安西洋之のレビュー一覧
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ネタバレサステナブル関連の仕事を取り扱っているけど、そもそもサステナブルってどういう状態か全く実感が持てなくて、藁をすがる思いで読んだ本。ラグジュアリーの文脈において、創造性を持って次に社会をつなげる考え方が分かる本。
そして、サステナブルを実感するためには、実際にサステナブルの観点で有名な地域に行くべきだな、
とも思った一冊です
以下メモ
・ラグジュアリー≠高級品
・ラグジュアリーは地域や文化によって意味が変わる
・エリザベス1世がいたときのラグジュアリーの意味合いは経済活動の余剰と社会秩序の維持。そこから、個々人が主張する意見の蓑になっていった
・今まではラグジュアリーマネジメントを学んでいる人 -
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端的に言うと、『ヒットする商品を作るためには「シナリオを再定義」する必要がある』ということを説いた書籍。
「言うは易し行うは難し」であることを筆者も重々理解されているからだと思いますが、成功事例が沢山描かれているので、とてもイメージがつきやすかったです。
以下、所感で内容を簡単にまとめました。
◾️製品・サービスのイノベーションは、常に2種類しか存在しない。
①既存の問題解決を目指すイノベーション
②意味の創造を目指すイノベーション
①とは、延長線での「今以上」。
②とは、問題自体の再定義。(本書の骨子)
◾️意味のイノベーションでは、2つが重要
方向性は「内から外へ」
アイデア作り -
Posted by ブクログ
・ラグジュアリーの現在地が非常にわかりやすくまとまっている。2人の著者がアカデミックとビジネスの両面から紐解いていく展開のされ方で、多面的に捉えることができる良本。今年呼んだ中でかなり上位の読後感ある。
・宇宙産業まで話に含まれたのはかなり面白かった。たしかにあれこそ金持ちの道楽、みたいに移りがちだが、ラグジュアリーの定義に照らし合わせるとピタリとハマる。なるほど。(「誘惑的であること」「豊かさをあらわすものであること」「光り輝く(輝かせる)ものであること」それがラグジュアリー。)
・現代においては「ラグジュアリーブランドはより社会的責任を果たすべき」と考えられるトレンドになってきた。旧来型の -
Posted by ブクログ
イノベーションの方法論について、根源的な問いかけをする。
イノベーションの考えることは、「どうやって」を
問いかけているが、それは問題解決に対応している。
外から内へ。問題は、どこにあるのか。
それをどうやって解決するのか?
アイデアは、次から次へと出てくる。
しかし、何故か?行き詰まりを迎えている。
沢山のアイデアを作り出すことではない。
問題解決のイノベーションの限界を迎えている。
本来のイノベーションとは、「何故」と意味を問いかけることだ。
意味のイノベーションが求められている。
何故生きているのか?なぜ仕事をするのか?
その問いかけに、応えるべき時代なのだ。
内から外へ。自分のしたい -
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イノベーションを、「問題解決のイノベーション(クリエイティブな問題解決)」と「意味のイノベーション」の2つに分け、新しく世界を意味づけする「意味のイノベーション」について、価値、原理原則、どう組織で生み出していくのかというプロセスまで書かれた素晴らしい本。
贈り物を作るように、自分の内から溢れる想いを大切にすること、新たな視点、深みにたどり着くために、解釈者による批判を快く受け入れる、1人、小さなチームから始めるなどなど新たな知見がたくさん得られた。
熟考という言葉が好きになった。
語り口も面白く、具体例も豊富なので、概念として新しいことも多いが、理解しやすい。
素晴らしい。 -
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ネタバレ同僚から誘われて著者お二人のトークショーに参加した後、
本作を(やっと)読みました。
頭がクリアになるような「当たり前を疑う」視点をもらえる本です。
個人的には「終章」がとても読みやすく、腑に落ちました。
・大きなデザイン、小さなデザイン(=プロセス)
・ヨーロッパにおけるデザインとは?
日本が遅れているわけではない!
