井上一夫のレビュー一覧

  • 悪戯

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    この巻にはいくつもの事件が錯綜するが、なんといっても87分署の宿敵、デフ・マンの再登場が目を引く。キャレラにSF小説の一節を送りつけて来るデフ・マンの狙いは何か。小説の場面のように、群集に暴動を起こさせようというのか。

    アイソラの街は荒れていた。連続して起こる落書き屋殺し。身元を示すものを取り去られた、痴呆状態の老婆が置き去りにされる事件。これらの事件は何を目的としているのか。立てこもり事件が起こり、アイリーン・バークが説得にあたる。

    街を覆う不満に満ちた人々の空気が、ストーリーの通奏低音となっている。上記のメインの事件だけでなく、ちょっとしたことから、障害、殺人にいたるまでの事件が起きる

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    2018年11月04日
  • ロマンス

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    ミッシェル・キャシディという女優が、脅迫されていると言って87分署を訪れた。彼女が主役として出演する芝居「ロマンス」には、まさに女優が刺されたり、刑事が尋問する場面まである。しかし脚本家、演出家、俳優たちの不協和音で、公開前から先行きが危ぶまれていた。そして実際にキャシディが切りつけられる事件が発生し、キャレラとクリングは捜査を開始する。

    クリングは捜査の傍ら、前作で知り合った市警の医師、シャーリン・クックに接近する。年上で黒人のクックは、白人のクリングに惹かれつつも、なかなか心を許さない。クリングの想いは届くのか。

    この巻は「ロマンス」という劇を巡って起こる事件と、クリングのロマンスを軸

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    2018年11月04日
  • 悪戯

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    「ミステリーは読まない」などと言う文章を書いた直後に87分署。言動不一致ですね。前作「キス」はルール違反でちょっと失望したのですが、この作品はまずまず。いつものマクベインです。。。。
    しかし、この本はシリーズ45冊目、初出の「警官嫌い」が1956年。昨年(2001)には51作目が発表されてるそうで
    50年になろうかと言う化け物みたいなシリーズです。
    最近さすがにスピード感が無くなり、衰えを感じさせるように思うのですが、この作品では4つの事件を織り交ぜる事により、飽きさせることなく話を進めます。
    久々のデフ・マン登場と言う事で期待をしたのですが、その点については可も無く不可も無くというと

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    2017年11月16日
  • キングの身代金

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    ネタバレ

    87分署第10作。黒澤明が天国と地獄として映画化したことでも有名。誘拐犯は製靴会社の重役ダグラス・キングの息子だと思って誘拐したはずが、一緒にいた運転手の子どもを間違って連れて行ってしまった。犯人側はかまわずキングに身代金を要求するが、彼はこれを拒否する。子どもの命と会社の行く末の間で苦悩するキングの心の揺れと決断を描く。

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    2017年07月09日
  • 殺意の楔

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    ネタバレ

    87分署第8作。87分署がニトログリセリンを持った女に占拠される。彼女はキャレラに恨みを持っていた。別の事件で捜査に当たるキャレラと、キャレラが犠牲になる前になんとか女を取り押さえようとする刑事たちが平行して描かれる。刑事ドラマではよく描かれるような話だが、その大本にあたるような作品だろう。

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    2017年07月09日
  • 凍った街

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    馴染みの刑事部屋に入り、ガサツでありながらも心優しい刑事たちに再会する。スティーブ・キャレラ、マイヤー・マイヤー、バート・クリング、ミスコロ、バーンズ……1956年発表の「警官嫌い」以降、2005年「最後の旋律」まで全56作。マクベインの死によって惜しまれつつ終焉する「87分署シリーズ」は、架空の都市アイソラを舞台に、常に市井の人々に寄り添い、憎むべき犯罪に立ち向かう刑事群像を描き続けてきた。

    本作は1983年発表の第36作。貧富の差に関わらず蔓延する麻薬が絡む殺人が発生。凍り付くような寒波の中、捜査を開始したキャレラたちは、辛抱強く関係者に当たり、嘘と真を見極め、矛盾を察知し、事件を再構築

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    2016年02月07日
  • 警官嫌い

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    ネタバレ

    87分署シリーズ第一作。三人の警察官が殺され同一犯による連続殺人とされた。同僚を殺された87分署の刑事たちが犯人逮捕のために捜査を続ける。

    1人の刑事による推理を元にした捜査ではなく、刑事たちのチームによる捜査を描く。現実の警察の捜査を感じさせるリアルな物語となっている。

    刑事たちの会話が多く、そこにユーモアや時代背景なども描かれている。新聞記者の暴走により事件が大きく動く。一つの可能性としての捜査方針が、真犯人とっては真相に導く大きな方向性であった。刑事スティーヴ・キャレラの恋人テディに真犯人が近づく。これに気付いたキャレラがテディのもとに向かう。

