【感想・ネタバレ】ならずもの 井上雅博伝 ――ヤフーを作った男のレビュー

あらすじ

日本一成功したサラリーマンは都営団地に生まれた庶民の子だった。

1996年1月、ソフトバンク社長室の一角で『Yahoo! JAPAN』は産声を上げた。
専属スタッフわずか3名のその会社を、「年商1兆円」の巨大IT企業に育て上げた男の存在はほとんど知られていない。ヤフー、そして日本のインターネット産業はどうやって生まれたのか――。

序章 三〇億円の隠れ家/第一章 突然の死/第二章 都営団地が生んだ天才/第三章 タイムマシーン経営の原点/第四章 ソフトバンクの遊び人/第五章 ならずものをかき集めて/第六章 孫正義の操縦術/第七章 知られざる趣味の世界/第八章 思い知った限界/第九章 趣味人として/終章 天才の死

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Posted by ブクログ

こういうノンフィクションものは、すらすら読めて展開も面白い。知っている会社なので余計にのめり込んでしまう。

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2024年01月20日

Posted by ブクログ

ノンフィクション作家の視点からみた、ヤフージャパン元社長、井上雅博の生涯をまとめた本。

目次としては、
序章 三〇億円の隠れ家
第一章 突然の死
第二章 都営団地が生んだ天才
第三章 タイムマシーン経営の原点
第四章 ソフトバンクの遊び人
第五章 ならずものをかき集めて
第六章 孫正義の操縦術
七章 知られざる趣味の世界
第八章 思い知った限界
第九章 趣味人として
終章 天才の死
となっている。

作者が直接本人に話を聞けたわけではないようで、やや伝聞をまとめた印象か強い。

その中でも第5章のマネジメントに長けていた話はとても面白く、特に創業時は周囲に慕われていたり、優秀な人材を見抜く天才だったことが描かれている。
第6章では、ソフトバンク孫社長と渡り合う姿が描かれている。また、うまく(荒く?)後進に仕事を振る姿も描かれているのも面白い。

井上さんは多くの社員に慕われていた一方、一般にはスマホデバイスへのシフトが遅れたと言われている。この、ヤフー社長の後半の部分はあまり描かれていなかったが、もっと掘り下げて退任の核心に迫って欲しかった。また、この頃はむしろ別荘を建てる話が主体だった。

とはいえ、日本でもっとも成功したサラリーマンであり、とても巨大なIT企業を作り上げた人物である。本人はメディア嫌いだったようで、人となりが知れるドキュメントが少ない中、貴重な本だと思う。

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2021年03月19日

Posted by ブクログ

平凡な家庭で生まれ育った人物が株で超超大金持ちに!プライベートジェット機と世界に別荘を持ち、ワインとジャズに囲まれた生活。
一読ください。

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2023年01月11日

Posted by ブクログ

たまたまお金持ちになると大変だ。欲望には際限がない。ビジョナリーでないと大金持ちにはなってはいけない。無い物ねだりと妬みも存分に含んだ感想です。

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2021年07月18日

Posted by ブクログ

男に好かれる男の人って、一番男臭い。
結果、女性にも人気がある。

海外のパソコン普及の話はよく目にしたり、耳にしたりしていたけど、国内でのITの荒波を感じれました。

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2021年01月03日

Posted by ブクログ

井上さん、存じ上げませんでした。日本のインターネット史やこの業界の空気感か感じられました。世の中短い間に相当変わりましたよね。その影に、井上さんをはじめとして、この本に出て来られるような方々の、「のめり込み」があったのでしょう。趣味の延長線上が仕事というのには勝てません。

