【感想・ネタバレ】ブラッドハーレーの馬車のレビュー

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感情タグBEST3

ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年08月25日

救われない話だ。
期待は報われず失意に変わる。
希望は裏切られる為に存在する。

特に印象的なのは第二話「友達」。
少女が刑務所で再会したのは孤児院時代の親友。
囚人たちに日毎陵辱され生き地獄を味わいながらも、不遇な少女は壁越しの友に慰めを得て、「一週間生き延びれば再び馬車が迎えに来る」と信じて待つ...続きを読むのだが……

彼女が聞いた友の声の正体はなんだったのか。
絶望の淵の妄想か、
苦境の友を救わんとした天の声か。

けれども他の少女より多く生き延びた事で彼女が体験したものは更なる生き地獄と想像を絶する苦痛。だとすれば少女のもとへ舞い降りた救済の声は、ドレスを引き裂かれた友の復讐だったのか……。

悲哀、絶望、慟哭、戦慄。

読後、鬱屈した想いが残る。
残虐の一言では片付けられない。
単なる悪趣味ではない。
この作品に何らかの救いを期待して読んだ者が激しいショックを受けるのもわかる。

けれども、真実における救いなんてものはそうそうない。
善良な者が必ずしも報われ幸せになるとは限らないのが現実。
悲劇のはてに必ず救いが訪れるというのは虚構の上に成り立つご都合主義、
「そうあってほしい」と願う読者の勝手な思い込みに過ぎない。

勧善懲悪のカタルシスが得られぬ虚構もまた存在する。
この作品における孤児の少女が象徴する弱者は、権威ある者が提唱する社会秩序を守る為の「生贄」として犠牲になる。
それこそが虚構の裏にひそむ、誰もが目を背けたがる現実の一面ではないか。
私達が卑劣にも目を閉じて背けて無かったことにしたがるそれこそ、真実の一旦ではないか。

少女達を襲う運命は確かに酷い。
だが、現実の方がもっと酷い。

7
ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年04月30日

少女を破壊することに定評のある沙村作品。

作者の描く少女は見事に女と少女の境目をさまよっている。
アンニュイな雰囲気をもつ駆け引きに不慣れな、けれどどこか
そら恐ろしいことを平気で行えるような幼さを併せ持って。

ブラッドハーレーの馬車はそんな不安定な少女たちを生贄にと運ぶ船だ。
社会の闇の犠牲と...続きを読むなった乙女たち。

3
購入済み

地獄で出版された赤毛のアン

2023年07月28日

ブラッドハーレーの馬車に関する短編集ですね。
とにかく救いがないです。
1話でブラッドハーレーの馬車が何を意味するのかわかるのでその後はただただ地獄です。
絶望へ向かう希望に満ちた登場人物達をひたすらみていきましょう。

#切ない #怖い #ダーク

2
購入済み

報われない

2022年08月14日

後味がやばい…

2

Posted by ブクログ 2015年01月10日

またきました。最高に最低な漫画。カワイイ女の子達がことごとくレイプされ続け死に、それでも生きようともがいたり、それをなんとかしようとして悲惨な末路をたどる人、などなど……気分が悪くなることうけあいですが、そのぶん結末が神々しい。いい漫画。

2
購入済み

n.
2023年05月31日

めちゃくちゃしんどいし、
読み終わった後の不快感も
半端ないですが、
購入して読んでよかったと思えました。

1
購入済み

(´・ω・`)

2022年09月11日

読んでいてとても憂鬱になった

#泣ける #怖い #ダーク

1
ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年08月22日

”友だち大好き、いつまでも友だちだよ~”という、
非常に博愛なオツムのお嬢さんは絶対読まないでね~
孤児院から裕福なお宅の歌劇場へ引き取られると思っていたら、
”地獄が口を開けていた”・・・ただブラッドハーレー氏の
飢えを癒すためだけに。
そうともしらず、少女は夢見、ときには嘘をつき、
そしてわが身...続きを読むのために友を貶める。
後ろを見ても、前も見ても”少女には地獄しかなかった”

1
購入済み

ブラッドハーレーの馬車

2022年09月04日

物凄く後味の悪いラストばかりだけど実際に似たような事が起こっていてもおかしくない内容だと思った、、、。
色々な目線からの話が詰まっていて考えさせられる深い作品。
『赤毛のアン』を題材にしているようで、後味は全く違えど登場人物や建物の名前などから愛が伝わってきて別の角度からも楽しめました!