    本命の被害者をカモフラージュし、警察

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    2016年01月31日
  • ロマンス

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    87分署シリーズ♪女運の悪いクリング刑事に新しい恋人現れる( ̄∇ ̄*)今度こそうまくいくといーなぁ。久々にオリーがいたと思ったら反抗期を迎えている(笑)83分署じゃなかったのか。モノハン&モンロー珍しく後半に出てきて苛められていたのが新鮮だった。黙殺がきくんだね。

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    2013年06月03日
  • 寡婦

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    87分署シリーズ♪キャレラのお父さんが強盗に殺されてしまったりキャレラの義弟が犯罪に手を染めてしまったりとキャレラにとっては散々な一冊だね(^^;クリングとアイリーンも一応決着がついたのかな。細かいところが消化不良な気がしなくもないけど今に始まったことじゃないか(笑)( ̄∇ ̄*)ゞそれもまたよいところかな。

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    2013年06月01日
  • 晩課

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    87分署シリーズ♪こんなこと言ったらアレだけど鬼門がなくなってよかった一冊です( ̄▽ ̄;)ハル、職権濫用ひどいなぁと思いながら読んでました(笑)刑事部屋に平和をプリーズ('ε'*)相変わらずの季節感でアイソラの風景は素晴らしいね。

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    2013年05月28日
  • 007/カジノ・ロワイヤル【井上一夫訳】

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    映画シリーズの基であるイアン・フレミングの60年前の小説。カジノ・ロワイヤルが本家で映画化されたのはつい数年前だが、本当は此れが007の最初の物語。
    素晴らしい。映画を観た後では結果論になるが、冷徹な諜報員になるまでの布石であり、その過程の物語。とても哀しく切ない。本家が出直しの1作にするには、間違いないクオリティ。現代版に時代背景を変換した映画の脚本も褒めるべき。
    やはり何にしても映画より先に小説を読むべきだ。

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    2013年05月21日
  • 稲妻

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    87分署シリーズ♪マイヤーカツラを装着してみるの巻('ε'*)刑事部屋の面々の反応が面白かった。キャレラの奥さんのテディは職探し中。道のりは厳しいね…。また誤訳が繰り返されているよ…。『Not at all』→『どういたしまして』じゃなくて、尋問中なんだから『全然違う』の方だと思うよ(笑)

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    2013年05月13日
  • 熱波

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    87分署シリーズ♪クリングの結婚の結末(;_q)オーガスタひどいやつだな(`□´)また幸せになれる日が来るといーねぇ。ジェネロが一人前になる日も来るといーねぇ。

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    2013年05月12日
  • 幽霊

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    87分署シリーズ♪モンローまだ体調悪いのか(x_x)不幸な男オブライエンも健在。日本料理嫌いなフジワラ昇進おめでとう(o^∀^o)でも私はマイヤー・マイヤーが一番好きだなぁ。忍耐強さを学ばなければ(笑)テディも可愛いから好き☆今回はクリスマスシーズンで犯罪てんこもりでどたばただけど怪談なんだな。冬に余計寒くなるね。

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    2013年05月09日
  • 血の絆

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    87分署シリーズ♪モンロー風邪でダウンですよ(x_x)モノハン寂しそう(´・д・)」クリングはまだオーガスタと幸せな時期だったんだねぇ。ゴム印通牒の文書も笑った('ε'*)今回は地味な話だったけど切なかった。

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    2013年05月07日
  • サディーが死んだとき

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    87分署シリーズ♪クリスマスの雰囲気がよいね(^O^)展開は面白かったけど最後あっさりしすぎていて地味に終わった印象に。
    マイヤーのブレスレットは結局インチキだったのか?クリングとシンディはこの一冊で破局してたんだね…(´-ω-`)めげるなクリング(゜◇゜)ゞ

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    2013年04月25日
  • 死んだ耳の男

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    87分署シリーズ♪怪人20面相、はたまたモリアーティ教授ばりにライバル化しているつんぼ男改めデフ・マン☆
    送り付けられる複写写真の推理が面白かった(^O^)
    面白刑事コンビも健在♪

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    2013年04月19日
  • 007/薔薇と拳銃【井上一夫訳】

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    ネタバレ

    007、ジェームズ・ボンドの普段のお仕事が短編として取り上げられ、手軽に楽しむことができます。短編といえども、その展開には凝った仕掛けのものもあります。私としては、それぞれのお話の締め方がお気に入りです。若干、アクションが読んでいてわかり辛いのだけが難点でしょう。

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    2015年01月10日
  • ショットガン

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    87分署シリーズ♪モノハン&モンロー刑事久し振りに出た(m'□'m)相変わらずの掛け合いの面白さ(笑)
    そしてジェネロ昇進おめでとうございます☆
    結末が意外で面白かった。気になったので迷セリフを→『しみひとつないワイシャツのカラーに、インクのしみがついていた』何を言っているんだ(笑)

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    2013年04月16日
  • キングの身代金

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    87分署シリーズ♪昔の『天国と地獄』の原作だそうな(。・ω・。)見たことないんですけどね。
    展開は面白いけどラストがすっきりしないのは変わらずだねー。キングが針の筵状態だったけどキングの気持ちわかるけどなー(苦笑)世知辛いなー(笑)

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    2013年03月31日