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2020年12月02日

Posted by ブクログ

先週最終回のテレ東の「ネット興亡記」はラスボス登場的に孫正義を取り上げていました。ヤフー!の件で使われる彼の写真の斜め後ろには必ず井上雅博がいて、ヤフー!事業におけるニコイチ感を改めて感じながらも、番組的には軽く触れるだけだったので、ちょっと違和感を覚えました。本書を手にしたのは令和になる直前のNHKスペシャル平成史スクープドキュメント第8回の情報革命 ふたりの軌跡~インターネットは何を変えたか~がめちゃ面白かったからです。金子勇と井上雅博。特に井上については毎日触れている情報プラットフォームを本家アメリカと一線を画す日本独自のサービスに育て上げた秘密をもっと理解したいと思っていました。本書は週刊現代の大型連載「なりもの」をベースに書き加えて「ならずもの」と改題したとのこと。祖師谷団地から仙石原三十億円の隠れ家までの軌跡は、ライフヒストリーの上昇物語であり日本のインターネット産業の成長の歴史でもあります。特に起業家ではなかった(もっと言うとサラリーマンでもなく、バイト君だった…)井上が、いかにビジネスを思いのままに拡げてきたか?その秘密が週刊誌の時は「なりもの」だったけど書籍の時は「ならずもの」にしたことで読み解けるかな、と期待していましたが、やはり外側の別荘やワインやクラシックカーレースの印象が強くて経済的成功の側面ばっかり残りました。たまたま直前の読書が「最後の社主」で朝日新聞創業者の村山龍平の成功が孫娘まで継続するお話でしたが、井上雅博の成功は一代で消えるのでしょうか?香雪美術館ならぬクラシックカー美術館は無理だったのかなぁ。新しいビジネスが文化を守護し育むというスローな営みにインターネット産業のスピードは繋がるのでしょうか?

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2020年06月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この人は凡人である。だが、落ち着いた性格である。感情的にならず落ち着いている。落ち着いていること肚を据えていること、これが肝要。
成功方法とか成功する人は的なそういうのも全部嘘だとわかる。
運がほとんど。
社長になるという意志はあったぽいが。
自己啓発本も嘘。
IT起業家は凡人であるが凝り性(オタク気質)である場合が多そうだ

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2025年02月23日

Posted by ブクログ

ヤフー元社長の井上さんの伝記。
経営手腕の天才であり、社長退任後は趣味の世界に没頭し、趣味の世界で亡くなる。
孫さんとの関係性、単純な上司と部下という関係性ではないエピソード。ソフトバンク社長室長時代は社長より偉い社長室長と呼ばれ、孫さんより遅く出社し、海外出張では孫さんに荷物を持たせて自分はタバコをふかすなど図太い面も。一方て休日も孫さんと付き合わなくてはならないからという理由でゴルフはやらない。
ヤフーBB事業など大きな仕事には、孫さんと直接交渉を避けるために部下の松本さんを代わりにソフトバンクに送り込んでいた。井上さんの後任として松本さんを打診したが断られ、宮坂さんを選んだ。松本さんはヤフーが買収して元ヤフー社長の川邊さんが在籍していたPIMの元代表取締役。
井上さんは契約社員としてソフトバンクに入社し、そのまま契約社員のまま社長室長を経て、ヤフー社長に就任する稀有な存在。 インターネットを日本に広めた産業家であり、日本で最も成功したサラリーマンであるというのが、元社長の宮坂さん・川邊さんの言葉。

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2023年09月09日

Posted by ブクログ

引き際の潔さのみ感心した。というかこれが出来ない経営者が殆どなので、その他プライベートがどうだろうと関係なく、この一点だけで素晴らしい経営者だと言える。ヤフージャパンの牽引についてもっと書かれているかと思ったが、そういえば著者は森功氏なので経済本でないことに気付いた。人となりを描いた本だったが全く興味持てず。引き際のみ印象に残った。

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2022年06月12日

Posted by ブクログ

世界全体が大きな流れに乗って変わる時、その流れを上手く利用できる少数の実業家が巨額の富を得る。しかし、だからといって彼が天才という訳ではなく、巡り合わせが良かったと考えるべきか。流れそのものを自ら起こす人は実業の天才と言えるかも知れないが。

