鳥田イスキーさんのレビュー一覧
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セネカを礼賛しているのは解るが
代わりに現代社会とか現代人とかをディスり過ぎなのはどうかと思う。
著者がかなり高齢なせいもあるのかもしれないが。
特に最後のほうの、近頃の子供は我慢がきかず授業中10分も座っていられず立って歩きまわるみたいな話は、単なる一部の発達障害者とか、名前を書ければ入れるような教育困難校と呼ばれるところにいる、知的や発達など何らかの障害のあるような生徒の事を指して言ってるだけではないかと思ってしまう(実際、生徒の何割かは療育手帳が取れるような、そういう普通高校もあるので)。
何となしそういうのが知られていなかった、非科学的な根性論の時代に引き戻そうとしているように感じて、自分は受け付けないかな(昔は自閉症なども、親のしつけのせいでそうなると決めつけられていたのと同じで)。
ただ、寝たきりになっても認知症になっても、とにかく長く生きれば良いというものではない、というのは確かにそうかなとも感じるが。
あと哲学をやるにも(哲学に限らないが)、先立つもの(あくせく働かなくても生活出来るぐらいの十分なお金や、内容を十分理解出来るだけの知能の高さや、そもそも哲学というものに合うかどうかの適性)が必ず要るので、誰にでも出来るわけでは無いという大前提はあると思うが、そういう事にも思いが至っているのかどうか。
ひとことで言えば、著者の価値観が狭く感じるという事だが。
「近頃の若い者は…」という年寄りの愚痴を聞かされているだけに感じる部分も多かったし。
ただまあ、この手の本にしては内容が分かりやすくて読みやすいという点は良かったと思う。
著者の言う通り、入門書としては良いかもしれない。
著者の現代ディスり部分などを極力読み飛ばすようにするならば。