波頭亮のレビュー一覧
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まずは論理的思考を取り入れる筋トレ。この積み重ねがコンサルのファンデイションをつくり、そのあとに経験が上澄みとして入っていく。経験だけでまわすことも出来るけど、それは、毎日の筋トレがベースにあるから。
だから一つ一つにこだわり、自分の目で、他者からの評価を受けいれて成長することを繰り返しながらコンサルとしての自分の形を作っていくべき。という非常に筋の通った話で、なおかつ具体例なども出ていて参考になる。
これからコンサルを目指そうという若い人むけの本だが、コンサルに成り立て36歳にもできるのだろうか、というかそれをキャッチアップする努力をしなくてはいけないと強く思った。
普通の企業にも優秀な人はたくさんいるし、コンサルを依頼する部署というのは少ない。たいていがリサーチで、判断するのは私達で、ということが多々ある(特に弊社の場合)。何のためのリサーチなのか、なぜリサーチをすることになったのか、その前提は?ということを突き詰めて考えて、方向性を決めてリサーチを新ためて設計する形にし、分析の結果を踏まえてどうアクションしていくか、そこにリアリティがあるのかを突き詰めていかなくてはいけないと思う。幸い、ECにおける泥臭いことは10年やってきた。この経験を活かさない手はないし、自分だけのコンサルの形を作るためにも日々勉強する必要があると強く感じた。
コンサルだけじゃなくても勉強するということで、経営者意識で働くためにも大切なことは何か、あなたが社内政治という言葉で語られているものの裏になにがあるのか、どうしてそのような状態になっているかまでしっかり考えて、自分はどうすべきか、でも今はこれしかできない、ということをきちんと理解して働くだけでも、10年後何も考えないでチャート製作に没頭していた人よりは数段違いが出ていることだろう。と信じたい。 -
Posted by ブクログ
日本は成長フェーズが終わり、成熟フェーズに入った。だから、経済成長を求めるのではなく、「国民全員に医・食・住を保障する」という分配論を国のビジョンに設定する。そのために、産業構造の変化から官僚組織の構造改革までこの本では提言しています。
やり方の方法論は、私自身ももっと考えたいと思いますが、著者が提唱する国のビジョンや「成長フェーズが終わり、成熟フェーズに入った」という多大なデータを元にした主張は唸るものがありました。
そして、今この国を変えるのは、誰でもない国民一人一人の意識であるというまとめもたまらなく好きです(笑)
もっと多くの人に読んでほしい本です。 -
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日本におけるトップコンサルタントの1人である波頭氏、事業再生の請負人である冨山氏による、次代のコンサルタントに求められる資質は何かをディスカッションする対談本である。
戦略コンサルタントと言えば、クライアントが進むべき方向性をチャートを駆使してプレゼンするイメージが強く、その後の実行の部分はコミットしないイメージがあった。しかし、本書ではそのイメージを良い意味で裏切ってくれた。これからの企業は「エクゼキュージョン・ケーパビリティ」、すなわち組織の実行能力が非常に重要な経営要素になり、戦略コンサルタントもこの実行部分に関与する必要性を説いているからである。
また、クライアントの実行を支援するための資質として、徹底的な論理思考力が求められるが、その妥当性を担保するためには徹底した現場での裏付けが必要だという。この点も机上の空論を提示するイメージの強い戦略コンサルタントのイメージを覆された。さらに、「情理」への理解も必要という。戦略コンサルティングもスマートさとは程遠い非常に泥臭い世界をも併せ持つようだ。
やはり、トップクラスの戦略コンサルタントも実行能力の重要性を十分認識していた。その重要性を若手のコンサルタントやビジネスリーダーに伝える場がそう多くはない。その場を本書が担っているのかもしれない。本書でよく、「若い子(コンサルタント)」という様な言葉が登場するのも、波頭氏や冨山氏が若手の育成を強く意識しているからであろう。
その意味で、本書は、自らの行動を変えるための指針になりそうだ。 -
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ネタバレ【再録~以前にmixiに投稿したものです~】
激烈なプロフェッショナルな仕事ぶり(氏の場合経営コンサルティング)を知らしめされました。
プロフェッショナルの掟の一つとして「社会に貢献し公益に寄与する」(P18)があり、印象的でした。
私たちサラリーマンは間接的に社会に貢献していますが、一方で社会利益(もしくはお得意先利益)と会社利益が相反することが往々にしてあります。その中で、いつも迷いながら仕事をしていることが多いです。否、それが殆どと言ってよいです。
氏ほどのプロフェッショナルでない私たちですが、社会の一員である以上、社会利益への貢献は至って普通のことです。そうすることで互いに支えあって社会は成立している訳です。マンモスを追っかけていた時代から変わることのない事実でもあります。
仕事の上で判断の迷う時は、まずこれを思い出してみます。
この繰り返しが、少しづつぶれない判断軸を培っていくように思います。
更に、貢献するためには高度な専門知識や技術を要します。
故に、自分の職能を深堀して専門性の向上に努めるのは必須です。
それは何も特別なことではなく、日々の仕事を積極的に、そして粛々と取り組んでいくことですね。
今の職場に来て、今の仕事をやり始めてもうすぐ10年になります。
まだまだ専門性の深堀は浅く、公益重視を意識した仕事ぶりではありませんが、来年40歳にを迎えるにあたり、そのような仕事の進め方にチャレンジしたいと思います。 -
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本書は、日本が成長フェーズから成熟フェーズに入ったことの証明からはじまり、経済政策の転換、官僚機構の改革へと話が及んでいる。それぞれ具体的な数字やグラフによって根拠が示されているため、説得力があるし話も分かりやすい。内容は非常に読み応えがあり、知的刺激に溢れた作品となっている。
特に最終章の「しくみの改革」は示唆に富む内容となっている。難攻不落な官僚機構の仕組みや、それを支えるメディアの不見識などに言及し、改革の方法まで具体的に述べている。例えば民主党の例を挙げ、意欲的かつ真っ当なヴィジョンと政策も持って政権与党になったが、それを実行するための体制としくみが戦略的でなかったために、官僚の手のひらで踊らされる結果となってしまったと考察している。国民の支持率も官僚の思惑通りに動くと考えると、かなり怖い気がするので、国民一人一人が正しい情報を見る目を養わなければならないと実感した。そのためにはやはりメディアが変わることが重要なのだろうと思う。どの新聞やニュースを見ても同じような意見ばかりという状況を打破して欲しい限りである。
タイトルは堅いものの、話の構成が上手く、各章のはじまりに前章までのまとめが掲載されているなど、読み手を意識した編集がなされており、実に読みやすく構成されている。主張は実に明快で、少なくとも僕には、妥当性がある意見だと感じられた。一読の価値は必ずあると思うので、多くの人のお勧めしたい一冊となっている。 -
Posted by ブクログ
日本が、国民の誰もが医食住を保障される国にするための、するどい戦略が分析的に書かれている。
まず、今の日本は成長から、成熟ステージに移行した事実を経済指標から明確にして、今後の戦略を説明している。
第一歩は、従来の成長戦略と景気対策一辺倒の公共財として経済政策からの脱却からはじまる。そして、分配論を軸にした経済政策に転換して、国民全員に手厚い社会保障を公共財として提供する。その際の財源は、富めるものへの増税で30兆円規模でおこない、同時に歪められた財政構造と非合理的な政策を正す必要がある。
経済政策は、医療介護産業の規制を緩和して伸ばすのと、外貨獲得のために、付加価値が高い産業を伸ばす必要性がある。
話しは飛ぶが、これらを実現するには、現在の官僚体制と特別会計を抜本的に見直す必要がある。