波頭亮のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
会計士の仕事をしているときにクライアントの方にいただいた一冊。
プロフェッショナルとはかくもこう難しいものか、
またかっこいいと思った一冊
以下レバレッジメモ
プロフェッショナルの本質とは、実はプロフェッショナルという言葉自体に隠されている。プロフェッショナル「professional」という言葉は「profess」という「宣誓」を意味する言葉からきている。つまりプロフェッショナルとは、その職業に就くのに際して、神に誓いを立てなければならないほどの厳しい職業なのである。
何を神に誓うのかというと、社会に貢献し公益に寄与することを目的として働くこと、そしてその目的を果たすために定められているプロフェッショナルの掟を守ることである。
世のため人のため、即ち公益に寄与することを唯一の動機として働かなければならないのである。深い知識や高い技術を個人の利得のために行使するのであればプロフェッショナルとは呼べないということである。高度な職能を有していても、私的な利益のために働いているのであれば、それは単なる有能なビジネスマンあるいは腕の良い技術者でしかない。
プロフェッショナルが厳しい修練や掟と引き換えに得ることができるまず第一のものは、自由である。プロフェッショナルは、自分の仕事が生み出す価値の源泉が全て自分自身の身の内にある。また、公益に寄与し得る汎用性の高い職能であるから、特定の会社や組織に帰属していなくても仕事をすることができるし、社会に必要とされる価値を生み出すことができるのだ。このようにプロフェッショナルはどこかの組織にしがみついていなくともどこででも生きていけるという安心感を持つことができるのである。
自由と安心という価値は人間にとって最も重要かつ基本的なものである。「自由がないのなら人は生きていないのも同然」だし、「安心でないのは生きた心地がしないこと」である。インディペンデント性に基づいて、自由でありながら安心感を持って生きられるということこそが、プロフェッショナルが得ることのできる最も価値あるものであり、最大の魅力であろう。
自由と安心感に次いでプロフェッショナルが得ることのできるものは、自尊の念と社会からの敬意である。社会的に意義のある、レベルの高い仕事を、自分一人の力で達成することができるわけであるから、プロフェッショナルは自分の仕事内容と職業人としての自分自身に強い誇りを持つことができるのだ。当然、同様の理由で社会からも敬意をもって認めてもらうことができ、社会的ステイタスも与えられることになる。先程自由と安心感は人間が生きていくうえで最も基本的な価値であると述べたが、社会からの承認と自尊の念を持てる自己実現こそが、人間の欲望のうち最も高次のものである。プロフェッショナルは自由と安心感という人間として最も基本的な価値を確保して生きながら、仕事を通じて社会からの承認と自己実現という最も高次な欲求を満たすことのできる、極めて魅力的な職業なのである。
このように経済的には特別には恵まれている訳ではないがそれでもプロフェッショナルは魅力の大きい職業であると確信している。人間の心の中の高次の欲求が満たされるからこそ、プロフェッショナルは経済的なメリットに執着しなくても済むのだといえるだろう。
自家用ジェットを持つことよりも、人の命を救うことや冤罪を晴らすことの方が幸せであると感じる心の回路が人間には本来的に備わっているものなのである。
プロフェッショナルが仕事に取り組む上での基本姿勢は「アウトプット オリエンディド」(成果指向)でなければならない。そもそもプロフェッショナルは、仕事を引き受けたからにはどんなことがあっても必ず結果を出さなければならない。言い換えるならば、どんなにがんばったところで結果が出せなければ仕事をしたことにはならない。
プロフェッショナルにとって、問題は分析するためにではなくて、解決するために存在する。いかに見事に問題の原因を突き止め、因果のメカニズムを美しく解明しても、仕事がそこで終わってしまっては問題を解決したことにはならない。どのような手だてをどのように実行すればその問題を解決できるのかについて具体的に提示することが仕事の本分であるし、場合によってはその手立ての実行をクライアントと一緒になって手伝うことも必要である。
品質の高い仕事はクライアントインタレストに大きく寄与する。プロフェッショナルが追及すべき仕事の品質はクライアントの利益そのものに直結しているのだ。
クオリティ コンシャスは未来のクライアント インタレストに対する貢献であり、公益への寄与にもつながるのだ。このように仕事の品質のあくなき追求は、目の前のクライアントの利益と将来のクライアントへの貢献を果たすものであるため。、プロフェッショナルは常に知識や技術を磨くことが求められ、可能な限り高い品質のアウトプットを追求することが掟として定められているのである。
「形から入る」という表現があるが、一流の形、すなわち一流ホテルやグリーン車といった一流の扱いを身に施すことで一流の中身を喚起することも、ヴァリュー ベースの行動スタイルとして合理性を持つものである
プロフェッショナルは1人1人が個人主義的であることに誇りと美意識を持っている人種であり、集団行動や他人との同調にはあまり価値を置いていない。
プロフェッショナルの仕事の特性からしてインディペンデントだからこそ生み出せる価値があり、やり遂げられる仕事もあるのである。
プロフェッショナルは頭の中でロジックをこねくり回して、理屈を言うだけの評論家的立場には立っていない。クライアントの問題を解決することができてはじめて価値があるということは、ちゃんと解かっている。
「現実的に有効なことこそが本当に正しいことである」という立場なのである。つまりプロフェッショナルのロジックは、論理のための論理ではなく、現実のための論理である。
プロフェッショナルたちは、このプロフェッショナリズムの有効性と合理性を迷うことなく信じてほしい。
現在の日本社会のように経済的価値への一元化的集約状況、カネさえあれば何でも手に入る的な価値観や生き方が幅を利かすようになっている今日の社会の姿は先に述べたように、人間の自然な生き方や感覚から明らかに逸脱している。だからこそ今の時代にプロフェッショナルは目の前のクライアントの課題解決によって公益への貢献を行うだけでなく、プロフェッショナルとしての生き方や仕事の仕方を世の中に顕示すること自体が社会に対して非常に大きな貢献になる。
カネではなく、公益に奉仕することの喜びと充足感、仕事を通じて得る自尊の念と自由、そうした非経済的価値によって人は最高の幸せを享受することができるというモデルになることができるのである。
重大な使命であり、とても困難なテーマではあるが、重大で困難な課題こそプロフェッショナルの望むところである。プロフェッショナルという仕事と生き方の合理性と魅力を信じて、これからも揺らぐことなく全力でプロフェッショナルを追求していって欲しい。社会のために、そして自分のために。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分にとってのバイブルである「戦略策定概論/組織設計概論」の筆者である波頭亮氏の最新作。
「成長論」から「分配論」へ、というサブタイトルに惹かれ、購入。
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「自力で生活できない人を国が助けてあげる必要はない」と思う人の比率が日本は世界一高く38%。2位のアメリカは28%。その他の国で10%を超える国はない。
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考えさせられるアンケート。Can'tとDon'tを混同しているのか…