沙村広明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【一発で引き込まれるストーリーと画力】
短編集でかなり読みやすく、難しく思うところはあるものの、誰もが聞いたことある話やブラックジョークのような展開で、読みやすい。それでいて短編集でこれだけ読み応えのある作品に驚きです。
またなんと言っても画力。イヴァン・ゴーリエの話で芸術を題材にしたテーマですが、その中に出てくるゴーリエの作品の不気味さが表現を漫画でやってしまう。それに加え人物の表現が素晴らしい
ナージャの表情の描き方は「この作品を漫画で片付けて良いのかな」と思わされました。
もっと読みたいと思った作品です。
絵はもちろんストーリーでも引き込まれ、沙村広明のファンになりました。次回作を待 -
Posted by ブクログ
ネタバレ救われない話だ。
期待は報われず失意に変わる。
希望は裏切られる為に存在する。
特に印象的なのは第二話「友達」。
少女が刑務所で再会したのは孤児院時代の親友。
囚人たちに日毎陵辱され生き地獄を味わいながらも、不遇な少女は壁越しの友に慰めを得て、「一週間生き延びれば再び馬車が迎えに来る」と信じて待つのだが……
彼女が聞いた友の声の正体はなんだったのか。
絶望の淵の妄想か、
苦境の友を救わんとした天の声か。
けれども他の少女より多く生き延びた事で彼女が体験したものは更なる生き地獄と想像を絶する苦痛。だとすれば少女のもとへ舞い降りた救済の声は、ドレスを引き裂かれた友の復讐だったのか……。
悲 -
Posted by ブクログ
混沌、それが、この『幻想ギネコクラシー』(2)に対する総合的な印象
カオスやシュール、ぶっ飛んでるって表現がしっくり来る漫画も多いけど、「混沌」の二文字がピッタリなのは、この名作くらいだろう
もうちょい踏み込んだ表現をするなら、間口の広い迷宮。誰でも入れるから、と油断していたら、初心者向けとは思えないほどエゲつないトラップにかかるわ、ブレスを二種類以上も吐く、耐性が攻撃するたびに変化する、と言った、強いっつーより面倒臭いモンスターとエンカウントしちまう、そんな漫画
ちっと迷ったが、殿堂入りにしようと思う
何せ、漫画読みとしてのレベルを上げてくれたんだから、この作品と沙村先生には最上の敬意は払う
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