小泉八雲のレビュー一覧
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ネタバレ怪談にハマっている身として、小泉八雲を読まないわけにはいかないだろうと思い読んでみました。
特に好きだったのは以下の作品です。
・お貞の話
杏生目線では美しい話ですが、ラストに背筋がゾッとしました。
ハーンがどういう意図で書いたかは分かりませんが怖すぎました。
意識のないうちに知りもしない倍以上も歳が違う男と結婚したことになっている、許嫁という制度とも重なる気がします。
・策略
怪談版一休さん
・葬られた秘密
少し寂しさも残る良い話でした。
・蝿の話、雉の話
蝿の話が良い夫婦の話だったので、続く雉の話もそれに似た話だと思っていたら、夫が怖い話でした。
たぶん普段からモラハラとかDVとかしてたんでしょうね。
・露の一滴
わかるようなわからないような感じですが何故だかすごく好きです。
・病理的なるもの
猫の話。可愛いけど悲しいです。
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犬あっち行けー ワン
の ばけばけは、
ラフカディオ・ハーン、その妻、松江、熊本迄
馬鹿にしたような構成、つくりであると
巷でよく聞く。
見る気 もないので、興味もない。
しかし、ラフカディオ・ハーン、松江や熊本は関心がある。
本書はラフカディオ・ハーンの怪談を翻訳のスタンスで出版されたようだ。
なかなか興味深いストーリーで、おすすめだ。
途中からは、
女の情念の強さを強調する話が
多くなる。
最後の二篇は特に有名な
耳なし芳一
雪女
で本書は終わる。
40歳の年に来日、
54歳、日本で最期を迎える。
後に熊本大学教授になる友人の結婚式に出席した時のことだ。
熊本近代文学館に行った時、小泉八雲の展示コーナーがあり、
長男の文章が掲示されているのが、印象に残っている。
僕が、生まれていなければ、
父は帰国しただろう
と言う趣旨のものだった。
今は、くまもと文学・歴史館とリニューアルされている様だ。 -
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ラフカディオ・ハーンが来日前に書いた2作の小説を収録した1冊
とにかく風景や風俗の描写が丁寧で細かいのだけど、文章が素晴らしく上手くて読みながらその場所の景色が目の前に広がるような臨場感が半端なかったです。延々と風景描写が続いて一向に物語が進まないのも全く気にならないし、なんならもっと読みたいと思ったくらい。
物語の方も、白人の立場ではなくて、クレオールや黒人に寄り添う書き方をしていて、後年、異国の地で生涯を終える人生を歩んだベースがこの頃にはすでにあったのだなと思いました。
ユーマの方で、地元の怪談的な民話が挿入されていたのも面白かったです。
朝ドラを見てるので、作品を通して彼の人生観みたいなものを垣間見ることができたのが良かった。 -
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小泉八雲の日本名で知られる「ラフカディオ・ハーン(1850~1904年)」の、その54年の生涯に於いて書かれた小説は僅か二編のみで、それら「チータ─最後の島の思い出」と、「ユーマ─西インド諸島の奴隷の物語」を収録したのが、本書になります。
1886~1889年にかけて執筆された作品だけれども読みやすくて、これには平川祐弘さんの訳が大きいのではないかと感じながら、更に彼自身による29ページもの充実した解説がハーンの作品を初めて読む私にはありがたくて、そこからは本書の二編についてだけではなく、他の作品やハーン自身のパーソナリティや生き方との繋がりも知ることができたことによって、ハーンに対する新たな興味を促してくれた。
