木下半太のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
映画監督になる夢をかかえ、仲間たちと売れない劇団をやりながら、小さなバーを経営している勇太。ある日、セクシーな客が現れ、劇団にストリップショーの前座をやってみないかと持ちかける。しかし、場末のストリップ劇場の客は数えるほどで、全て常連。さらにストリップを見に来ているために、劇団のコントなど見たくないのだった…。
やたらとあちこちに自伝的小説と書かれているが、相当の脚色がなされている創作である。そのほうがいいけど。
ストリップ劇場でのゴタゴタや、プライドも何も打ち捨ててウケ始めるあたりは、吉本新喜劇的なお約束の連続でも有るので、楽しく勢いよく読める。そこに謎の男、井手が出てきて話がややこしくなっていくが、ここも予定調和であろう。
ただ、自伝だからなのかどうなのか知らないが、終盤にかけて、情景描写は荒くなり、くすぐりで入れていたチャチャもキレが無くなり、解決したのだか解決していないのだかという展開になっていく。
最終的に、どこを山としたかったのかわからなくなり、多くの読者が期待するであろうカタルシスもよくわからないまま収束してしまった。
作中作のコントの筋も一つしか無いのは仕方ないが、やるたびにいちいち書く必要があったのかも疑問である。
文章に勢いがあり、読みやすいが、物語としてはええ?と引っかかる人が半数くらいはいるであろう。ワタシは引っかかってしまった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレスラスラ〜と軽く読めるミステリー小説。
話は淡々と進んでいくが続きが気になってあっという間に読める。
同じ借金を抱えた男女が1年間「鈴木」という姓を名乗って家族として過ごせれば借金がチャラになると言われ、高級住宅街に集められる。
後半まで読んでいくと“妙なズレ”を感じ、あれ?ん??とよくわからなくなる感覚に陥り、それでも読んでいき、やっと結末に辿り着いた時に『えっっ!?!?』と驚きの展開が待ち受ける。
第一話の“わたしはカップラーメンを食べない”が後にこんな大きな意味を持っているとは…
スキンヘッドの謎の男も、鈴木ごっこをさせられている連中と同じ立場なのかと思うと、この一連の首謀者は一体どんな人物なのか……
そこの謎が一切明かされないところが、この『鈴木ごっこ』の不気味さをより際立たせている気がする。