波頭亮のレビュー一覧
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経営コンサルタント、弁護士、医師、会計士、建築士といったプロフェッショナルと呼ばれる職業に求められるもの、醍醐味を経営コンサルタントのXEED代表波頭亮さんが書いた本。
ライブドアの粉飾決算で会計士が、耐震強度偽装事件で一級建築士が、プロフェッショナルにとって重要な使命感や公正さを欠くような事件が話題になったことに感化されて書いたらしい。
いわゆるコンサルタントの技術や仕事術の本ではなく、プロフェッショナルとはなにかがテーマの本だが、そういった職業には就いていない自分も楽しく読み進めることができた。
■プロフェッショナルとは
形態的要件
-高度な職能の保有
-特定のクライアント -
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プロフェッショナルの基本姿勢がわかり、勉強になった。
一つ、コンサルのプロフェッショナル性が薄れてきているのでないかと思ったのと、プロフェッショナルの将来が危ういのではないかと思った。
情報化によって、人々にとってプロフェッショナルの高度な能力が、ブラックボックスではなくなってきた。特に、医療や建築は知識に加えて物理的な技術を要するが、会計やコンサルタント、弁護士といったプロフェッショナルは、知識に依る部分が大きい。
コンサルタントの代表的な分析方法であるフレームワークなどはすでにビジネスマンの多くが使えるようになってきている。また、コンサルタントの多くは若い人間ばかりで、どうやら長い経験や -
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ネタバレ「バカにできない精神論」
『成熟日本への進路』読み終わり[1月9冊目]
お勧めいただいた本。
日本に競争力がないのは、
産業構造をシフトさせられないから。
その理由は、
チャレンジが失敗した時の恐れだと考えてる筆者は、
最低限の所得を保障することで、
新分野へのチャレンジも、起業も積極的になるのではないかという。
色々思うところはあるけど、とりあえず。
最後は精神論になるのは仕方ない。
再チャレンジのために、
「給料ゼロでも、生活できるようにお金あげます!」と言われても、
再チャレンジの意思がなくてはただの"ヒモ"量産機になり下がる。
それに、企 -
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ネタバレ成熟フェーズに入った社会においては強引に経済成長を促進するために公共事業を繰り出すのは老人に霜降りステーキを無理やり食べさせるようなもの。いまさら背が伸びたり筋肉がついたりはしない。1990年代後半から明らかにGDPはゼロ成長。成熟化フェーズに入ったといってよい。一人あたりGDPについては1995年、日本が先進国の中でダントツのトップであったのが1995年以降まったく振るわず、現在は米独英仏すべてに抜かれてしまった。麻生内閣が行った75兆円という大判振る舞いによって日本が経済成長路線に乗れたかというと今も後遺症の真っ只中。結局は経済成長を目的にした政策を実行しても産業構造のバランスを崩し財政赤
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コンサルタント向けに書かれているので、コンサルタントと縁が無いとイマイチしっくりこないところもある。
ただ、仕事に対する取り組み方には共通する部分もあり、参考にしたい点もある。
一番印象に残ったのは、以前のコンサルティングと言えば、「大きな戦略を提示しておしまい、実践はクライアントで考えてね」で十分に稼げていたのだが、今は戦略自体を思いつくだけではクライアントは納得せず、具体的に現場を動かす「執行力」というものまでコンサルには求められている、というところ。
プランを提示すること以上に、人を動かす、モチベートする、という活動の重要性が高まっているようだ。 -
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日本のトップコンサルタントといえる、波頭さん、冨山さんの対談本。
「本当にプロのコンサルタントになるには」というのがベース。
しかし、話が経営全般、会社の本質などにおよび、そしてここの内容が深い。コンサルを目指さない人でも参考になる。
<めも>
◆経営
意思決定の力×実行の力=経営の力
◆会社
会社は、組織の本能と資本の本能の2重螺旋
資本の本能=バリュー創出で利潤を得る
組織の本質=自己増殖と変化の排除
◆知識、能力
業界紙2年分を読み込めば業界の仕組みと構造が見えてくる
基本的には知識と論理思考力。情理は、ちょっと到達していれば20代は合格。
論理的思考は、スキルでなく筋力 -
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この本の数少ない短所はタイトル。
「プロフェッショナル原論」
これじゃ、なんの本か分からないぜ!
…なんて思った読者も多いはず。
「プロフェッショナル」とは高度な知識と技術によってクライアントの依頼を適えるインディペンデントな職業として紹介されている。つまり、医師、弁護士、会計士といった職業だ。
しかし、本書では主にコンサルティング業について書かれている。
「コンサル入門」と言われた方が食いつく読者は多そうだ。
本書はコンサルティングの入門書として、
大学生や若手のビジネスマンにおすすめしたい。
と同時に、自己啓発本として機能すること請け合いである。