ヨルン・リーエル・ホルストのレビュー一覧

  • 警部ヴィスティング カタリーナ・コード ~THE KATHARINA CODE~

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    ノルウェーが舞台の初読み作家さん。
    24年前に失踪したカタリーナ、彼女が残した暗号のメモを手がかりに、警部ヴィスティングはずっと事件を追い続けていた。
    このヴィスティングと娘で新聞記者のリーネ、コールドケース担当のスティレルの3人の視点から物語は描かれてます。最初は暗号の意味もわからないし、遅々として進まない。
    でも半分くらいから、犯人はこいつだ、ってバラされて、そこからどうやって自白をさせるか…がおもしろかった。
    囮捜査もどきの、ヴィスティングと犯人の2人っきりの旅行、リーネの取材、スティレルの証拠集めなど結構緊迫感がありました。
    もうひとつのコールドケースとのつながり、どちらのコールドケー

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    2022年03月13日
  • 警部ヴィスティング カタリーナ・コード ~THE KATHARINA CODE~

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    たまたま書架で発見して借りた。ヴェランダー警部に憧れ警察官になったという著書(杉江松恋の解説より)。北欧ミステリー界では若手なのかな。その志は主人公ヴィスティング警部の私生活(とは言ってもシングルマザーの娘と軍人の息子)も含めて細かく書き込まれている。せっかく長編なのだから、本題の事件解決以外のサイドストーリーがあっても良いのに、と思うくらい愚直に解決まで丁寧に描く。特に最後の山小屋で男二人が静かにお互いの腹を探りながら釣りをしたり料理をしたりする場面は緊迫感と自然描写のバランスが見事。
    3.8

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    2021年07月17日
  • 猟犬

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    <警部ヴィスティング>シリーズの第八作目にあたり、初邦訳となったのが今作。十七年前の有罪事件における証拠偽造を疑われたヴィスティングが真相究明に奔走するという粗筋で、頭脳派のヴィスティングと行動派のリーネという父娘のコンビネーションが遺憾なく発揮されている。後続作品に比べ、描写が緻密で情報量も多く、話が動き出すまで長丁場なのがちょっと難点。犯した罪は変わらずとも、司法の番人となる警察が証拠を捏造するのは本末転倒だ。私は普段文庫派なので、この二段組みのレイアウト(当方初ポケミス)にはどうも慣れないですね…。

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    2021年08月26日
  • 警部ヴィスティング 鍵穴  ~THE INNERMOST ROOM~

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    CL 2021.5.22-2021.5.26

    地道な捜査で事件の真相が明らかになっていく過程はしっかりした作りで見事だと思う。
    ただ、ジャーナリストで一般人の自分の娘をトップシークレットの捜査に加えるなんて、ちょっと現実離れしていないか?

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    2021年05月26日
  • 警部ヴィスティング 鍵穴  ~THE INNERMOST ROOM~

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    前作「カタリーナ・コード」に続き、今作も地味ながら地に足の着いた堅実な筋運びで読ませてくれる。複数の事件が入り乱れる分、物語の構図もより複雑になっているが、丹念な地取り捜査により、徐々に全貌が明かされていく展開が毎度素晴らしい。ヴィスティング父娘の危機管理意識など、疑問符が付く場面も多々あれど、このクオリティなら充分満足。帯の謳い文句通りに切ない犯行動機ではあるが、その余波で不幸に見舞われた人々のことを思うと決して擁護は出来ない。<未解決事件四部作>の残り二作品も邦訳されるらしいので、首を長くして待とう。

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    2021年05月07日
  • 警部ヴィスティング カタリーナ・コード ~THE KATHARINA CODE~

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    CL 2021.5.1-2021.5.5
    ノルウェーミステリー。
    タイトルのカタリーナコードの真相がけっこう好き。
    落ち着いた語り口の、派手さはないが、山小屋での自然描写もしみじみとして、期待以上に楽しめた作品だった。

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    2021年05月05日
  • 警部ヴィスティング カタリーナ・コード ~THE KATHARINA CODE~

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    本国ノルウェーではシリーズ十二作目に当たる長編らしいが、邦訳は今作で二作目とのこと。猟奇的な犯罪、癖の強い登場人物、犯人との乱闘、終盤のどんでん返し…といった北欧ミステリーの特色は一切なし。二十四年前の失踪事件に再度スポットを当てる地味な展開ながら、容疑者との心理戦に重点を置いた堅実な筋運びが実に読ませる。ヴィスティングとスティレル(クリポスのエリート)の関係性を対立構造へと持ち込まない潔さも好印象。淡白な作風ではあるものの、それが読み易さにも繋がっていて、追いかけたいシリーズがまたひとつ増えてしまった。

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    2021年03月28日
  • 警部ヴィスティング カタリーナ・コード ~THE KATHARINA CODE~

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    スリリングな展開を繰り広げるミステリではなく、人と人との対話で物語が進んでいく。疑う者と疑われる者の心理戦。
    タイトルにもなっている〝code〟は予想外に呆気なかった。また、登場人物の長い名前がフルネームで何度も繰り返され読み難いと感じた。

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    2021年02月09日
  • 警部ヴィスティング カタリーナ・コード ~THE KATHARINA CODE~

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    ノルウェー、カタリーナが行方不明になって24年経過。警部ヴィスティングは彼女の夫マッティンの友人となった。そして国家犯罪捜査局から来た捜査官スティレルが別の女性の失踪事件でマッティンの関与が疑われていると言う。最新の技術で脅迫状から指紋が出たのだ。スティレルは、ヴィスティングとマッティンの仲の良さを利用しようとする・・・

    ちょっと長いかなと思って途中まで読んで脱落していたけれど、また読み始めたら面白くなった。静かな緊張感が持続する珍しいミステリー。真相は想像だにしないものだったけれど、言われてみれば納得。

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    2020年07月06日
  • 猟犬

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    ネタバレ

    この度新作が翻訳されたとのことなので、読み逃していたこちらを読んでみました。

    典型的な北欧警察もので、目新しさはないものの充分に面白い。警察官の父と記者の娘が協力体制をとっていくのもいいが、ただ、ノルウェーの事件記者というのはここまで警察の捜査と同じ事をするのかとビックリ。
    現場写真も新聞にバシバシ載せるようだし。

    作者は元警察官ということで、停職中に捜査本部に忍び込む手口がリアルすぎる…。



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    2020年02月25日
  • 猟犬

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    北欧ミステリの1冊。主人公は警部、娘が雑誌社勤務のジャーナリスト、これは日本でいうと文春みたいなスクープ、暴露記事とかに力を入れている雑誌みたい。父の若かりし頃の事件で、警察自体が証拠をでっち上げたというスクープが出て、娘も父の名誉回復に協力していくという筋書き。

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    2018年08月26日
  • 猟犬

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    ヴィスティング刑事が17年前に指揮した少女誘拐殺人事件で有罪になった犯人が「事件の証拠は捏造されたものだ」と訴えた
    ヴィスティング刑事は自宅謹慎となり、過去の資料をあらためることにする
    ヴィスティング刑事の娘リーネは新聞記者で雨の日の殺人事件を追いかけている
    父は娘を心配し、娘も父を心配する
    同時心配状態の主人公をよそに少女の行方がわからなくなる事件が発生するノルウェー
    寒いし、雨は降り続けるし、そんなことお構いなしに事件を追う父娘はまさに猟犬
    じゃあ、猟犬が咥えて戻ってくる獲物はナニかっつーと少女で猟犬の飼い主、獲物を撃ったのは犯人じゃないですか
    っつー、解決してもやるせない北欧警察小説って

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    2015年06月08日