米国と日本のムーブメントにおける時間差を利用して事業を成功させてきた孫正義と、ほぼ対等のような立場で、その事業の一翼を担ったこの本の主役井上雅博ーヤフージャパン社長。自らの趣味であるレース事故で死去し、今は居ない。故人だから、成金的な趣味と実業家としての彼の二つの顔を赤裸々に語れたのかも知れない。暴露本ほど下品な内容でもないが、団地の生い立ちからの分析は、やけにリアルである。

しかし、偉人でもなければ、人を救うために何かを成し遂げたわけでもない。時代に上手く乗った成金の話だ。学ぶ事は、実業の手腕くらいだろうか。

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2021年12月25日

Posted by ブクログ

2017年4月25日、クラシックカー事故で逝去されたヤフー元代表取締役社長井上雅博氏。実質的創業者といってもいい。彼がヤフー社長でなかったら、いまのヤフー曳いては日本のインターネットは育っていたかどうか。それほどの大物でありながらマスコミ嫌いも手伝って彼の人物像はなかなか伝わってこない。そんな彼の人物像に迫る。

但し情報が極端に少ないのか、内容的には井上氏の社長退任後の趣味、クラシックカーやワインや別荘の話が主なのが残念。事業家としての井上氏の姿を期待して読むと肩透かしを食らうかもしれない。そうしたなかで元PIM CEOとしてヤフーに召集された松本氏と井上氏との関係性は大変興味深い。パワハラじゃないかという扱いも多少(ほぼ?)あるが、まるで親子や師弟のような姿をみると井上氏は腹心として事業承継までしっかり考えて経営をしていたのだなとわかる。

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2021年01月28日

Posted by ブクログ

物足りないというのが一番の感想。
井上さんに関する情報が少なかったのか、少ない情報を継接ぎした感が否めない。

仕事部分の話が思ったほど少なく、もっとそこにフォーカスした話だと思っていたので残念。
プライベート部分もあくまでかかわった人たちの主観だし、亡くなった人についてどこまで本音で語ったのだろうと感じた。

今生きていたらどうしていたのだろう。
ヤフー退職後は趣味に生きたとなっているが、物足りなくなって自分で事業を始めたりしていたのか、など想像してしまう。

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2021年01月17日

Posted by ブクログ

インターネットの世界を日本で築いた立役者の一人。60歳の定年を迎えたすぐ後に、趣味のクラシックカーレースに参戦中、大きな木にぶつかり生涯を終えた。井上さんの人柄、飄々としつつも、ヤフーのリストラで涙を流し、意思を持った人と伝わってくる。望むならやはり本人の伝記が読みたかった。

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2020年09月20日

Posted by ブクログ

井上雅博伝が5割、残りの5割はヤフー・ジャパンやソフトバンク、日本のインターネット業界の生い立ち、その他クラシックカーコレクター界隈の話などという構成。謎が多い人物ゆえに、周辺の状況から染み込むように推測をして行くといった内容である。信じる信じないは読者次第、実の本人は果たしてどう考えていたのか、さらに考察させられざるを得ないが、なりたくてもそうなれるものではないことは自明か、と。

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2020年07月25日

Posted by ブクログ

日本はこういう人に支えられて成長してきた。目立つことが嫌いな切れ者。最近は先に目立とうとする人が多すぎる。全体的に一発屋が多いような気がする。でも、やはり最後は目立ちたかったんだな、名誉が欲しいんだなと。みんな一緒だな。

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2020年07月22日

Posted by ブクログ

孤独な寂しい人の話だった。

前半は一つの事にのめり込めるオタクの成功物語。
最後は、誰かや社会や何かのために働く意義を見つけ出せない金持ちの悲哀

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2020年06月29日

Posted by ブクログ

彼にはビジネス(インターネット関係)に関わり続けて欲しかった。晩節が……
後味があまりよくない
まあ、小説じゃなくノンフィクション

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2021年07月16日

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