#泣ける #切ない #ダーク

0
購入済み

2022年09月28日

面白かった。
面白かったけど、かなり精神的に辛いところが多かった。
沙村さんが描く暴力はえげつないところがある。

#怖い

0
購入済み

.

og
2021年06月12日

赤毛のアンのような物語にはならなかったとあとがきにはあるけれど、個々人考えるべきものを やわらかに手渡しされるようなお話です。
鬱漫画として紹介されることも多いですが、昔から今まで変わらない人間を描いているようで 私はとても好きです。

0
購入済み

どん底

2020年04月28日

下を見ろ、俺がいる、的な、救いの無い話であり、それでも人生に肯定出来そうな気がした。

0

Posted by ブクログ 2018年03月06日

行為そのものを描かず読者に想像させる構図。
胸糞エログロジャンルに入りそうなところを、オブラートに包むテクニックがすごい。

少女側だけでなく、看守や囚人目線での話もあり、それぞれの話が重く切ない。
囚人のあのストーリーには泣いた。

フィクションなのに実話みたいで、こんな苦しい漫画見るのをやめたい...続きを読むと思いながらも、救いがほしくて最後まで読んでしまった。
序盤がひどくハードな内容だが、徐々に抑えめになっている。

0

Posted by ブクログ 2014年08月28日

賛否両論問題作。
私は賛でも否でもないんですけどね。ブラッドハーレー伯爵のしたことは断固糾弾されるべき、許されないことだとは思うけど、そういうのと、物語って、べつだよね?

0

Posted by ブクログ 2011年11月21日

絵が好み★
最後、決着をつけているけれど、犠牲になった少女たちの絶望はもう戻らない
終わりよければ全てよしにはならない物語
でも、好き
すっごい好き
タイトル、かっこよすぎる

0

Posted by ブクログ 2011年08月05日

 好きやわ〜。どうして絶望とはこんなにも美しいのか。後味の悪さが寧ろ心地よい。てか「ブラッドハーレーの馬車」ってネーミングセンスあり過ぎだろ。厨二心をくすぐる。

0

Posted by ブクログ 2013年01月16日

未レビュー消化。沙村先生のサディズム全開の作品。直接的な描写は少なかったけど、ボロボロになりながらも連れて行かれる姿や疲れ果ててベッドで横たわるなど惨事の結果を読者に提供しているところがこれまた重くのしかかる。
 沙村先生はこの物語を「貴族のバカな行動に巻き込まれた可哀想な少女の話」と言っていました...続きを読む。自分がそれを感じたのは第6話の澱覆う銀で最後の雪が降り積もる中マフラーを締める少女の姿をみて憐憫の情を感じない人間はいないと思う。
 どんな感情でもそれを引き出せる沙村先生は力があると言わざるを得ない
 

1

Posted by ブクログ 2011年10月26日

読後感最悪、鬱必至。
いたいけな少女達が淡々と壮絶な人生を歩み、終わっていく。
その終わりがどんなものなのかは最初の数話でしか具体的に描かれないが、だからこそ続く話のエンディングを想像して嘔吐感を催す。
助け手も巻き込んで、入れ替わり立ち代り絶望の底へ落ちていく登場人物たち。最終話の一筋の光がなけれ...続きを読むば本作は際物だったかも、と思う。
本当なら満点を出したいが、誰にでも勧められないので★-1した。

1
購入済み

オムニバス形式の少女達の話

2024年05月02日

まず初めに、星4にしたのは人を選ぶ作品だからです。
私的には読み応えがあったので星5なのですが
女の子が可哀想な目にあっている、
後味が悪い話が嫌いな人は読まない方がいいでしょう。
逆に大丈夫な人は一つ一つの話を読み終えた後に、
どっと色々な感情が湧き出てくると思います。
ブラッドハーレ家の歌劇団へ...続きを読むの憧れ、
同期への嫉妬、少女への温情…
全8話にて完結するこの漫画は、人に面白いよ!と
気軽にオススメできる作品ではないでしょう。
それでも私はこの漫画を買って良かったと思っています。

#切ない #深い #ドロドロ

0

Posted by ブクログ 2023年05月03日

前半は目を覆いたくなるほどの残酷な描写があり、後半は残酷描写こそ減るものの、この悲劇のやるせなさや運命の残酷さを周辺人物の目線からも描く。
感情を揺さぶられる漫画であることは間違いない。

0

Posted by ブクログ 2022年02月22日

ド鬱作品。最後の話しだけ少し救いがある。想像していたより直接的な暴力描写が少なくて助かった(骨を折ったり目をえぐり出したりする描写があったらキツいな⋯⋯と思ってた)。
なにも知らないまま死んだ子を見て「よかったね」と思いながら読んだ。

