恩田陸のレビュー一覧
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嘘から出た真、のように、突如として国外に出る事になった場合
ものすごくその心理はよく分かります、と同意してしまいました。
行ってから色々出てくる建物や風景やパブの状態。
なのに、印象深いのは、飛行機に乗るまでの心境と
乗ってからの対応の悪あがき?
そうですよね、そうやって誤魔化しますよね、と
すごく納得してしまいました。
しかしそれが分かるほどに書き込める文章もすごいです。
そして飛行機内の空想(?)に出てくる小説の数々。
即座にこれだけ出てくるとは、すごいと
違う所にも関心。
何より、飛行機に乗る前と降りる時の絵の明暗が
思わず笑ってしまうほどの差がありましたw -
Posted by ブクログ
「puzzle」恩田陸
中編ミステリ。灰黒色。
関根春が探偵役の推理物。しかし社会的な事件とは無関係な進行。
読者をリードする小説の体裁は分かりやすいのだけれど少しく必然性が見つけられないかも。
ホラー性もミステリ性もちょっと中途半端で消化不良の感あり。
結局春は事件を解決してないんだよね?
とはいえ軽い読み心地と文章の洒脱さがよい。
書き下ろし中編だけれども、「象と耳鳴り」の中の一編としておかしくない雰囲気。舞台はかなり異常だけれど・・・。
恩田さんのミステリ志向が見られる作品ですが、読んだ人にこれで恩田ファンになってほしくはないな・・・という印象です。 -
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「夏の名残りの薔薇」恩田陸
ノスタルジックロマンス。アンバーホワイト。
いかにもな設定の山上のクラシックホテル(!)で繰り広げられる、虚偽と幻想の愛憎群劇?だいぶ恩田文学でてます。
ナニガシカを秘めた男女達が集まって過ごす数日間、という時間的にも空間的にも限定された物語は良くも悪くも気が滅入る感覚、自分は結構好きです。
あまし青空の下で読む本ではないかもですね(笑)
随時引用される『去年マリエンバードで』というフランス文学が、
恩田さんがこの物語を記述する上での色になったんだろうなあってのをひしひし感じるんですが、
悲しいかな原典全文を読んでいないヘタレ読書としてはいまいち興にのれなかった。。すみませんって感じです。
個人的には『木曜組曲』より残ったなあって感じでした。(3) -
Posted by ブクログ
「あなたは母の生まれ変わりです」大学教授秘書の古橋万由子は、二十五年前に変死した天才画家高槻倫子の遺子にそう告げられた。発端は彼女の遺作展会場で、万由子が強烈な既視感(デジャ・ヴ)に襲われ、「鋏が・・・」と叫んで失神したことだった。実は、倫子は鋏で首を刺されて殺されたのだ。万由子は本当に倫子の記憶を持つのか?真相を探る彼女に、奇怪な事件が襲いかかる!
(裏表紙紹介文より)
***
相変わらず(という言い方は変かも知れないけど)、ホラーちっくというか、読み手を緊張させたり、(不安で)ドキドキさせたりする描写が上手いです。
非科学的なネタだと思って読んでいたら、実はそうでもなさそうな感じの展開になり、さらに読み進めるとやっぱり非科学的に終わる、というなんとも(良い意味で)振り回されるお話でした。
恩田さんの作品としては“広げた風呂敷が上手にたたまれた”と感じられる、ある意味珍しい本でした。(失礼?)
まぁ最初からオカルト風味な内容だということを覚悟したうえで読み始めたからかも知れないけど。
最後はちょっと意外な感じで終わります。
意外な人がキーパーソンで、その人が一連の出来事に係わっているのかもと予測できる描写がちゃんとありました。
ありましたが、何せオカルト風味なのでオチを“予測”はできても、ちゃんと“推理”できる人は少ない・・・というかいないんじゃないかなぁ、と思います。 -
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近未来、終末世界の大東京学園が舞台。SF学園物、と呼ぶには程遠い前時代的学園パロディ。風雲たけし城とかそんなノリ。
荒唐無稽を地でいく内容。劇場版クレヨンしんちゃんに近いイメージ。大真面目に不真面目。そんな感じでした。前盛期的というか昭和的なところも大人帝国の逆襲にそっくり。
20世紀へのオマージュと言うキャッチコピーがついていますが、元ネタの多くが50~80年代。つまり高度経済成長期~バブル崩壊あたりのものなんですが、これがまた微妙に偏っている。多分これらは、著者が憧憬を覚えるものたちなんだろうなとかそんな風に思いました。言い換えるなら「著者の青春へのオマージュ」。
SF小説という形式をとった回想禄と言うべき内容でした。
この本を読んで分かったのは、著者はサブカル大好きだけど非ヲタだな、という事でしょうか。狭義の意味ではオタクなんでしょうが、最近使われるオタクとはかなりかけ離れています。ヲタクっていうよりはマニアっていう感じでしょうか。出てくる元ネタも一見して分かるものから、巻末の用語辞典を見ないと分からないものまで、とてもバリエーションに富んでいました。マニアックという言葉がとても似合っています。
内容的には可も無く不可もなくといった感じでした。
著者と同じ年代の人なら★1つ追加出来るかと。
逆に十代の人が読んでも、きっとサッパリな内容だと思います。 -
Posted by ブクログ
近未来、終末世界の大東京学園が舞台。SF学園物、と呼ぶには程遠い前時代的学園パロディ。風雲たけし城とかそんなノリ。
荒唐無稽を地でいく内容。劇場版クレヨンしんちゃんに近いイメージ。大真面目に不真面目。そんな感じでした。前盛期的というか昭和的なところも大人帝国の逆襲にそっくり。