「チータ」は、冒頭から約30ページかけて、アメリカはニューオーリンズの南、メキシコ湾の岸に連なる島々に関する自然描写が続くことに驚いたものの、平川さんの解説によると、ハーンの小説について『民俗学的観察と印象主義描写』が色濃く表れているということには肯けるものがあって、それはハーンの自然描写に思わず想像してみたくなるような一つ一つの対象にフォーカスした精密な細やかさがあると共に、どこか彼自身の思いも投影したような詩的な雰囲気を漂わせていたことと重なるものがあったからだ。
中でも印象深かったのが『海』の描写で、海とは生涯の友とも思えそうな感覚として捉えることのできる素晴らしさがある一方で、海とはこんなにも恐ろしいものなのだということを何度も痛感し、それは『人、祈ることを学ばんためには、海におもむくべし』や『海とは複雑で奇怪な一つの生命なのではないか』と人に思わせてしまう、他を超越した存在感には改めて自然の偉大さを思い知りながら、物語の主題となる奇跡の少女との、時の経過と共に移り変わる関係性も忘れられない。
そして、奇跡の少女のエピソードと交わるもう一つの主題とも思えた終盤のある人物の展開からは、これまた平川さんの解説より『感傷的小説』としての趣を感じられたことから、何とも言えない後味をもたらしてくれたのが、また印象深かった。
そんな小説としての構成に斬新さを感じられたのが「チータ」であるのならば、物語としての醍醐味を堪能できたのが「ユーマ」なのだと思い、それは「ダー」と呼ばれる黒人奴隷女の乳母が、その家族の中で高い地位を占めていることや、誰もがストーリーテラーで黒人、白人問わず口承文学を楽しんだことなどがあると聞くと、世の中も中々捨てたものではないなと感じられそうではあるけれども、法的には所有物だという奴隷であることを、人生の中のとても大切な局面に於いて痛感した時の絶望感といったら、どれ程のものであったのか、その狂おしいばかりの憤りは、『自分はこれまでずっと不幸だったのだという幻覚にとらわれた』、『燃えるような怒りを過去の長い、長い不正に対して向けた』なもよく表れていて、こうした絶望感はユーマのそれに比べたら遠く及ばないものの、私も自分自身を否定されたような現実に直面した時に感じる、これまでの人生に於ける悲しいことや不快なことを思い出しては、ずっと不幸だったのだと怒り嘆く様と重なるものもあり、共感できたのだ。
更にそうした絶望感は、奴隷解放という待ちに待った歴史的な出来事が起こった後にも降りかかり、やはり長年積み重なってきた怒りの火はそう易々と消えるものではないことを思い知ったのだが、ユーマはそうでは無かったことに激しく心を打たれ、それは『自分の道義の感覚にそむく何かを感じたのである』や、『人間はなんらかの動機のためだけで親切になれるとお思いですか?』の言葉に秘められた、ユーマが乳母として人生を送った家族への恩や感謝の気持ちであり、それはマイヨットを支えてあげられるのは私だけだという確固たる意志の表れでもあった、そうした気持ちが、『ことごとく不幸だった、などというのは真実ではない』ことを思い出させてくれたことによって、同じ人種の中に於いても人間は変わることができるし救われることができるのだということを実感できたのは、『ユーマは人種としての狭い連帯よりも、人間としての連帯をより尊いもの』と信じた結果なのだと思う。
そんなユーマのキャラクター像は、『ギリシャの母ローザから受けた原体験が深く刻まれていたからこそ』だと書かれた平川さんの解説によって、ハーンの作品には彼自身の人生が色濃く投影されていることを感じ入った、それは『来日後も異人種の人である、小泉節子と正式に結婚し、家族のためを思って異国の日本に帰化するという、当時としては非常識な道を選んだのだろう』、という彼の行動から、『この世界には人種や民族を超えた価値がある』ことを教えられたことにも、よく表れていた、これだけ厳粛なテーマを題材にした作品に於いても大きな希望を与えてくれた、小説ならではの力なのであろう。 -
