明治カナ子のレビュー一覧
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ネタバレリー様とラベルのお父さんの過去話。
王妃とリー様の入れ替え以外は、ファンタジーならばよくある話ですが、これがあの先生とラベルのほのぼの生活の礎だと思うと切ないです。
明治さんの両片思い(いや、この場合はただの身分違いな両思い?)の残酷さは半端ないですね。
リー様の行動全てが王の為なので、あの入れ替わりも彼ならやると王も後になってちゃんと気付いていると願います。いや、もうあの時点で分かっていましたよね。それでも想いの成就が未遂だった事がやるせなかったから、あんな事を云ったのかもしれません。
どちらにせよ切ない。
次で最終刊です。つらい。 -
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ネタバレ最初に申し上げておきますと、正直BLで剣や魔法のファンタジーは苦手です。
マイノリティーである事の葛藤を越えて幸せになれる話が好きなので、人外も普通にいるファンタジー世界で「え?ゲイくらい人間同志なだけマシじゃない?」としか思えなくて。
BLでなければ、ファンタジーはほどほどに好きです。
そういう理由でこの話は何となく避けておりました。
ごめんなさい。
高評価通り、とても素敵な話でした。
明治さんの絵柄でファンタジーってどうだろううと思っていたのですが、逆にファンタジーの方が合いますね。
お話もほのぼのだけれど少しダークな感じが、とても絵柄とマッチしていて外国の絵本を読んでいるような感覚を覚 -
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ネタバレわああん!よかったよう!
本当、ハラハラしたのですが、結ばれてよかった。
此処で最強のバッドエンドなんかがきたら、立ち直れないところです。
じらされてイライラした漫画(でも好き)はすぐに腰乃さんの「鮫島くん〜」を思い出すのですが、あれはただじれったいだけでちゃんとどうにかなるのは分かっている漫画だったので不安はこれっぽっちもなかったのですが、明治さんはどうなるか先が読めないので、ここまできても全く駄目という事もありえるだけに本当落ちつかなくて!
よかった、本当によかった。
最後にちらりと出てきたのは、兄でしょうか?
真っ当な人生送るみたいな事云ってましたが、家に通帳を送り返したり、最後にあんな -
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ネタバレ身代わりは切ないです。
別の明治さんの著作で出てきた「最初のボタンを掛け違えた」この切なさがたまらない。
すみません、こういうの大好きです。
密かに思い続けている親友の代わりに、親友の兄と関係を持った主人公。
エロシーンは相変わらず多いのですが、そんなに気にならないです。逆にそういうシーンが濃いほど、悲しい気持ちになるのは明治さんの絵の雰囲気がほの暗い所為でしょうか。その影に、自分は惚れたと思っております。
全三巻という事なので、ちゃんと纏まってくれると願いつつ。
しかし、同時収録のあからさまなバッドエンド話を読むと、「ああ、もしかして」と不安になってしまったりします。
同じ身代わり萌えで、同 -
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明治さんの、おじさんではない攻めの子があんげんっぽいなー、っていつも思う。CVじゃなくて、敏と同じ年で同じ立場に彼を置くと、同じ行動とりそうだなー、って思うんだよなぁ…本人は病気かと思うくらい女の子好きなんだろうけど(笑)。(目の前で転ぶんだ)の、敏のモノローグが読みたくて何度も読んでしまう…この一文で、どんなに否定しても、距離を置こうとしても、一生、弓の事が好きなんだろうな、この子…って思う。作品上は角との誤解を解く前に、弓が敏への自分の気持ちに気付いて、弓の方が先に敏に告白をし、二人は結ばれるが、もし、誤解が誤解を生んであらぬ方向へ進んでしまったとしても、敏はずっと弓の事を好きで居続けるだ
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素晴らしいです…!
