森功のレビュー一覧
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日本の空港の仕組みがわかる良書です。その仕組みとは、話題になった高速道路よりもバカらしく、おカネを効率よく吸い取る仕組みです。(空港特別会計を通じて、儲かっている空港の収益を他の赤字空港の補助に混ぜこむ。)
日本の地方空港の問題点とは、ずばり「作りすぎ」。背後にある地域にどれだけの人口がいて航空路線が必要かが収支を決めると分析します。人口60万人ほどの島根県には出雲空港と石見空港がある。隣接する鳥取県にも米子空港と鳥取空港がある、という塩梅です。
その中で地域と県を上げて利用率を上げることに成功した能登空港や、貨物取扱で気を吐く小松空港の事例が挙げられます。
日本とばし、は空の世界にも -
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地面師vs地面師
僕の感想として。
地面師という存在が現実のものとして広く認識されたのは、2017年の
積水ハウス地面師詐欺事件
だろう。大手デベロッパーが55億円規模で欺かれたという事実は、それだけで強烈な衝撃を与えた。
しかし本書が描くのは、その事件を単なる一例として位置づけ、むしろ氷山の一角に過ぎないのではないかという現実だ。土地取引を巡る詐欺は各所に点在し、その背後には地主、被害者、弁護士事務所、中間業者、さらには企業内部の力学までもが複雑に絡み合っている。
読み進めるうちに見えてくるのは、単純な加害者と被害者という構図ではない。関係者それぞれが「騙された」と主張し、責任の所在 -
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葛西さんは、日経の私の履歴書を読んで衝撃を受けて、「未完の「国鉄改革」」を手に入れて以来のファン。サラリーマンでこんな修羅場をくぐって、かつJR東海って半官半民の会社をワンマンで切りまわした人って本当にすごい。
仕事柄JR東海と東日本の中の悪さには辟易としてしてたんですが、「未完の~」を読んで納得したのも懐かしい思い出です。
で、そんな葛西さんのそれ以降も含めて改めてこの本で読んだんですが、自著と他社が書いたもの、本人と作家、主観と客観の違いが見事に表れてて、正直読み易いながら、どろどろした怨念ってものが抜けてて、臨場感には欠けてたかな。
それも、「未完~」でそこまでよく書くってくらい -
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元JR東海会長 葛西敬之氏がいかに権力を握り、首相や官邸の人事にまで影響を及ぼすほどの存在になったのかを辿るノンフィクション。
葛西氏は国鉄民営化の際、労働組合問題を解消して一気にその名を上げ、民営化後のJR東海で頭角を現します。労働組合問題に取り組む中で警察官僚との人脈を築き、それを基に財界、政界へのパイプを太くして行きました。
JR東海の経営者としては、東海道新幹線に”のぞみ”を導入し、運航ダイヤの見直しによって輸送力を増大させ、品川駅の開業など多くの実績を残し、そして最後の総仕上げとしてリニア新幹線プロジェクトを進めます。
財界人脈の中でも、安倍、菅の元総理とのつながりは非常に強く -
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戦後日大がマンモス化していく過程を古田重二良から田中英壽、そして林真理子に至る支配の構図を主眼として追うルポルタージュ。冒頭と結末部分の四割程が林体制に割かれるため、アメフト部の薬物事件に纏わるガバナンス不全が大きく印象に残る構成だが、本書の情報源自体、どうしても田中時代から残る生え抜き職員達に偏り、「田中にも良いところはあったが、林は全く駄目(大意)」とのトーンが拭えていない。確かに薬物事件の処理自体はお粗末としか言いようがないが、理事長逮捕に至った組織犯罪の源としての田中体制と、その体制を引きずりつつも外部から刷新をもたらすべく乗り込んだ林の事件対応を同列に論じることにはやや疑問を感じる。