詩縞つぐこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
このシリーズも3巻目ですが、どうも、盛り上がったところで急に失速するというか、いつも肩透かしをくらったように感じます。
ミステリのカテゴリーではないので、種明かしをしたり、衆人環視の元謎解きをする必要はないのでしょうけど、それにしても物足りない。で、結局あのひとは、なんでそれをしてたのさ!の部分が未消化です。
2巻に比べると、透磨くんは自覚症状も出てきて、覚悟も決まったようです。よかよか。千景ちゃんは、未だに悶々としていて、彼女が「冷静よ!」と言うたびに失笑してしまう。でも彼女、まだ19歳ですもんね。あんなものなのか。
キューブのメンバーたちにも何か過去が?という伏線も敷かれ、カゲロウさんに会 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ図像学という研究分野を初めて知った。興味深いが怖がりな自分には難しい学問かもしれない。
千景の過去の事件。両親のことを愛せない。その分、祖父母はよくしてくれた。日本では変わった子でしかなかった千景。イギリスで飛び級で修士号が取れるくらいの秀才。それでも年上の人に交じって学問を追及する大変さがあったようだ。
今回は盗まれた絵を奪還するお話。何やらその絵には謎の図像があるようで・・図像学者の千景に協力依頼が入る。幼いころ、千景を救ってくれたのは?
すごく大人な女性のように話すが、主人公は18歳の設定なんだ。飛び級するだけある。もっと18歳らしく生きれればいいのにね。 -
Posted by ブクログ
図像術。
読み解く力のある千景。
ほのかな恋の物語と共に進んできたシリーズが、完結した!
これでお別れ?いやいや、第一部完結、とのことで、きっとまた会えるはず。
第一シーズンの締めはアウトサイダーアート。
つまり、正規の教育や、弟子入りなどしていない無垢な絵のこと、例えば・・・先住民による伝統芸術や、グラフィックアートなどが該当する。
自分は絵で人を殺した、と訴える女性。
その女性は自らのことを責め続けている。
自分が女であることを疎んでいる。
それは生来のものではなく、自らが育ってきた環境が、女性であることを否定してきたのだ。
神に仕えていたのに、子供のために還俗した父は、私を罪そのものと