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怪談話以外の随筆は私には少し難しかった。けれど八雲が、題材のことを面白がって書いているように感ぜられた。
『力(りき)ばか』という話に出てくる力は、精神年齢が2歳ほどの16歳。名前にばかと付けるのはどうかと思うが、この時代は差別があまりなかったのか、力は世間から優しくされていたと書かれていたのが印象に残った。
昆虫の研究の『蚊』は、真面目に書いているのだろうがなんだか笑えた。蚊に苛まれる八雲を朝ドラのヘブン先生のイメージで想像すると可笑しい。『蚊』についてヘブン先生役のトミーさんが話しているのをInstagramのショート動画で見た。八雲の墓に参ったトミーさんが、墓前で蚊に刺された話をしていた。
解説には八雲の人柄がわかるエピソードが、妻の節子の書いた『思ひ出の記』より一部引用されており、そちらも気になった。 -
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有名なお話から、そうでないお話まで網羅らされている。
アイルランド出身とは思えないほどの堪能な日本語ではある(訳者が実に上手い)が、ベースはやはりヨーロッパ人だなと思われる記述が見られる。
個人的には作品の真ん中ぐらいの278ページ「心中」あたりから、 ラフカディオハーンならではの感想が入ってくるのが、非常に面白く感じる。
それまでは、忠実に昔話を再現しているが、ハーン自身の心情も組み込まれている。
とくに『日本人の微笑』におけるイギリス人と日本人の比較は、当時の日本人がどういう存在であるかを知ることができる貴重な資料のようにも感じる。
日本人として生き、日本の中にいると、当たり前のように感じてしまい、流してしまうものをあえて取り出し、それに対して追求する姿が、読み物としてもとても面白い。
まるで「電信柱がある」のが普通になっている日本人からすると、指摘されて気がつくところにも似ている。
とはいえ、色々な話を集めているので、そちらがメインとなる。
短い文章の中での展開の速さと、簡潔な言い回しが、小説を創作する上での理想的なテンプレートになるような展開の仕方であった。
英語で書かれたものを翻訳した場合、これだけスタイリッシュに余計なものを省き、さりとて、その状況が浮かぶような表現の仕方というものは、決してできなかったであろうと思われる。
と思っていたのだが、実際に書かれていたのは、英語だったらしい。
この訳している上田和夫氏も相当な方でなければ、この表現はできないだろう。
その意味では小泉八雲として、口頭伝承として伝えられ、消えてなくなりそうな日本の物語たちに、改めて息を吹き込んで下さったこと。
翻訳にありがちな、ぎこちなさを、一切感じさせなかった上田和夫氏に対して、 心からの感謝を述べたい。
理性的な合理主義な世の中にあって、何とも不思議な一見、原因結果の繋がらないような世界がある。
その世界においても、全くの無秩序ではなく、怨恨、約束の裏切りなど、一定の法則が描かれる時「一切、関係が無い!」「そんなのは妄想だ!」と、簡単には切り捨てられない霊魂の世界を自然と感じさせる。
全てが単なる空想で妄想でありもしないことであれば、これだけ伝承として残ることはなかったであろう。
何かしら、そうした事件が起こらなければ、実際に言い伝えられることがないからである。
アニメ『日本昔話』を改めてしっかりと見たくなった。 -