0

Posted by ブクログ 2018年09月29日

誰も救われない悲しいお話。
やりたいだけなのだろうけど、やりたいだけをここまで昇華させちゃうのは凄い。

0

Posted by ブクログ 2017年01月05日

悲惨極まりない話。本来なら沙村作品は全て★5つなのだが、あまりに救いようのない話だったので★マイナス1とさせていただきました。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年03月09日

救いのなさ、やるせなさが狂おしく残る作品。
もっと美しい魂を持っていれば歌劇団に入れたのに、のところの心の動きが切ない。
最初の2話のトーンで通せばよかったのに、なぜラストで贖罪にもっていったのか謎。蛇足だと思う。

0

Posted by ブクログ 2014年08月28日

沙村作品三作め。かなり期待しましたが、わりとあっさりした感じでした。救いようのない内容だからこそ、なのかも。短編が連なっているので、残酷さが中和された感じ。だいたい、それほどひどいシーンはありませんでした。また、ストーリーのつながりもあんまりなくて、肩透かしくらった感じです。うーん、大作から遡ったせ...続きを読むいなのか、物足りなさを感じたのは異常?

0

Posted by ブクログ 2011年11月21日

粗野な男たちの檻へ放り出され、不安と失望と恐怖を浮かべる少女の顔。お試し版とでもいうのだろうか、うすい冊子に掲載されていたのはそこまでだった。「かつてこれほど残酷な、少女の運命があっただろうか」そんな帯の惹句にもつられて、ただただ好奇心だけで、わたしはこの本を買う。そのようなコピーがつけられた本なの...続きを読むだからもちろん、あかるい展開など望むべくもない。それは百も承知だけれど、にもかかわらず、なかなか読みすすめることができない。むしろおぞましいものをこそを求めていたはずなのに、気持ちはどんどん暗く沈んでゆく。全8話で構成されたこの陰惨な、しかしうつくしい物語には必ず、絶望への伏線として、わずかな希望が描かれている。それがどんなに人の心を打ちのめすのか、この作者はよく知っているのだとおもう。

0
購入済み

こんな残酷みたことない!

2018年02月26日

読んだら後悔する!?人生をもう一度見つめてみたくなる、そんな一冊★

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年12月29日

"赤毛のアン"版"ソドムの百二十日"っていうかんじの短編集。

あとがきに、
[引用]三年程前アン・ブックスにはまり、編集長に「赤毛のアンみたいな漫画にします!」と宣言して始めたこの漫画。
(中略)
というか実のところ、最初は「エロい漫画にしよう」と心掛けたつ...続きを読むもりが途中からどんどんエロシーンがなくなっていき、最終的には何がしたかったのか自分でも、もはやわからなくなってしまいました。[/引用]
って書かれてたけど。

ほんとに、なにがしたくてこの話を描いたんだろー、っていうのが最大のギモンだった。
ストーリーについての突っ込みじゃなくて、このストーリーになんで『赤毛のアン』をからめたの?って、この必然性がぜんぜんわかんなかった。

アンを好きになった人が、アンとエロを結びつける感覚もピンとこないんだけど、アンをえっち的な二次創作にしたわけでもなくて、あのアンの世界を使ってこんなオリジナルな作品を描きたがる感覚が、アンファンのひとりとして理解し難かったなー。

アンを貶めてるよね、としか思えなかった。

「なぜこれが書かれたんだろー」
って、ものすごいフシギな読後感が強烈に残った作品は、これで2作目。
もうひとつは、ジャック・ケッチャムが書いた小説、『隣の家の少女』。

『ソドムの百二十日』もものすごい陰惨なグロい話だったけど、あれはかんぜんに「変態小説」として読める。
でもこの漫画は変態になりきれなくて、「良心」でオチつけてるよね。
この「良心」は作者の良心なのかな。

変態になりきれない作品だからこそ、アンのキャラクターを使ったことがものすごい解せない読後感でモヤモヤした。
その設定がなければ、ストーリーだけならもっとおもしろく読めたと思う。

あとでもう少しブログで感想書くつもり。

1

Posted by ブクログ 2014年03月09日

いたいけな少女をなぶり殺しにするのが好きな人向け。全編そんな描写が沢山あるので、よく発禁にならなかったなーと。
ストーリーよりも細かい描写を楽しむ作品だと思いました。美麗な画でこういうことされるとちょっと倒錯しそう。
たまに無性に読みたくなる魅力のある作品です。

