雪広うたこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
もう結構続いているシリーズだけど
まだ読んだことがなかったので
手を出してみました。
天才的な掏摸を祖母に持つ正義は
名前の通り正義感の強い青年に育ち
通りすがりで絡まれていた男を助ける。
その美貌の外国人が宝石商と知って
正義が鑑別を依頼したのは
祖母が遺したいわくつきの指輪だった。
へえ〜、ダイヤモンドは「鑑定」で
それ以外の宝石は「鑑別」なんですね。
そんな豆知識も交えつつ。
1話目の謎を解いたあと
リチャードの店で働くことになった正義が
持ち込まれる宝石がらみの事件に
関わるかたちで3話続く。
いい流れです。
会話のテンポもわりと好き。
できればまた続きも読もうかな。 -
Posted by ブクログ
正直に告白すると、同姓の別の有名作家の作品だと勘違いをして読み始めた。読み終わってから、それなりに評価されているシリーズでアニメ化もされていることを知った。
タイトル(と作者の姓)だけを見て、流行のパターン、つまり、さまざまな職業の人を素人探偵に据えて、その職業の特殊性や専門知識をうまく絡めながら、日常的な謎を解いていく、といった連作短編だと決めつけて読んだ。そういうのは嫌いではないので、それなりに楽しみにしていた。
ある部分は期待通りだったし、ある部分は(良い意味で)裏切られた。宝石商という、こっちの日常とはギリギリ接しているけどなじみがあるとはいえない職業の世界を取り上げていること。お客さんが宝石と共に謎を持ち込み、その解決を通して短編1つがきれいにまとまっていること。「ホームズ」と「ワトスン」の造形なども、まさに「構えたミットに直球が投げ込まれた」という感じで、あまりの真っ直ぐさがすがすがしいほどだ。もちろん、宝石に関する蘊蓄もうまく盛りこまれていて興味深い。
ただ、名探偵が快刀乱麻のごとく謎を解き明かす、という感じとはちょっと違っていて、そこに好感が持てた。語り手である「ワトスン」の方がむしろ解決に向かって進んでいく感じが強い。「ホームズ」の方は真相を解き明かすために推理するというよりもむしろ(・・・ネタバレ・・・)というあたりが、ミステリでありながら、ミステリっぽくない所以だろう。ミステリを読んでいるというよりも、「いい話を読んだな」と思う読書感の方が強かった。
登場人物は、やや(主人公はわざと?)劇画的だけど魅力的だ。多様性への言及やルッキズムに関する警句もよく効いていて、時々ハッとさせられる。大変楽しく読ませていただいたけど、シリーズの先に自分が読み進めるかどうかは微妙。魅力的だけど、もっとつきあっていきたいかというと、この一冊でしっかり完結していて(そして、この一冊を読み終えた自分がしっかり満足してしまっていて)、この先を読んでも「おなじようなことが続くかな」とつい感じてしまった。読み続けなかったことを後悔するような気もするが(これはあくまで個人的な感覚で、作者や熱心な読者の方々には大変失礼とは承知しているけれど)。 -
Posted by ブクログ
前に読んだ辻村七子氏の別シリーズ第1巻。
こちらは大学生の中田正義が宝石商の中田正義を助けたところから始まる。
それぞれの宝石の名前がついた複数の章に分かれており、読みやすい。
また、宝石のことも説明があり、なんだか知った気になれる。
主人公はいいやつなんだけど、少し自分よがりというか、人の役に立ちたいが先行しすぎるところがちょっと気になる。あと少しBLっぽいかも。
でも全体的に読みやすくて面白い。
↓↓↓良かったところ↓↓↓
話を聞くというのは、相手の過去を少し引き受けることだ。 別にそれで相手の荷物が軽くなるとは限らない。でも話せば何かが、形にならないままわだかまっているものが、 光をあてられたおばけのように、姿を現すかもしれない。姿がわかれば、重さがわかる。重さがわかれば、多分背負いやすくなる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今回得た知識は、キャッツアイは猫目になっている石の総称でありクリソベリルキャッツアイはものすごく高い、ガーネットは比較的安価で色んな色がある、天然エメラルドはインクルージョンが多くきれいなものは珍しい、ユークレースは脆くて優秀なカッターしか研磨できない、などなど…。プロットレスバレエも初めて知った。
エメラルドの話でようやく謎解きっぽくなってきたぞと思ったけれど、エメラルドと麻薬の歴史的背景を知らなければならず、特にトリックなどもなかったのでやはりこの物語は謎解きではなく人情ものとして読むほうが良いなと思った。オパールの話はなにが言いたいのかよく分からなかったけど…。
リチャードは正義のこといつの間にこんなに意識するように?美しいとか言われ慣れてるだろうに…。と思いつつ、リチャードのキャラも段々わかってきて2人のやりとりシーンはなかなか微笑ましく読めた。このままBLにならないといいな。それにしてもロイヤルミルクティーが飲みたくなる小説。 -
Posted by ブクログ
前の巻から、もはや中学生男子みのるくんの成長物語となっているこのシリーズ。
そういうお話しだと割りきればおもしろいのだけれども、それにしちゃみのるくんの周囲の大人が全員破格すぎるんだよなぁ……(笑)
もともと厳しい生い立ちをテーマにしているのに、次はこのきらびやかさwww
この世のものとも思えない美貌の男性が何人もいるわ、世界を代表するセレブだらけだわ、って、そんなのに囲まれてる時点で、一般的中学生の成長ものではありえない。
正義とリチャードの物語は、ほぼほぼ大人のおとぎ話だったからこそ、気楽に無責任に、美しく楽しめた。
ひるがえってこの章に入ってからは。みのるくんの中学校生活などはビミョーにリアルで、読んでいて立ち位置をどこに焦点をしぼればいいか、入り込めない。
とはいえ、みのるくん自身が頭もよく、いろいろなことを真摯に考えるので、彼の思考をたどるだけでおもしろい。
また今回は、突然乱入してきたヨアキムさんがいい味出していた♪
本編で、ヨアキムさんはちょっと出てきただけで、いまいちキャラがつかめないままだったので、今回キムさんの魅力を発見できて楽しかったです♪