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小泉八雲文学忌、八雲忌
さてと、今年の新潮文庫の100冊に何故か
小泉八雲集。
きちんと分類された短編集で、久しぶり再読の短編もあり、全くの未読も多々あり。
印象的な作品は、日本人の微笑について書かれたもの。決して、日本人の微笑を卑下することなく
悲しみも微笑で表す繊細な状況を理解している。
せっかくなので、再読しなくて良いように覚書多めとなりました。
「影」1900年(明治33年)
今昔物語や御伽百物語に題材をとる。
⚪︎和解(京都)
困窮した若侍は妻を捨て、新たな妻と伝地へ向かう。やがて別れて戻ると、そこは屍の家となっていた。
⚪︎衝立の乙女(京都)
恋い慕った衝立の絵の女が、現実にやって来る。
⚪︎死骸にまたがる男
離縁された男の復讐心により、死んで待ち受ける女。陰陽師の指示は「死骸にまたがること」であった。
⚪︎弁天の同情(京都・大通寺弁天堂)
良縁を願う女のため、弁天の導きで生霊との邂逅が起こる。
⚪︎鮫人の恩返し(近江の国)
鮫人を助けた者は、涙の宝石による恩返しを受ける。
「日本雑記」1901年(明治34年)
奇談集。『雨月物語』や仏教百科全書、『夜恋鬼談』などを題材とする。
⚪︎守られた約束 播磨国
義弟とともに出雲の国へ帰ることを約した男。
果たせぬまま切腹し、霊となって約束を守る。
“男心と秋の空”という表現があり、女心よりも古い用法であったらしい。
⚪︎破られた約束
死後もなお夫を束縛しようとする妻の怨霊。
⚪︎果心居士 京都北辺
信長家臣・荒川、果心居士の地獄絵図を奪うため殺すも、殺せず。絵は白紙となってしまう。
⚪︎梅津忠兵衛のはなし 出羽国
若く強い侍・忠兵衛は、赤子を預かる。重くなる赤子を守り抜いたことで、氏神から礼を受ける。
⚪︎漂流 随筆「ここかしこ」より
焼津からの船で漂流した者たち。
その中で生き残った男の話。
「骨董」1902年(明治35年)
怪奇文学作品。日本各地に伝わる伝説・怪談を収める。
⚪︎幽霊滝の伝説 鳥取
肝試しに滝壺へ。賽銭の代わりに赤子の首が投げ込まれる。
⚪︎茶碗の中 未完 江戸・白山
茶碗に浮かぶ生霊。飲み干して敵討ちとなるのか。
⚪︎常識
博識な和尚の説よりも、猟師の経験に軍配が上がる。
⚪︎生霊 江戸・霊岸島
才覚ある若い手代を、その能力ゆえに憎む主人の妻。やがて暖簾分けでめでたし。
⚪︎死霊 越前国
代官の死後、下役の悪事を霊となって暴く。
⚪︎おかめのはなし 土佐
死後も生きたままのように、夜ごと夫の元へ通う妻。
⚪︎蝿の話 京都・寺田通り
孝行娘が蝿となって戻ってくる。
⚪︎雉子のはなし 尾州・遠山
死んだ姑と思われる雉子を夫が殺す。
助けた妻が幸せになる。
⚪︎忠五郎のはなし 江戸・小石川
足軽・忠五郎が毎晩通った女は、実はガマであった。
⚪︎土地の風習
死んだ檀家が木魚を叩くという。
⚪︎草ひばり
コオロギ科の虫。餌がないと自分の足を食べる。
「怪談」1904年(明治37年)
『夜恋奇談』『仏教百科全書』などを題材とする。
⚪︎耳なし芳一 下関
八雲代表作。琵琶法師・芳一の身に起こる怪異。
⚪︎おしどり 陸奥国
仲睦まじいおしどり。雄を殺したために、雌の恨みを買う。
⚪︎お貞のはなし 越後
病死した婚約者の生まれ変わりを待つと誓うが、別の嫁を取り不幸が続く。
旅先で生まれ変わりを見つけるまでの執念。
⚪︎乳母さくら 伊予
病の子の身代わりを願い、乳母が桜の木へと転生する。
⚪︎かけひき
死後の怨念と、死の直前の怨念が入れ替わる。八雲作品の中でも有名な一篇。
⚪︎食人鬼 美濃国
村人の死体を食らう僧侶。
⚪︎むじな 赤坂
お堀ではなく、お女中の顔が。蕎麦屋で再び顔が!