・デザインってなんだ?
・デザイナーってなんだ?
・ほぼ日、キャンドル、アンナG=意味のイノベーション
・「かた」と「かたち」
・グローバル化とローカル化は綱引き。
原産地が明確だからこそグローバルで売れる。
カリフォルニアのApple, スイスのNestle。 -
Posted by ブクログ
イタリアを始めとしたヨーロッパのデザインの歴史を振り返るととともに米国との比較など行い、世界のデザインとビジネスの潮流を俯瞰する。そこで、中小企業に向けて多大なコストが掛かる技術革新や顧客視点(アウトサイドイン)でその問題を解決するアプローチとは異なった視点でのイノベーションを提唱しています。それが「意味」を変えることで価値を高める「デザイン・ドリブン・マネジメント」だとして、その実現にはアートの力が重要と説きます。その好例として紹介されているのが糸井重里氏が率いる「ほぼ日」であるとのことで、とてもよく分かったのですが、参入障壁の低さをカバーする何かが必要そうなのが、気になったところです。
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米国、日本そして著者の在住するイタリアを中心とした欧州で伸びている中小ベンチャー企業を、企業が伸びるための三つの重要な鍵、外国とビジネスをする際の国境の利用方法と文化の違いの克服方法などインタビューし紹介している。業種もIT、アパレル、家具、ホテル、メディア、電力等々多種多様でやや展開に乗り遅れそうに感じるが新鮮だ。
なかでも欧州の中小企業は日本で紹介されることが少ないので特に興味深い、『欧州は損得より二段階くらい上のところにある概念でビジネスをしている人がいます・・・この二段階上の部分が強いブランドを作るのです。』この辺りが米国とはまた違った欧州の底力なのでしょう。日本では明治維新以降消滅し -
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久々に、こういうビジネス系の本で面白いと思ったなー。
すごい具体例でいっぱいなので、想像しやすいし。
冷蔵庫が家電じゃない!とか(←やや極論にしてますけど 笑)。ははぁー、なるほどーという感じです。
途上国で文化が違うのは周知の事実かもしれない。が、この本は、それにとどまらない。先進国だろうと何だろうと、違うものは違うんですよね。
どこまでそれに気づけるか。
それが勝負ですね。
強いて言うなら、もう少し、じゃぁどうやったらその差に気が付けるのか?の、より具体的な例示があっても良かったかな。方法論的な。モデル化は試みられてましたけどね。モデルってあまり具体的な方法論じゃないから。 -
Posted by ブクログ
本書は異文化の人々に製品やサービスを受け入れてもらうために必要なローカリゼーションについての指南書であり本来はビジネス向けですが、異文化に興味がある人や海外旅行が好きな人も十分に楽しめる一冊です。
誠に異文化は面白い、日本では考えられない展開をしているメイドインジャパンの数々、日本企業の努力の結晶もあれば勝手にローカライズされたものもあるのだ。タイトルにあるマルちゃんは後者だ。ちなみにマルちゃんについての記述はほんの一部です、念のため。
異文化へのカギは歴史、地理、言語そしてモノへのこだわりと説く、実際仕事となると、相当しんどいことになりそうだが、遊び半分に想像を巡らせるのはとても楽 -
Posted by ブクログ
読みやすいし、内容も興味深く読みましたが、ラグジュアリーといってもいろんな側面があってちょっと混乱しました。
私はブランドには興味がないし、ラグジュアリーなものやコトに縁遠い生活をしているので、内容は面白いけど「ふーん」という『右から左へ抜けてく』感覚でした。
そもそも日本は大衆品の品質が良いし安いので、ラグジュアリーに縁遠い人が多いと思います。無印とかも地方の工芸を発信しているしユニクロのサスティナビリティへの取り組みも素晴らしい。ユニクロでいいじゃない。日本であえてラグジュアリーを選ぶ理由ってそこまで多くないのでは。というモヤモヤがあります。
本書では文化盗用の章がいちばん興味深く「自