビュー一覧

  • 歴代海軍大将全覧
    帝国海軍が始まって以来の、全ての海軍大将についての考察が書かれている本です。

    兵学校のクラスヘッドであっても、中将から大将に昇格するのは非常に大変です。そこでこの著書は、大将に昇格できた要因を、戦果や歴任してきたポスト、どのような人間で構成される派閥に属していたか等のヒントをもとに考えていきます。...続きを読む
  • あの戦争になぜ負けたのか
    昭和史を語る際にいつも示唆を受ける半藤、保阪に右よりの中西が加わり、どのような討議になるのか興味深いところでした。昭和の大戦という際に、日米戦争を分けて、中国に対しては明らかに侵略戦争であったという半藤、保阪に対して中西は何となく曖昧な姿勢であると思いました。それだけに日本が反乱もなく、一致して闘っ...続きを読む
  • [証言録]海軍反省会 4
     本書の内容は「海軍史の研究者にとっては既知の事実が多く、初めて世に知られる事実は多くはない」という。
     海軍が「大官庁」である以上、多くの人々がそれぞれの部署で活動をしていたのだろうが、本書を読んで、「帝国の破綻」という歴史の審判を受けたこれらの海軍当事者が深刻に反省しているようには思えない。
     ...続きを読む
  • あの戦争になぜ負けたのか
    いかにあの戦争が非合理的な意思決定の積み重ねとして開戦され、続けられたかが綴られている。「あの方がそこまで言われるのなら、勝ち目はないけれど、一緒にやってみよう」という精神論。今に至っても尚、似たような論調を耳にするのは気のせいだろうか。印象に残ったのはアーリア民族至上主義のヒトラーが何故日本と組ん...続きを読む
  • あの戦争になぜ負けたのか
    6名のそうそうたる面々によるが大東亜戦争に関する座談会。
    半藤一利・保坂正康・中西輝政・戸高一成・福田和也・加藤陽子の6名。僕自身かつてその著作で勉強させてもらった人も多くいます。また、この6人の大東亜戦争に対する立ち位置が微妙に違っているので、そのあたりも興味深く読ませてもらいました。

    ただ、内...続きを読む
  • [証言録]海軍反省会 3
    歴史の事実を一方向だけで語る事の危うさはあると思うが、
    言い切っている訳ではないけども、
    「戦争、War、をしているのではなくて、Battle、オンリーだ」
    の様な事が書いてあって、
    戦争というものの政治力の大切さがないがしろにされ過ぎていたのも敗戦の理由の1つなんだろう、と思えた。
    三国同盟の頃の...続きを読む
  • あの戦争になぜ負けたのか
    太平洋戦争がなぜ起こったのかを色々な観点から見ていく。 日本の中国侵略から端を発してアメリカ・イギリス等々の包囲網からの石油のストップ。 日本は遅れてきた植民地政策による帝国であった。
  • 戦艦大和 復元プロジェクト
     大和ミュージアムの目玉でもある10分の1の戦艦大和。
     いかにして、大和はあの姿を見せたのか。
     甲板を一枚一枚貼り付ける職人芸に感化され、何処までもホンモノを追いかけた技術屋の真髄を見た気がします。
     写真を様々な角度で検証し、今尚海底に居る大和の映像から大和の最期の姿を具現化していく作業。
     ...続きを読む
  • 戦艦大和 復元プロジェクト
    呉市にある大和ミュージアムで縮尺1/10のサイズで復元された戦艦大和。本書は完成までの道のりのドキュメントである。関係者の熱意や心意気に圧倒される。
  • 海戦からみた日清戦争
    国際社会の大洋に挑む明治海軍はいかに封建主義を乗り越えたのか?国難を覆した、「坂の上の雲」男達の組織論。

    後世の感覚からみれば、勝ったのは当たり前の様に感じられるが、本書を読むと、苦難の上に勝てた事がわかる。

    清国も開明的な指導者がいて優勢な海軍力を所持していた。しかしながら、日本が勝ち、清...続きを読む
  • 海戦からみた日露戦争
     後に神話化された日本海海戦。その実際の経過はどうだったのか,勝利の背景には何があったか,が分かりやすくまとめられててよかった。
  • 海戦からみた日清戦争
    もう何度目になるのか。ことあるごとに近代史を読み返す。
    後世の人は必ずこう呼ぶであろう「日本の50年戦争の始まりの戦争」
    それが、日清戦争である。自分より強大な敵と戦ったためか、あるいは日本の完勝に終わったためかこの戦争に関しては現在の判断からは「陰鬱さ」が欠如している。戦後教育の賜物で「No mo...続きを読む
  • [証言録]海軍反省会 2
    前巻だけでは、反省会がどういう形になったのかよく分からないと思ったので、
    これから続巻が出される事は良かった。
    基本的に海軍の反省会で、当時の主立った人々はいない場所、
    世間に全てを発表するつもりは無い事をふまえても、
    鵜呑みにするのは難しいような気も。
    ただ人間性や人格が戦術に反影はしない事実を、...続きを読む
  • 海戦からみた日露戦争
    日露戦争の日本海海戦で丁字戦法がとられなかったということ。何故かそのことははっきりと示されなかった。
    当日波が高く、当初予定していた戦法がとられず、偶然が日本側の奇跡的な勝利に導いた。東郷や秋山はそのことをよく知っていたから、勝利は神助によるものと考えた。
    作戦の勝利というより、むしろ日本のたゆまぬ...続きを読む
  • 戦艦大和 復元プロジェクト
    戦艦大和を十分の一に復元した男たちの話。昔『丸』を愛読していた「軍国少年」にはたまらない本。科学はいくら進んでも「技術」がないと大和はつくれない。家を建てるのも、いくら設計図がよくても大工の腕が悪いとだめ。
  • 文藝春秋2023年9月号

    秋篠宮家の娘たちの擁護記事

    どんな内容かと思って購入しましたが、A宮一家の娘たちがいかに大変で悲壮感たっぷりで辛い目に遭っているかという話がつらつら書かれていただけでした。残念です。皇族の方々が並々ならぬ重圧の中で役目を果たしてくださっているのは最もですが、この一家の人々と他の皇族の方々を並べて語ることは許せません。やたらと、...続きを読む