1

Posted by ブクログ 2012年04月22日

ブラッドハーレー家の馬車に乗って孤児院を出ることは
歌劇団へのスカウトを意味し、院に暮らす少女たちの憧れだった。
しかしその実態は……。

ひたすらに救いのない物語で読んでて辛いです。
でも画面の構成は映画的というか、惹きこまれるものがあって好き。

1
購入済み

2023年02月12日

短編読み切りで読みやすい。
希望や救いはないけど、それぞれの話に感情移入してしまう。
絵が綺麗なのでちょっと生々しい。
落ちたい時には適当な作品です。

#怖い #ダーク

0
購入済み

鬱漫画

2023年02月01日

サディズム全開の直接的な描写は少ないので、悪趣味に走る一歩手前でとどまっている感じです。希望をちらつかせ地獄を引き延ばしていくやり方がひどい。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年12月06日

辞書読んだんかくらい内容重たかった
鬱漫画として有名やけど、外国の世界観からなのかリアルみがそこまでなくて、ちーちゃんはちょっと足りないとかの方が自分的には鬱やなと思った

0
購入済み

うーん

2021年04月23日

買うほどの内容ではなかった

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年07月06日

鬱になる漫画としてネットのまとめに列挙されていたうちの1つ。以前から読みたいと思っていたもののなかなか読めずにいたところ、アプリで読めるようになっていたので嬉々として読み始めましたが、壮絶‥。
画力もさることながら、具体的なシーンを描かず、こういうことがあったのだろうなと読者に悟らせるような描き方が...続きを読むとても秀逸。
いくつかの短編からなる一冊で、わたしの理解力が乏しかったことと、アプリで読んだので時間が経っていたこともあり、最後の「馬車と飛行船」あたりはもう誰が誰だったのか、、笑
でも内容は本当に面白かった。

佐村先生のファンになりました読めてよかった。

房での親友との再会、自分の娘が羊として連れてこられた男の話、、

0

Posted by ブクログ 2015年06月22日

この作家さんのこの手の漫画は、胸クソの悪さがなかなか突き抜けてる。なのにいつも本を手にしてしまう。
そして、嫌いじゃない不思議。

0

Posted by ブクログ 2014年08月24日

端正な絵柄のせいか、物語の内容の割にはショックを受けずに済んだ。少女をただ虐げられるものとしてだけでなく描いているのがいい。

0

Posted by ブクログ 2016年02月13日

冒頭では、夢が示される。歌劇団にスカウトされるという。淡々と、裏物語が語られる。それが現実である、事を示すような錯覚を覚える。女衒と同じだ。悲壮感という言葉が適切かな?何の努力もしていない少女達、能力があるわけではない。道具として、生贄として、召されることは、あらかじめ分かっていれば聖となる。孤児院...続きを読むが、貴族家が、隆盛の極みかは、分からない。
伝えたいメッセージは何か?分からず。

0

Posted by ブクログ 2013年03月14日

ウィローズという孤児院。ダイアナ。ブラッドハーレー聖公女歌劇団。堀があり着替えてから
ある部屋へ通される。そこには男の囚人の集団がいた。そして、集団レイプされる。
日常的に囚人にレイプされ希望を少しでも持ちながら生きていく。
しかし、とても過酷で残酷な内容なので読む人を選びそうだ。

0

Posted by ブクログ 2012年11月14日

「おひっこし」で沙村作品を読もうと思い、出てきたのがこれ。賀力と構成力のおかげで、平積みを眺めていただけのはずが、ものすごい覚えていた表紙。エグさもエロさもせつなさも及第点。

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Posted by ブクログ 2012年10月21日

かわいそうだけど、芯の部分でかわいそうと思えないこの感じはなんだろうと思いつつ読み進めていた。
問題のシーンが最低限しかクローズアップされてなかったからかなぁ。
女の子のアップの顔とか目の動きがきれいだった。
そういえば無限の住人があと4話で終わるって本当だろうか。

0

Posted by ブクログ 2012年08月28日

痛い話を描いてみたらこうなったのかな。
突き放したような描写で、
あえてフェチな感じは抑えているのかなと思いました。
気持ちのいい話ではない、という感想ですが、
こんな世界観の設定で、
どうにも少女を嬲る方に感情移入してしまうような書き方の方が、
よく考えたら倫理観的には良くないと思うので、
なんだ...続きを読むかこの俯瞰するような視点は沙村さんの手加減なのかなあと
思ってしまいました。

0

Posted by ブクログ 2011年10月02日

事前に他のレビューを読んでいたので、どんな酷い話なんだろうドキワクと期待し過ぎたようです。

まあ普通に面白かったと思う。

0
購入済み

胸糞

2022年01月12日

少女達が救いようのない運命に。非人道的な描写が好きな方にはぜひ。

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