中野孝次のレビュー一覧
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先日、本阿弥光悦の大宇宙展を観てきたので、読んでみた。清貧の思想で有名な中野孝次さんの作品。光悦の孫にあたる光甫が、光甫の孫であるばばに語り書かせた内容をばばが語るという物語。没落していく本阿弥一族の物語。その栄光の時代を支えた本阿弥の思想、哲学がばばの語りにより伝えられていく。本物を見極める視点、姿勢はそのまま生き方に通じていく。ではなぜ没落してしまうのか、と疑問に思いつつ、時代の流れについていけない不器用さもその生き方の一つなのでしょう。この手の流れ、日本人は比較的好きだよなぁと思う。今はしっくりこないけど、嫌いではない。なんにしても、光悦の凄さだけはびしびしと伝わってきた。
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セネカを礼賛しているのは解るが
代わりに現代社会とか現代人とかをディスり過ぎなのはどうかと思う。
著者がかなり高齢なせいもあるのかもしれないが。
特に最後のほうの、近頃の子供は我慢がきかず授業中10分も座っていられず立って歩きまわるみたいな話は、単なる一部の発達障害者とか、名前を書ければ入れるような教育困難校と呼ばれるところにいる、知的や発達など何らかの障害のあるような生徒の事を指して言ってるだけではないかと思ってしまう(実際、生徒の何割かは療育手帳が取れるような、そういう普通高校もあるので)。
何となしそういうのが知られていなかった、非科学的な根性論の時代に引き戻そうとしているように感じて、自分は受け付けないかな(昔は自 -
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ネタバレ方丈記、鴨長明、日本三代随筆(エッセイ)
平安〜鎌倉
★好きなことをして生きると楽しいよ
■大災害と挫折
・人と住居
・視点と美文
■出家と隠居
・ミニマリスト
・山奥ニート
■生まれ
・下鴨神社、公家、禰宜(神職)の子(18歳)
・父:長継の死→祐兼に禰宜の争い敗北(21)
■5大災害(平家、新仏教)
・安元の大火(23)
・治承の辻風(26)
・福原遷都(26)
・養和の大飢饉(27)
・元暦の大地震(31)
→絶望
・和歌所で後鳥羽上皇に歌の才認められる念願の禰宜かと思いきや祐兼に合理的に言いくるめられ跡取りは佑兼の息子へ(47)
→後鳥羽上皇はもう1つ偉いポストをつくり別の神 -
購入済み
これはわかりやすい
訳者のくだけた文章による解説がわかりやすく、入門者用にとてもおすすめです!訳者は方丈記作者である鴨長明のファンで方丈記の愛読者自らによる解説本って感じです。