⚪︎ろくろ首 九州・菊池
山中の庵にて、首が飛び回るタイプのろくろ首。
⚪︎葬られた秘密 丹波
箪笥に隠された恋文を、処分させたいと願う死霊。
⚪︎雪女 武蔵
吹雪の夜の雪女。年寄りは殺し、若者と結婚する。
⚪︎青柳のはなし 能登
山中で出会った美女・青柳と結婚。
⚪︎十六さくら 伊予
陰暦1月16日だけに咲くという桜の話。
⚪︎安芸之助の夢 大和
一瞬の夢の間に23年の治世。実は蟻の国の出来事。
⚪︎力ばか
「良い家に生まれ変わりたい」と願い書いた“力ばか”。言葉の通り、困った生まれ変わりに。
「天の川物語 その他」1905年(明治38年)没後
『アトランティク・マンスリー』に掲載された作品
⚪︎鏡の乙女 南伊勢
悪竜に囚われた井戸の中の鏡の精。これを助けた神官に、乙女は恩返しをする。
「知らぬ日本の面影」1894年(明治27年)
八雲による日本滞在初期の印象記。随想・考察を収める。
⚪︎弘法大師の書
弘法大師にまつわる逸話を集める。
⚪︎心中
日本人の心中についての考え方。来世を恐れず、現世の情を優先する日本人の在り方。
⚪︎日本人の微笑
日本人の微笑が持つ意味を考察。宗教的な煩わしさがなく、西洋文明への同化に疑問を抱きつつも、西洋道徳への憧れは持たない。
「東の国より」1895年(明治28年)
日本滞在記の一冊。習俗や事件を題材とする。
⚪︎赤い婚礼
日本の心中事件を描く。幼なじみ同士の線路自殺。
「心」1896年(明治29年)
日本人の精神や生活感情を描いた随想集。
⚪︎停車場にて
犯人の後悔、日本の警察の涙、日本人の子供に対する愛情。
⚪︎門付け
盲目の田舎女が三味線を弾き歌う。
自らの境遇を不幸とは思わない姿。
⚪︎ハル
日本の女性は、夫の決定を超人的に無視するように育てられている。
⚪︎きみ子
母と妹を助けるため芸者となり、好きな男からも身を引く。最後は阿弥陀に迎えられる。
「仏陀の国の落穂」1897年(明治30年)
東洋思想や日本の民間信仰に材をとる随想集。
⚪︎人形の墓
不幸が続く少女の話。家族が二人続けて亡くなると、墓は三つ作らねばならない。
「霊の日本」1899年(明治32年)
日本の霊的観念や仏教的因果をめぐる随想集。
⚪︎悪因縁 牡丹灯籠
有名な牡丹灯籠の怪談を題材とする。
⚪︎因果ばなし
死にゆく奥方が、若い女の乳房を掴んで離さない。どんなことをしても離れぬ執念。
⚪︎焼津にて
焼津での思い出。お盆にまつわる話。
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【一言感想】
曖昧なモノゴトに対して目を向けていくと
感性が成長していく
恐怖の裏にある日本古来の道徳観や教訓、文化、情念などが含まれる怪談に興味を持ったギリシア人から帰化して日本人となった小泉八雲氏が記録・世界に紹介したものの中の代表作を収録された一冊
小泉八雲氏は西洋の利己的な側面が強いことを嫌っていたらしく、物質主義に傾倒しすぎると自分や他人を型に嵌めたがってしまい、感情に対しては薄情となり、道徳観や幸福感も低下してしまうと本書の中でも指摘をしていました("日本人の微笑")
曖昧なモノゴトに対して目を向けていくことで、一つの型に当て嵌めようとはせずに、捉え方の幅を持たせていくことで、感性が磨かれていき想像性が磨かれ素朴な出来事に対して喜びを感じることに繋がるのかと思います
目に見えるモノゴトに対して重きを置くのではなくて、目には見えないモノゴトにも注意を向けていくことも大切では無いのかと本書を読んで思いました
怖がらせるだけの"怪談"は今となっては娯楽の一つでしか無いけれども、日本独自の感情や考えが込められている日本古来の"怪談"を読むのはなかなか面白かったです -
Posted by ブクログ
小泉八雲の本を読むと
言い知れぬ女心が、殿方たちを恐れへと
誘っていたのかな。。。
などと、人の心の恐怖へ誘われるけど。。。
本当は日本女性の純粋さ
想い人を遺して先立つ哀れさ
儚い約束を信じて旅立つ哀れさ
その切ない念が小泉八雲を通じて
悲しい運命の女心が切々と綴られていたのが
なんとも心が締めつけられる思いだった。
時代背景から心中が多かったこと。
その理由もこの本から知ることができた。
だから、明治以降の文豪たちの作品には
叶わぬ恋ゆえの悲哀が多いのかな。。。
小泉八雲さん
日本は随分と変わりましたよ。
現代の日本人を、どう書き残してくれるかな。。。
どんな神々の音楽を聞くことができるかな。。。