金城一紀のレビュー一覧

  • 友が、消えた

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    金城一紀さんの13年ぶりとなる書き下ろし小説『友が、消えた』を読んだ。

    映画も小説も『GO』から感じる初期衝動を忘れることはない。何か問題が立ち上がると、不思議と男のもとに課題解決の要請が来て、瞬発的な気だるさを感じながらも「やるよ」と引き受けてしまう主人公の様はIWGPのマコトを思い起こさせる。

    課題解決のしかたもまたスタイルが良く出ていて、暴力ではなく、人間関係の背後にある機微にまで想像力を働かせた上で、絡まった糸を解いていく。

    「結局親父は人生の半分以上を借金ていう足枷をつけて生きなきゃならなかった。それは仕方ないことか? 大学に進み、まともな社会人になり、家庭を持ち、子供を生んで

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    2025年08月03日
  • 友が、消えた

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    久しぶりの金城さん作品。それもゾンビーズシリーズの続編。
    何年ぶりの新作なのだろうか。
    時代設定としては、南方が大学生になっているのでほんの一年ほど後ということのようだ。

    シリーズの以前をすっかり忘れているが、それでも楽しめた。
    大学の同じ一年生の結城から、行方不明になった友人の北澤を探して欲しいと頼まれる。
    大学生探偵が、同じ大学生を探すという話なのだが、物語はなかなかのハードボイルドだった。

    少し前にニュースで報じられていたような、怪しげな巨大サークル。
    その末端にいた北澤だが、高校時代とはすっかり変わってしまったという。
    南方はサークルの頂点にいる志田に会いに行くが…。

    光と影。

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    2025年07月08日
  • 友が、消えた

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    『レヴォリューションNo.3』『フライ、ダディ、フライ』『SPEED』と続いたザ・ゾンビーズシリーズはゾンビーズ結成前夜を描いた4作目の『レヴォリューションNo.0』が完結だったはずですが、本作は13年ぶりとなる「シリーズ最新作」という触れ込みです。しかし、読み終わって見ると少々異論アリで、むしろ番外編、スピンアウトと言った方が良さそうです。
    ゾンビーズのメンバーで登場するのは落ち着いた大学生になった南方一人。他メンバーが出てこないためストーリーに良い影を落としていた民族問題や沖縄も出てこないし、大好きな史上再弱のヒキを持つ男・山下が登場しないのも淋しい。これまではアホ高校生集団を主人公にして

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    2025年06月29日
  • 友が、消えた

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    金城一紀さんなんと13年ぶりの新作。SPとか脚本の方に行ってしまわれて、もう小説は書かないのかなと思っていたら。読み始めて、なんか既視感のある設定……。
    『レヴォリューションNo.3』にはじまるかのゾンビーズシリーズ……!今回は大学生になった南方のみ登場。ほかの面々はどうしているのか?続きもあるのか?

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    2025年05月22日
  • 友が、消えた

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    シリーズ初読み。旬な時事問題も散りばめられていて古臭くなく、漫画のキャラみたいな登場人物たちと分かりやすいストーリーで楽しくサクサク読めた。ただ、主人公の青くて破天荒で無茶で一途な正義感に胸熱になってハマるほど、自分がもう若くないことが残念。

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    2025年05月01日
  • 友が、消えた

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    13年ぶりで大人になりつつも感じられる疾走感を期待してたけど。ある意味期待通りの変わらない世界がまだ続いていて、自分が歳を重ねたことを痛感させられましたぁ。。。

    歳を重ねるとこんなヤンチャに何も心が動かなくなるものなのね。学生らしい愚かさと破天荒さと、少し古めかしさを感じる大学生を一歩引いた目でみちゃう。

    でも、ベースにある勢いと正義感は嫌いじゃなくてなんだかんだでサクッと読み終えてしまいました

    2025.4.27
    81

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    2025年04月27日
  • 対話篇

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    男性目線の過去の恋のお話。女性ほど未練たらしくもなくギュギュギュっと胸に来る感じ。不器用で頑固なところがもどかしいけどそんな新庄なんだなぁ。お話し的には「花」が良かった。切なくて泣けた。

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    2025年04月20日
  • 友が、消えた

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    どういう内容か予備知識を入れない状態で読みましたが、サラッと読めて面白かったです。
    あまりこういう作品は読んだこと無かったのですが、楽しむことができました。次の作品も期待出来そうな予感がします。

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    2025年04月19日
  • レヴォリューション No.3

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    堂々の星3つ。

    それ以上でも以下でもない。

    最高に面白いわけでも、全然面白くないわけでもない。

    青春、といえば青春だが。
    青春をそんなに感じない。

    熱いものが込み上げてこない。

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    2025年04月06日
  • 友が、消えた

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    3.5
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    相変わらず文章は端的で読みやすい。ただ、あの頃のゾクゾクするようなスピード感は失われ、ややご都合主義的な展開だった。そうはいっても、続編が出れば一生読むことは、誰にとも無く約束する。

