ヨルン・リーエル・ホルストのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ警部ヴィスティングのコールドケースカルテットを読み進める前に、一旦著者ヨルン・リーエル・ホルストの本邦初訳だった本作品を。
とはいえ本作もヴィスティングシリーズの第8作目とのこと。
『カタリーナ・コード』がシリーズ何作目なのかは手元の情報だけではわからないが、是非ここまでの、そして歯抜けがあるのであればその作品達も邦訳して欲しい作家の一人だ。
『カタリーナ・コード』に始まるコールドケースカルテットは過去の未解決事件をヴィスティングが解決していく展開が特徴的な4部作だが、本作は過去の解決済事件に端を発する物語。
17年前に少女誘拐、監禁、殺害、死体遺棄の罪で有罪となり服役していたハーグルンは、 -
Posted by ブクログ
司書さんから個人的にお借りした本。
しかし四部作の最終作って…この作者の本初めてなんですけど…。
で、結論としては、私はちょっと納得できなかったのです。
読みが足りないのかもしれません。
いや、きっとそうでしょう。
だけど、納得できないことをここにネタバレなしで書く自信がないので、これからこの本を読む予定の人は、読まないほうがいいと思います。
納得できない部分というのは、殺人事件の犯人として逮捕され、取り調べ中も裁判中も刑に服していた約17年間もずっと一貫して無実を主張してきた人が、しかも逮捕時はまだほんの青年だった彼が、自分の無罪を主張するためとはいえ、いろいろ証拠をでっち上げて刑事 -
Posted by ブクログ
地味だけどカッコイイ!丁寧で本職刑事の捜査を体験できる、警部ヴィスティング・シリーズ第四弾 #疑念
■あらすじ
休暇中のヴィスティング警部のもとに一通の手紙が届く。そこには事件番号と思われる数字のみが書かれていた。
その事件では少女が殺害されており、すでに犯人も逮捕されている。手紙に何らかのメッセージを感じた警部は、その事件を調べ始めるのだった。
■きっと読みたくなるレビュー
地味。鬼のように地味。
しかしこの地味さが本作の持ち味ですね。
まるで本職刑事になったみたいに、丁寧で実直な捜査を体験できる作品です。なにもミステリーにラノベ感抜群のキャラ刑事や、才色兼備なスーパー名探偵が出てくる -
Posted by ブクログ
ノルウェーの警察小説。
ヴィスティング警部物としては13作目だそう。
「警部ヴィスティング カタリーナ・コード」に続く作品。
未解決四部作(コールド・ケース・カルテット)の2作目とのこと。
大物政治家のクラウセンが急逝。
ラルヴィク警察の主任警部ヴィスティングは検事総長に呼び出される。
クラウセンの別荘で多額の金が詰まった箱が発見されたという。ヴィスティングは現場に向かい、箱を自宅地下に移動するが、翌日別荘のほうは放火されてしまった。何者が動いているのか。
フリーの記者であるである娘のリーネとも協力体制を敷き、鑑識のモンテルセンも加えたチームでの極秘捜査。
過去のいくつかの事件との関係を探 -
-
-
Posted by ブクログ
警部ヴィスティングの未解決事件四部作の最後の事件。今回は休暇中のヴィスティングのもとに、謎めいた手紙が届くところから物語が始まる(いい加減、個人情報や自宅のセキュリティを真剣に考えた方がいいぞ、ヴィスティング)。手紙に導かれるまま、ヴィスティングは過去に解決済みの少女殺人事件に注目する。調べるうちに幾つかの疑問点が明らかに。この事件は本当に解決しているのか。手紙の主に操られているような感覚を覚えつつ、ヴィスティングは過去の事件にのめり込んでいく。スティレルには「あなたが過去の事件を調べるたびに、予想もつかない事態が起きる」と軽口を叩かれる始末なのである。
いい!やはり、このシリーズはいい!何 -
-
-
Posted by ブクログ
ヴィスティング警部シリーズ第13作、邦訳3作目にして、コールド・ケース・カルテットの2作目である。
「今回はいつもと次元の違う捜査になりそうだ」、冒頭でヴィスティングはそう独りごちる。それもそのはず、検事総長に直々に呼び出されたヴィスティングは、先般心臓発作で亡くなった大物政治家バーナール・クラウセンの極秘調査を命じられていた。彼の別邸から、段ボールに詰め込まれた530万ドル以上の、出所不明の大金が発見されたのだ。国内外に知られるこの政治家は不正を働いていたのか。ヴィスティングは部下のモンテルセン、娘のリーネとチームを組み、捜査を開始する。
事件の鍵穴にしっかりはまる鍵は果たして見つかるの -
Posted by ブクログ
ヴィスティング警部シリーズ12作目。邦訳としては『猟犬』に継ぐ2作目。今回もヴィスティングは過去の事件と向き合うことになる。
24年前、主婦カタリーナ・ハウゲンは、忽然と姿を消した。キッチンに不可解な暗号を残して。警察は徹底的に捜査したが、カタリーナは発見されないまま現在に至る。かつて捜査を担当したヴィスティングは、年に一度、夫のマッティンに捜査の報告をしに訪問を重ねるうちに、彼への疑惑を抱きつつ、友情に近い感覚も覚えるようになっていた。
そんな折、スティレルという国家安全捜査局の人間がヴィスティングを訪れる。マッティンが、同時期に起きたナディア・クローグ失踪事件の犯人と目されるというのであ -
Posted by ブクログ
くたびれた中年オヤジの刑事が登場する警察小説が好きである。本書は北欧ミステリの最高の栄誉であるガラスの鍵賞を受賞した、間違いなく面白い作品。ヴィリアム・ヴィスティング警部を主人公とするシリーズの8作目で、本邦初登場である。少し前の刊行でその時は手に取らなかったが、今年になってドラマ化され、なぜか版元を小学館に変えて過去のシリーズが続々と刊行されており、見過ごせなくなった。
物語の発端は17年前の女性誘拐殺人事件。ヴィスティングはこの事件の捜査指揮をとり、犯人逮捕に至ったが、ここにきてその証拠が捏造されたものだったという告発をされてしまう。マスコミに叩かれ、停職扱いとなり、苦しい立場に追いやれ