本編ラストのコマ、番外編ラストのページでふいに涙がぽろぽろと…
使役(リー)の王への執着、そしてラベルと過ごした後のリーの王への思い…
王のラベルへの息子を思う愛情、王のリーへの思い
成長したラベルのリーへの思い…それぞれの愛の形が切なくて、とても優しかった。
明治さん作品のなかで、個人的にかなり上位です。
BLの枠を完全に超えているけれど、これをBLレーベルで描けるって、色んな意味ですごいと思う。
レーベル的に、性描写が無いのはアリだと思うけど、これは恋の話ですらなかったと思う。愛のお話だった。
これで完結というのが寂しくもありますが、ずっと手元に置いて、何度でも読 -
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あまりにもせつない2巻だったので、待ち望んでいました。
読み終わった直後は不完全燃焼感がありました。
何故なら、王とリーの再見があまりにもあっけなかったから。何か昔に対するコメントとか抱擁とかあっても…とBL読者としては思ってしまった。
しかし、よくよく考えてみれば、王の、自分がもしラベルになったら~の話の下りは、彼のもう一つの本音なのかと思えてきた。親になった彼はもちろんそんなことを望んじゃいない。でも、王の男の部分はリーとの生活を望む気持ちもある…
そうしたら、やっと対等になったな、という言葉もストンと腑に落ちました。
恋にひきずられるガキだった王と、ヒトならざるものだったリーが、ラ -
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完結編。すごく感動して涙が止まらなくなってしまいました。
そうだったんだ…と納得しつつ、リーも王も、そしてリーの元使役も愛する者をせいいっぱい守ったんだなと感慨ひとしおになりました。
特に印象的だったのは、リーと元使役の関係です。もともと分身だから心も一緒だったはずなのになぜ対立するようになったのか、というところに心引かれます。
使役にはかつてのリー自身の願望、本音のすべてが託されていて、想いを遂げようとする強い意志があります。
ところがリー本人は少しずつ気持ちが変化していくんです。ラベルという守るべき者ができたからなんですよね。
愛する者を守るために、昔も今もリーは魔力で敵対するものを殺 -
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カナ子さんのふんわりとした可愛らしい絵柄の中に秘められた毒と仄暗い世界観が見事にマッチしたファンタジー大作堂々完結(T_T)
基本は王と魔法使い、魔法使いと弟子という主従であり男同士の関係でありながら、愛情表現もストイックなまでに抑えてありエロ描写も殆どありません。というか弟子の方はまだ子供でラスト立派な成人男性に成長するのですが、色気も無く相変わらず減らず口を叩くリーと微笑ましい生活を送っていて、ただそれだけなのに其処には確固たる愛情が存在するという感じがして止まないのです。
今まで可愛いだけだったラベルの成長、王を今だに愛し生かそうとする使役であるリーの分身、そして王を葬りその息子ラベルを -
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やっぱりコミックスで読むと、雑誌で読むのとは違うなぁ…リーは王の魔法使いとして「人を愛してはならない」と命じられ、強い魔法使いで在る為に封印してしまっていた感情を、ラベルを育てる事で呼び起こしてたんだなぁ。かつてのリーの使役であるリリドは、人を愛する事を禁じられたリーの、封印された感情の化身であるからこそ、ラベルではなく王に命を与えたいと願っていたんだなぁ。愛する者、ラベルの為に「死ぬものか」と、死を恐れた事の無いリーが自分の胸に突き立てる杭…はあー、泣ける、『無二の王』も身が千切れんばかりの想いが描いてあったけど『黄金の川岸』も凄い。明治さんの作品に漂う、低体温でぎりぎりの瀬戸際に居ながら諦
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Posted by ブクログ
よかったーッ最後の最後でやっと結ばれた後、ぼろぼろ泣く敏の姿にもらい泣きしちゃいました(oTヘT)o
田舎の高校時代から上京して大学生と浪人生になった二人。最初はただ敏に甘えてばかりだった弓が、初めて一人きりになって孤独や挫折を経験して成長していくストーリーでもあります。敏との関係性だけでなく、温かい家族の支えや兄の存在がスパイスとなっていて、物語に深みを与えています。
そしていつも思うのですが、カナ子さんの漫画は詩的ですね!今回は月や星、西の山やカラスなどが印象的に表現されていて、ただのほのぼのした話にはさせない仄暗さがあります。扉絵もとっても素敵!個人的に気になっていた角の話がもっと見たい -
Posted by ブクログ
凄くよかったです!ほのぼのファンタジーかと思いきや、カナ子さん特有のダークさは健在^_^所々毒を散りばめながらも、大人の童話のような世界にどんどん引き込まれていきます。可愛らしい絵柄がストーリーに凄く合っていますね。
まずキャラクターが魅力的!一見無愛想で偏屈な魔法使いリー、でも弟子のラベルの事を凄く心配したり、昔小さい頃泣き止まないラベルを空に浮かべて一緒に夜空の散歩をするエピとか人間的魅力(魔法使いだけど!)に溢れています。そしてラベル!超可愛い〜(●≧◇≦)ノ天然でおバカなんだけど、リーの事を(まだ尊敬の範疇なんだけど)本当に大事に思っててちょっと優しくされると凄く喜んで^_^
このラベ