戸高一成のレビュー一覧
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日清戦争での海軍の重要性を初めて知った。
海軍のハードのみならずソフトの充実を重要視したこと。艦船の技術は世界的にも確立されて行く時期で、様々な失敗があったこと。清軍との威海衛海戦は、各国海軍に注目されていたこと。
一方、海軍の組織の問題が、1945年まで解決されずに終ったことも知った。Posted by ブクログ -
「海軍反省会」も3巻目となり、個別参加メンバーの個性と主張がだんだんわかるようになってきたが、「開戦2年半で日本とアメリカの戦力差が二倍以上になっちゃう。これでは全然問題にならないという結論」であったにもかかわらず、「海軍」が「内乱を恐れて開戦に同意した」という証言には驚く。
これは、「当時の世...続きを読むPosted by ブクログ -
本書は「海軍反省会」の2巻目で、内容は「戦略」「戦闘」多岐に渡るが、海軍内部でも「日本は負けるぞ、必ず。今のような航空兵力で勝てると思うかと地団駄踏んだ」幹部がいたとは驚いた。
もちろん戦後だいぶ経ってからの発言ではあるが、本書の、時には露骨な迫真の論議を読みながら、巻末の発言者の当時の階級と年...続きを読むPosted by ブクログ -
先の戦争については、「なぜあんな無謀な戦争に突入したのか」との疑問をつねづね持っていたが、本書を読んで、専門家である「海軍士官」たちが当時どのように考え、どういう問題意識を持っていたのかがよくわかる思いがした。
本書の内容は、さすが大官庁「日本海軍」であるだけに、内容は多岐にわたっている。
し...続きを読むPosted by ブクログ -
真珠湾攻撃で顕在化した海軍の弱点を冷静に改善する意志と勇気があれば,完全勝利はできなくとも,日露戦争のような多少は苦いが実のある結末になったはずだ.勝利に酔った海軍と日本国民は最終的に壊滅的な終局を迎えることになったが,交渉による解決が下手な習性は今日でも根強く残っている感じがする.Posted by ブクログ
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●:引用 →:感想
●アメリカの国民は、義務として兵役につき、戦争に参加している。同時にすべての兵士は国家に対して、生命の安全に関して最善の努力を払うことを要求する権利を持っている。もし一人の兵士が戦死すれば、その遺族はその兵士の死が”意義のある死”であったかどうかを知る権利を持っていた。それがア...続きを読むPosted by ブクログ -
艦船などの装備品の充足度に劣った日本が清国に勝てたのは,ほとんどが輸入品であった資材を実際に使用する兵士の質が,事前の教育で培われていたことが大きな要因だと結論づけている.妥当な見解だと思った.現代に当てはめて見ると,自衛隊の質はどうなのか,若干気になる.でも,軍事費に多額の血税を費やす時代は終わっ...続きを読むPosted by ブクログ
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真珠湾攻撃から全軍特攻の終局へ、「失敗」の
本質を探る。
昭和の日本海軍はなぜ、日露戦争の完全勝利再現に
失敗したのか?海軍の敗北に読む日本の姿。
太平洋戦争と海軍と言えば、山本五十六は外せない。
本書でも、山本五十六に対する記述は、大きなウエ
イトを占める。
山本は、犠牲を顧みず真...続きを読むPosted by ブクログ -
『海戦からみた日清戦争』『海戦からみた日露戦争』に続く『海戦から~』三部作の最終作。前2作に比べて若干質は落ちるが、なかなかの良作。
日本近代史の3つの海戦は、後世の人は「日本近代史の50年戦争」と名づけるであろうが、その成功と失敗を俯瞰するにもってこいの『海戦史』である。その中でも、範囲・量・質に...続きを読むPosted by ブクログ -
一般的にはピックアップされにくい日清戦争の海戦をテーマにしております。
そのなかでも本書は「日清戦争は後の戦争にどのような影響を与えたのか」という事を主軸に幕末ー日清戦争終戦までの海軍の歴史を考察されております。
東郷平八郎等、後々の大戦で登場する人物の若い時代の事もかかれており、海軍ファンなら...続きを読むPosted by ブクログ -
英雄譚では読み解けない日本「完全勝利」の真実。
東郷ターン、丁字戦法の陰で戦史から消された最高機密
とは。
日本海海戦は、天才秋山真之が立案した丁字戦法と、
聖将東郷平八郎の指揮により完勝したということが、
一般的には定説とされている。
著者は、伝説化されてきた戦闘の実相を明らかにする...続きを読むPosted by ブクログ -
私が生まれた頃に行われていた、
海軍の主軸(今でいうミドル層)の方々による、反省会の発言集。
海軍組織の問題点を赤裸々に語っている。
教育、人事、派閥、対陸軍との関係性等、すこし言葉を変えれば、
どこかで聞いたことある話である。
(要所要所で、思うところはあるけど、ちょい「右」がバレちゃうので差...続きを読むPosted by ブクログ -
日清戦争の評価として、日本と清国の開戦までの日清両国の海軍整備の状況を丁寧に追っている(第2章)。好著です。問題意識としての「日清戦争はなぜ開戦に至ったか」は単純な答えはないのだと思えた。Posted by ブクログ