さらちよみのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
“弱みにつけこむように、昴が史に顔をよせた。
「史、あんたは真十が、あんたの《花嫁》だと疑ってるのかい?だとしたら、さっき、俺が真十に言った花嫁って単語に反応したのもわかるね?」
「……神祇部に入って二年目のおまえが、なぜ《花嫁》の予言を知っている」
昴のことばを否定せず、史が問いかける。昴がまぶしげに笑った。
「ああ、《花嫁》の予言は、四年前に失踪した伊邪那美の巫和が告げたものなんだっけね?でも《花嫁》の予言は神祇部では有名だから、いくら代々藤原家に仕えていない俺でも知ってるさ。そう、たしか——」
指をくるくるとまわし、昴は《花嫁》の予言を口にする。
「“神祇部の総領、藤原史が、彼らの総帥の妻となるべき《陰の花嫁》を抱けば、神祇部はたちまち崩壊する。が、《陽の花嫁》を妻とすれば、彼らをつぶすことができる”——だったかな?」
「……………。そうだ。まちがいない。俺に課せられた、《花嫁》の予言だ」
予言内容をそらんじられ、史はあきらめをしめしてうなずく。
“陽は神々を和さし 藤を咲かせる巫和が花嫁
陰は神々を荒らせ 藤を枯らせる巫荒が花嫁”
その予言こそ、史が真十に感じている懸念だった。”
応募券欲しさに、一巻だったので買ったけどやっぱり個人的に好みじゃなかったなんてもごもご。
ただ引きが気になったから続きも読むかなー。
“「——……下照姫、これだ。真十、こちらの神に参ってみろ」
「したてるひめ……?は、はい、わかった」
まったく聞き覚えのない神の名に当惑しつつも、真十は二拝、二拍手をした。
「ここに参りますは、」と、史に教えてもらったとおりの文言を言おうとしたとたん。
「う、わ——っ」
キィイン!!と、耳鳴りがひびいた。
とっさに目をつむった真十だったが、目をひらいた瞬間、信じられないものが映る。
「ななな、なにっ、これ」
真十のまわりには、うすいガラスのようなものが舞っていた。” -
Posted by ブクログ
悲鳴系(?)ヒロインのエリッセと俺様ナルシスト自信過剰ヒーローのディガンによる、ラブコメファンタジーの第一作。
ビーズログでも売れ筋作品の作家が書かれたということですが、批評のところでちょっと気になる話もあったものの、意を決して読んでみました。
結論言えば、ヒロインの会話文4割くらいは悲鳴で占めているじゃなかろーかという位の悲鳴ヒロインです。悲鳴の例で言うと、
「きゃきゃきゃのきゃー!?」(*あらすじより)
「きゃきゃー! きゃーいたたたた! 痛いっ、きゃーのきゃー!」(*P129あたりより)
と、まぁ悲鳴にバリエーション(きゃーの変化形的な)がありますが、とにもかくにも文章のどこもかしこも悲鳴文。
……ってことで、苦手な方はとことん目が滑ると思います。悲鳴がここまで占有してなければ個人的には好みなのですが……。
実際(悲鳴を除けば)喜怒哀楽の激しい年頃の女の子、という印象です。ちょくちょく突込みしながらも、めげずに頑張ってるところは応援したくなりました。
ヒーローのディガンは唯我独尊ナルシスト的俺様であり、実力も相当なキャラですので、戦闘シーンなどは結構さくさくと見れます。
ファンタジー且つ戦闘シーンが目玉、というところに点を置くと、個人的に戦闘などさくさくっとしてて読みやすかったですし、ファンタジーならではの設定や魔法詠唱が非常に好みでした。
ヒーロー&ヒロイン以外のサブキャラも個性的な性格で、とりあえず、ハーシエル君の性格が大変びっくりでした。期待を裏切らない性格の方が多い印象というべきか……w
次巻はもう少しヒロインの悲鳴度が下がるといいな、なんて期待しつつ、(悲鳴を許容できるのでしたら)ファンタジー話や俺様ヒーローが好きな方にはお勧めします。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ陰陽師とかあやかし絡みの平安ファンタジー。すっごいファンタジー。
元が卒論ということで、下敷きにしている平安時代の基礎知識については丁寧に描写されている印象です。
ただ、「下敷きとして利用した範囲では」ということで、時代考証や文化的なことに突っ込みを入れ始めればキリがなさそうです。歴史に疎いわたしでも「それはない」な箇所がいくつかありました。まあ、それ故にファンタジー。
時代背景とか現実的に不可能なんじゃないかとか、そういった問題をすべてすっ飛ばせば、設定は好きだし、面白い話だと思いました。
ただ、話の筋が結構シンプルなわりに登場人物が多く、結果として話をややこしくしてしまってるような気がします。当時の人の名前は慣れてないとややこしくて混乱しますし、それならいっそ人物を削って、一人ひとりにもうちょっと光を当ててあげる方が話の中でも輝くんじゃないでしょうか。
なにより、主人公がそんな人物氾濫の被害に遭って空気が薄くなっている気があるのが惜しい、勿体ない。
あと、蜘蛛なのに挿絵が蝶なのはどういうことですか……?