あらすじ
死闘、終血――!! 病と精神的打撃で心身ともに満身創痍の天津影久(あのつかげひさ)と、仇敵と行動を共にしながら深い迷いの中を彷徨う凜(りん)。そんな二人は、ついに心形刀流剣士たちに追い詰められてしまう……! 絶体絶命の危機……そこへ、凜を追って加賀へたどり着いた万次(まんじ)が! 凜を護(まも)るため、手練の剣士を多数相手取り、圧倒的不利な斗(たたか)いに挑む万次。次第に苦戦を強いられる万次の窮地に現れたのは凶戴斗(まがつたいと)! そして――!?
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道場潰しや殺人などを繰り返す剣豪集団「逸刀流」に、目の前で父を殺され、母を凌辱された娘「浅野凜」が、その統主「天津影久」に復讐すべく、"100人切り"の異名を持つ不死身の剣士「万次」と旅をする物語。
2008年と2019年の2度のアニメ化や2017年の実写映画化もされた人気マンガ。
「大人」が引き込まれてしまうようなリアルな心情の描写、そして味と上手さが共存する絵柄で、読む人をその世界に引きずり込んでいくような作品です。
<リアルな心情描写>
主人公である凛は、万次と出会い、復讐のために用心棒になるよう頼みます。万次は私怨には付き合わないと断りますが、天津を殺して復讐を果たしたいと悔し涙を流し、対価を身体で払うことも厭わないという覚悟を見せて懇願する凛の姿に万次は説得され、復讐の旅が始まります。ただ、旅の中で天津と遭遇し、行動を共にするようになったことで、その心境に変化が現れ、最後は…。「絶対に殺す」という思いから、「なぜ殺すのか」という思いに行きつき、最後は「殺すべきかどうか」という思いを抱きながら揺れる凛の心情がよく描写されています。
<絵の上手さ>
絵柄自体が動きを感じさせるような味のあるもののため、戦闘シーンはよりリアルに感じます。なにより、魅せることに重きがおかれているような戦闘描写が多く、殺人の描写が芸術的とさえ思ってしまう場面があり、引き込まれます。
「大人が読むバトルもの」を探している人に強くおすすめの作品です。
ぜひ読んでみてください!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
現時点での最強、槙絵さんの美しすぎる殺戮!
幼少の頃からそれに憧れていた天津くんもまた綺麗で無駄のない戦闘をするわけで、戦闘描写に人間性とか互いの関係が描出されていて、本当にすごいなと再確認する。
そこへきて主人公側の卍くんは脳筋、敵の武器を腕力で破壊して笑った。
凛も大きくなりました。卍くんも子守り卒業、感慨深い。
こんなにむちゃくちゃ面白いのにまだ全30巻の半分も読んでないの幸せすぎる。
Posted by ブクログ
凶、槙絵も参戦し、いわばオールスター全員が揃った形に。
凶はなぜ追って来たのか分からないけど、まぁ、凶だし良いんじゃないかなぁ。お茶目な凶君萌え。
槙絵の表情が恐ろしく素晴らしい。少し泣きそうな顔で切っていくのも内情が現れている様で良い。
動きも雅で美しい。