20世紀へのオマージュと言うキャッチコピーがついていますが、元ネタの多くが50~80年代。つまり高度経済成長期~バブル崩壊あたりのものなんですが、これがまた微妙に偏っている。多分これらは、著者が憧憬を覚えるものたちなんだろうなとかそんな風に思いました。言い換えるなら「著者の青春へのオマージュ」。
SF小説という形式をとった回想禄と言うべき内容でした。
この本を読んで分かったのは、著者はサブカル大好きだけど非ヲタだな、という事でしょうか。狭義の意味ではオタクなんでしょうが、最近使われるオタクとはかなりかけ離れています。ヲタクっていうよりはマニアっていう感じでしょうか。出てくる元ネタも一見して分かるものから、巻末の用語辞典を見ないと分からないものまで、とてもバリエーションに富んでいました。マニアックという言葉がとても似合っています。
内容的には可も無く不可もなくといった感じでした。
著者と同じ年代の人なら★1つ追加出来るかと。
逆に十代の人が読んでも、きっとサッパリな内容だと思います。 -
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夏枯れの書棚から何を読もうかと物色し、少し前に上の息子が読み終えた後、上下巻の厚さと題名の暗さにたじろいで立てかけたままになっていたこの本にする。
“ネクロポリス”は巨大な墓地または埋葬場所である、語源はギリシャ語のnekropolis(死者の都)-Wikipedia。という訳でこの本の舞台はイギリスと日本の文化風習が奇妙に交じり合うV.ファーという国における聖地―アナザー・ヒル。
もうすぐお彼岸だけど、ここでもヒガンという祝祭空間で、帰ってくる死者たちを「お客さん」と呼び温かく迎える。
主人公ジュンはフィールドワークのため親戚を頼ってアナザー・ヒルにやってきたのだが、そこで彼が目にしたのは、不可思議な風習、連続殺人、天変地異、恐ろしい儀式、そして説明不能の体験…。
お話の本線は連続殺人の謎解きと思しきも、世間を賑わせた「血塗れジャック」連続猟奇殺人事件や次々に夫が死んでいく黒婦人の話も絡んで、提出された謎は曖昧模糊のまま膨張する。
空想の異世界に血塗られたミステリーは、露悪的で物見高く噂好きな人々のわあわあとした討論と相まって、昔読んだコナン・ドイルやクリスティーの雰囲気で悪くは無いんだけど、う〜ん、どのように収束するのか、今ひとつノリきれず。取り敢えず下巻へ。 -
Posted by ブクログ
二・二六事件が題材が題材。
宮部みゆきの「蒲生邸〜」もそうでしたよね。
日本人にとって、重要な歴史的事件であることは確かだと思いますが
私自身、正直詳しくは史実を知りません。
時間遡行マシンの開発により歴史がゆがめられたことによって人類はある危機を迎える。それを回避すべく、時間遡行マシンによって未来から来たスタッフ達と、二・二六事件の歴史上の関係者達とが、歴史を史実にやり直すべく使命を任され、共に行動をしていく・・・。
この発想はすごいですよね。
過去の歴史上の人物達が自分達が逆賊と扱われて無念の死を遂げることを知りながらも同じことを繰り返さなければならない・・・自分達が死んだ後の遥か先の未来を救うために。
その精神力は計り知れないし、果たしてそんな事にどんなに強い人間であっても耐えることが可能なのか?
それとも彼らは未来を知ってるからこそ、歴史を変えようと動くのか。
前半は状況を追うのに精一杯でしたが、後半は果たして歴史はどう「確定」されるのか、いっきに読み進められました。
一度では理解しきれなかった部分もあり、読み落としていることも多いような気もしますが、もう一度読むか?と言われるとちょっと辛いな、と思ってしまったりもします。
そういう重さがある作品でした。
そして・・・最後は切なかったですね。
歴史は変えられない、たとえ変えられてもいい未来だけが待っているとは限らない、時間の巡りに終着駅なんてないでしょうね。
時間を遡ることなんてできない今、悲惨な事件がこれ以上起こらないで欲しいと思いました。 -
Posted by ブクログ
各章につけられた 副題を眺めるだけで そこはかとない不安定さを感じさせる。
こんな具合。
|【第一章】遠い海への道のりは、ある日、突然に始まる
|【第二章】海に向かう道は、長くねじれている
|【第三章】すべての道が、海につながっているように見える
|【第四章】中には、海を見ずに終わるものもいる
|【第五章】海に続く道
一世を風靡し 刺殺という理由で 瞬く間に消え去った 美貌の画家にまるわる物語。
ある特殊な能力を持つ女性が 美人画家の生まれ変わりではないかと疑われる所から物語は始まる。
人の向こう側に 実際には見えないものを見てしまう不安をはじめとして
この作品には 読むものの不安を掻き立てる何かがある。
思い出しそうで思い出せないこと。そしてそれは なんとなく嫌な予感のすることなのだ。
スッキリしたいと思わせながら どんどん不安に引きずり込まれてしまう。
記憶・潜在意識・刷り込み
キーワードは そんなところだろうか。 -
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うーん。。。
この方の書く物語ってパターンが似ているというか。。。
月の裏側?だっけ、、あの作品に似たような雰囲気があり、常野シリーズは好きでもこの作品はあまり好きになれないなぁ。
精神世界の話がやたらと長く、ちょっと飽きてしまった。 -
購入済み
中盤まで俺TUEE系
中盤で飽きて最後まで読めませんでした
序盤の男性の部分は好きだったのですが、途中からはずっと主人公の少女の天才エピソードばかりで飽きてしまいました
もしかしたらその先は別な展開があったのでしょうけど、自分には合わなかったようです -
購入済み
恩田陸の初期作品なだけあって、ちょっと荒いし古さも感じます。
作者の面白い作品の数々と比べると見劣りしますが、こういう時代もあったんだなという感じです。