団鬼六のレビュー一覧
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ネタバレ[ 内容 ]
真面目くさって一生懸命働いたって、この世は夢のようなものだ、遊べ、遊べ―快楽の追求こそ人間の本性にかなった生き方なのだから。
だが、自分がこれまでに得た快楽は、はたして本物だったのか?
男にとって本物の女とは何か?
そしてセックスとは?
末期の腎不全を患いながらも、唯一の延命策である人工透析を拒否するSM文豪・団鬼六が、破滅的快楽の境地へと向かう!
死を目前にして、人生の価値を問い直す、現代社会への痛切なメッセージ。
[ 目次 ]
第1章 透析拒否
第2章 快楽教団の構想
第3章 怠惰・放蕩は遺伝
第4章 変質者第一号
第5章 女性の純潔と魔性
第6章 不倫天国と愛人論
第7章 -
Posted by ブクログ
上司が貸してくれた本。筆者はまあ、ある世界での超有名人であるのは承知の上で、随筆の達人であるとの推薦だった。
一つ一つのお話は、随筆にしてはそれなりのボリュームで、最初少し戸惑ったが、いや、なんとも読ませる。ネタばれだが、これはある雑誌に連載した作品集。よって、あるものがお題になっている。ただ、そのお題に寄りかかった話ではなく、ひとつひとつの話が、しっかりとした構成を持ち、かつ、筆者の巧みな文章力によって、ものすごく読み応えのある作品になっている。プロの文章力とはこういうものかと感服した。
随筆のような体裁だが、一つ一つが優れた短編小説の趣をなし、珠玉の私小説集といってもよいと思う。幕末歴史フ -
Posted by ブクログ
団鬼六×小野塚カホリせんせというだけでぐっとくるものがありますね。そしてその期待を見事に裏切らないお仕事ぶり。すばらしい。
これは早く読みたいなーとずっと思ってたんだけど読んだ後めちゃくちゃ沈む・・沈むよー。
ジャンルがジャンルだからるんるんと手に取ったりした日には。
だってこれ脳みそにガーンてくるもん。美少年かあ。残酷な言葉です。
ただ美少年が記号的・偶像的に描かれているのではなくその尊さや気品と平行して可愛らしくいじらしい様が見え隠れするのがとても良かった。あとがきでの作者の言葉を借りれば、この本そのものが正に上方文化の優美だなあ。 -
Posted by ブクログ
団鬼六の名作『美少年』を漫画として描き切れるのは、小野塚氏だけだと感じます。彼女の描く、仄暗く濃い色気の匂い立つような「美少年」。凛とした瞳、陵辱に塗れながらそれを受け入れ、しかし崩れてしまう弱さ。原作共々、素晴らしい作品だと思います。
(以下蛇足)
一般向けばっか描いてると思ってたらそうか、5年ぶりなのか。彼女に「ボーイズラブ」という言葉は使ってほしくないなァ。「ジュネ」のもつ背徳性のが似合う。
(以下十代で初見の頃の感想)
段団鬼六原作
「美少年」という言葉の似合わぬほど『女』の菊香。
妖艶さと潔癖さと弱々しさを持ち合わせた。
男であることも女になることも叶わず、異端の存在。
女以上
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