絲山秋子のレビュー一覧
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小田切は著者の理想の男性像で、描かれた関係は著者の理想のあり方なのかもしれない。路地、バー。薄暗さと湿り気と、タバコと少しかびたにおい、昭和の終わりを感じながら読んだ。Posted by ブクログ
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地元、出戻り、余所者。都会への劣等感。
悪い意味だけではない、気遣いとしての薄情。
そもそも中心のない性格。
雄弁でない自問自答。句点省略で独特な文体に。
打算的な女たち。
やはりロードムービーで唐突に少年と交流を持つが、彼も忘れがたい。Posted by ブクログ -
同性の作家さんは読んでて変に冷めたりして入り込めないので敬遠しがちだが、彼女の名前の字面が好きで手にする事がある。
なんともオチのない結末なのに腑に落ちる。良くも悪くも草食な主役が周囲に振り回された挙句、どう離陸してどこに着地するか…読後にそんな事を考えるのがおもしろい作品。Posted by ブクログ