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    2025年02月19日
  • 友が、消えた

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    続編だと知らずに読んでしまった・・・

    「ザ・ゾンビーズ」の続編だったらしいです。
    最初はこの世界に入り込むのに苦労しましたが、
    クライマックスに近づくにつれて面白くなってきました。

    急に知らない登場人物が当たり前のように出てきたので最初は戸惑いました。
    それでもなんとか読むことができました。

    表紙がカッコ良すぎるのが悪いですね(笑)
    機会があれば「ザ・ゾンビーズ」シリーズを読もうと思います。

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    2025年02月16日
  • GO

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    なぜ「在日」と呼ばれる人たちがいるのか。なぜそれに反発する人がいるのか。
    物語の中に、かつての不幸な歴史が産んだ何ともいえぬ複雑さを垣間見ることが出来ます。

    多様性の定着が環境を変えると思う一方で、移民に対する歴史的前例のない日本の実態も垣間見た気がします。

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    2025年02月14日
  • 友が、消えた

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    待ちに待った新作で期待が大き過ぎたのもしれない。
    13年ぶりで主人公以外のキャラや出来事を忘れてしまった。女性アナウンサーや、女子校文化祭の話ってなんだっけ?という具合。
    補足説明もないので、前作を読んでから読むともっと楽しめると思います。

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    2025年02月03日
  • レヴォリューション No.3

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    ネタバレ

    都心のとある落ちこぼれ高校。周りは進学校や女子高に囲まれ、かの高校は死に体の状態。
    そんな中、主人公はとある理由から優等生コースをドロップアウトし、同級生と共に「ゾンビーズ」というグループを結成する。周りを固めるのは武闘派で在日韓国人の舜臣、親分肌で黒人とのハーフのヒロシ、フィリピン人とのハーフの美貌のアギー、そして何をやっても最悪の運勢を引き当てる山下など多彩。
    そんなゾンビーズの活躍が3編の中編として描かれています。女子高の文化祭へ乱入する作戦、山下がカツアゲされた沖縄旅行費を取り戻す作戦知り合いの女子大生をストーカーから守る作戦の3つが展開されるのですが、その合間にゾンビーズの主要人物の

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    2025年01月21日
  • 対話篇

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    「彼女はあらゆる約束事から解放されてるように見えたんだ」

    たぶんこういう子が近くにいたら
    すごく好きだけど、すごく羨ましくて
    だから嫉妬しちゃうだろうなって思う。

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    2023年11月10日
  • SPEED

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    不信と思ったことで真相を暴こうと行動に出る事、それは方や危険を意味していたが仲間の手助で勇気を持って行動することは素晴らしい。「仲間・友達」の相談出来る仲は何事も大切だ。一人で考えるのは一方的になりがちで、自分が有利な妄想的な考えでは危うい。人生、一人で行うより仲間とやる方がずっと大きく、思い切り変化しやすいはずだ。近年、「女性だから」とかではなく誰でも思った事を勇気を出して行動に、言葉にして自分の経験値を増やしていくことは時代にあっていると思う。文中の気になる言葉「人間が口にする言葉の90%は嘘だと思っても間違いない。この社会は嘘と建前でうまく機能するように出来ているんだ」

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    2023年09月14日
  • GO

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    ネタバレ

    杉原
    朝鮮籍→韓国籍。中学まで民族学校『朝鮮学校』に通っていたが、日本の私立の男子高に進学する。

    秀吉
    杉原の父。在日朝鮮人。韓国の済州島生まれ。ハワイに行くため、韓国籍を取得する。日本ランキングに入ったことのあるライト級の元プロボクサー。パチンコの景品交換所を営んでいる。

    道子
    杉原の母。朝鮮籍。日本で生まれ、日本で育ち、十九歳の時に御徒町のアメ横でオヤジにナンパされ二十歳で杉原を産んだ。韓国籍を取得する。
    息子のバカさに呆れている。

    加藤
    杉原の高校の同級生。広域指定暴力団の幹部組員の父親を持つ。
    日本人。

    竹下
    杉原と同じ高校で加藤といつもつるんでいる。

    桜井椿
    加藤の誕生パー

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    2023年09月05日
  • GO

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    とても読みやすかったし、色々考えることがたくさんあった。
    でも個人的に性描写が苦手で…。
    我が子も高校生くらいなら読めるかな。

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    2023年07月21日
  • BORDER

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    『あなたを殺したのは誰ですか?』

    捜査中、頭に銃弾を受け、生死の境を彷徨った警視庁捜査一課の刑事・石川 安吾。
    奇跡的に覚醒した石川は、死者と対話が出来る特殊能力を身につけていた。

    果たして、『鬼』とは誰なのか?
    本当の真犯人とは?

    天国で兄と会話する石川。
    まだ、お前はこっちに来るべきじゃない。
    まだ、やるべきことが残っている。
    それはお前にしか出来ないことだ。

    幼い頃亡くなった兄との会話。
    ウルウルします。

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    2022年11月23日
  • 映画篇

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    「うまくは言えないけれど、準備のできていない人間の前では好きな人は転ばないのではないだろうか」の一文が好き

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    2022年01月11日