高遠琉加のレビュー一覧
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『パレス・シャングリラ五反田』に集う学生達の青春群像小説第三弾。
志田×響川
お金を払って響川を抱く志田。響川は頑なに心を閉ざしたまま胃潰瘍になって倒れてしまう。そして退院後、訪ねてきた女性から逃げるようにアパートを飛び出し。
蝶野×三木
蝶野に同級生だったという芦屋が訪ねてきた。芦屋を前にした蝶野の顔は三木の知らない顔で何とも言えない気分になる。三木は蝶野の何も知らないことに何故か苛立ち。
志田と響川はなるようになって良かったです。響川過去が重すぎるよ。あまりにも周りを拒絶し過ぎ。何とかなって雰囲気も柔らかくなって良かった。
蝶野と三木はどうにかなるのだろうか。蝶野もかなり過去が重 -
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パレス・シャングリラ五反田に住む大学生達の群像小説。
攻め:志田静一
受け:響川聡史
事情があってお金が必要な響川は何件ものバイトを掛け持ちしていた。ある日具合が悪くなってバイト先から帰る途中駅で意識を失う。気が付いたらもらったばかりのバイト代や財布などが盗られていて途方にくれる。
落ち込んで歩いていたら高校時代の同級生が住んでいるアパートの前に生まれたばかりの猫が捨ててあり、そのまま自分も意識を失う。
目覚めたら志田のアパートの部屋に寝かされていて猫共々そのアパートに住むことに。
…。
重いです。
お金が必要なのだろうけれど、世間から背を向けて頑なな響川があまりにも辛い。
自分で背を -
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攻め:蝶野洸
受け:三木高穂
大学生の三木高穂は写真嫌いなのに、見知らぬ男からシャッターを切られてしまう。激怒しフィルムを抜き取ったその男と、3カ月後、引っ越しした古い共同アパートで再会してしまう。その共同アパートは、1階をアトリエとして、2階を居室として貸し出していて古いが安い。
その住人達(ほぼ芸術学部)のテンションの高さに三木は否応なしに巻き込まれていき…。
学生群像小説?いろんな人物が出てきてそれぞれに何かありそうな。
攻め、受けと一応書いてしまったけれど、今の時点では何もない。お互い、loveとして好きかどうかの描写もまだ。先は長い…。
書き下ろしに蝶野や三木が住んでる共同 -
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初読みの作家さん。
攻め・シェフ久我修司
受け・レストラン支配人鷺沼理人
赤字続きで休業しているフレンチレストランの建て直しの為に支配人として本社から出向してきた理人。
性格に問題ありそうだが評判が良く名の売れた久我をシェフとして迎えたいと、今は北海道の親の食堂で作っている店まで説得に行き“俺の言うことを聞くなら”という条件をのみ店に来てもらうことに。
しかし久我はことごとく理人と対立し…。
全然BLっぽくないのにまずビックリしました。
言うことを聞く‐という言葉の通り強姦みたいに身体を要求するのかと思えば違うし。
二人の考え方があまりにも違いすぎるので歩み寄ってお互いがお互いを好きに -
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恋にも仕事にも何ひとつ不自由なく、順風満帆に生きてきたフランス語学者の成澤の人生はこの上なく退屈。そこへ現れた新米編集者のことが気になって、退屈しのぎに手を出したらいつの間にか本気の恋に落ちていた、という話。なびかない相手にムキになっていたら、真剣になってた攻、というのは好きです。
いつも相手の外見から入って軽い恋愛を楽しんでいた成澤の、遅れてきた初恋?ですね。
蒼井を身も心も自分だけのものにしようと追いかけ束縛する成澤は、准教授らしからぬ必死さ加減。やってることがもう中高生並みで赤面します…それが恋というものですけど。
「いつの間にか本気話」はものすごく好みなのに星の数が少ないのは、登場 -
Posted by ブクログ
作家と編集者ってBLの中では有り勝ちの関係。
相手に不自由したことが無い攻が、地味目な受に惹かれるという、ある意味ベタな展開。
なのに何か良かったのは、ただ作家というんじゃなくて、准教授として本の書いているって事だったり、受側が訳ありだったりして、単純なお話じゃないところかなぁ。
フランス文学者ってことで、いろいろそれっぽい言葉を引用させてたり(学が無くて、私にはそれが作者の創作なのか、実際の文学なのかすら?なのではあるが、雰囲気はしっかり出てたからOK)するのも、くどくない書き方でだし、いい感じの学者さん加減になってた。
親しげにしている友人が、片思いの相手では無いとか、ちょっと逸らせてある