高峰秀子のレビュー一覧

  • わたしの渡世日記 下

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    著者は名前は目にした事があったので、写真を見れば分かるだろうと思っていたのだが、ピンと来なかった。登場人物まほとんど分からないのがとても残念だが、それでもとても面白く読めた。

    とにかく文章が素晴らしく、他人の描写、自身の表現がとても綺麗であり、ユーモアに溢れている。

    さらに、氏の半生そのものが波乱に富んでいるので、面白くない訳がない。

    昭和にはこんな女優さんがいたんだなと思う。

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    2020年03月04日
  • 巴里ひとりある記

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    「27年生きてきて、思い出がひとつもない。誰も何も思ってくれなくても、自分ひとりが思い出して楽しめるようなものがほしかった。」
    「普通の人間同士が普通に付き合うとき、どれくらい親切にしてくれるものなのかわかんなかった。私はそれを知りたかった。」


    普通の人生ってありがたいな。

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    2019年12月09日
  • わたしの渡世日記 下

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    家にあったので正月休みに読むか~と気楽に手に取ったら結構重い本でした。上巻は女優という特殊な立場ではあるものの一人の民間人が体験した戦争史として非常にわかりやすく貴重な経験談だと思うし、彼女の生い立ちや来歴は当時の世情やナマの歴史というのがヒシヒシと感じられるので面白いし。それにしてもよく色々と覚えてらっしゃるなぁというのが素直な感想です。まぁ普通の人とは違う波乱万丈な人生だったという事も関係しているのでしょうが。

    そういえば自分の父母や祖父母の時代は子供が多かったので養子をもらっただの養子に出しただの、そういう話をよく聞いたなと思いだしました。自分の家も父方の祖母は伯父の家の養女になったそうだし、母の弟は養子に出されたというし。
    高峰秀子の幼少時代、彼女を引き取って養育したいと申し出た人が作中何人か出てきたのも富める人が貧しいものに施すというか、面倒見るという風潮が普通にあったためかなぁなんて思ったりもしました。

    私は彼女の現役時代を知らないし、そもそも映画自体をあまり見ていないので名前ぐらいしか知らない女優さんでしたが苦労されたんだなぁという事はよくわかりました。
    特に家族や親子の縁はこじれると一番収集がつかなくなるというか醜く腐敗するような。でもそれでもスッパリ切ることが出来ないというのが血のつながりというものなのかなぁ。あまり感心することの出来る母親ではなかったのでしょうが、それでもなんだか可哀想に思えるのは高峰秀子の文章に後悔というか上手く行けたら良かったのにという願望が透けて見えるからなのかもしれません。

    そして写真を多用しているので物理的にも重い本でした。多分良い紙使ってるんだろうな~

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    2019年01月16日
  • 巴里ひとりある記

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    表紙を初めとして写真に収まっている著者が素敵で見とれてしまいます。文章も軽やかでやっぱりパリのパンが食べたい…と思ってしまいました。

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    2017年01月13日
  • 旅日記 ヨーロッパ二人三脚

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    こういう時代のヨーロッパの生活が垣間見える本って、好きなのよね。石井好子さんとか。しかも淡々と綴られている方が好みだったりします。

    なんか、ちょっとハイソで、でも端々に今でも使えるような暮らしの知恵のようなものが伺えたりして。

    さすが女優さん、豪勢な生活だこと!という場面が満載でしたが、それなりに楽しめました。

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    2016年08月27日
  • にんげん住所録

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    女優と作家の2足のわらじを履いての作品かと思えば、引退後のエッセイストとしての読み応えのある作品だった。中身は大女優だった頃の大物との交流がふんだんに書かれてある。特に興味深かったのが佐藤栄作総理大臣の妻の項である。大物を身近に感じさせるエピソード、親しみやすい文体は読むものをひきつける。

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    2014年06月10日
  • おいしい人間

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    一流の女優にして、一流のエッセイスト。
    ユーモアあふれる筆致と、巧まざる人物評。
    読んでいると、心がホッコリするのは読書子だけだろうか。

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    2014年03月06日
  • 台所のオーケストラ

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    料理の写真は一枚もない文章のみのレシピ本。

    この本の初版が発行された昭和57年ではまだ食卓では馴染みのなかったの食材も多く取り上げられていて、当時この本を読んだ人たちの半分以上は「その変な名前の食べ物は何なんだ?」と思ってたのではないかと勝手な想像をしながら読んだ。

    私自身は料理嫌いだけど、いつか作る日もあるかもしれないと思って文庫本ではなく単行本で購入した。

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    2013年02月03日
  • 台所のオーケストラ

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    初出が1982年だから高峰さん58歳の時のエッセイです。文章がとても瑞々しく、かつ可愛らしい。もちろん文章だけでなく、料理のほうもお上手だったのでしょうね。

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    2012年05月19日
  • にんげんのおへそ

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    高峰秀子さんが養女にはいって、養母に苦しめられたり、親類縁者が金を無心に来たりという話を読んで、夏目漱石と境遇が似ているなと思いました。 このエッセイを書かれたのは御年70歳頃でしょう。なんと瑞々しいこと。それにまず、徒な文が一行も無い。けれんみがない。わたしもこのような文章が書けたならと思いますが、生きざまは違いすぎるは、感性はとてもとても及ばないはで、とても無理な話ですね。

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    2012年04月25日
  • おいしい人間

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    高峰秀子さんは私の大好きな女優さんです。スクリーンでは可愛らしかったり、妖艶であったりどの役柄も素敵でした。彼女の書いたものを一度読んでみたいと思っていたので、『わたしの渡世日記』はずーっと後の楽しみに置いておくとして、まずは手始めにこのエッセイを読みました。 感じたことを一言でいえば、彼女はとても気風が良いということでしょう。もちろん文章はうまい。気品の奥に若干の反骨心が隠されているのが心地いい。彼女は大女優にして、一流のエッセイストだと思います。

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    2012年01月28日
  • おいしい人間

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    すごく自分(作者)の言葉で書いてある本です。
    そしてその作者の気持ち、感性の豊かさに羨ましいという感じを受けます。とっても正直で、飾らない。
    80過ぎまで、そんな気持ちで生きて行かれた・・・、さぞ、ステキな方だったのでしょう。

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    2011年11月16日
  • わたしの渡世日記 下

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    10代のころ、ハリウッドのクラシック映画にはまったことがあるが、20代後半ころから日本の昔気質の作り手の心意気のカッコよさを知ってから、古い邦画も見るようになった。それがきっかけで
    昨年逝去した高峰秀子という昭和の大女優の一人が執筆の才能も絶賛されているのを何かで読んで俄然興味が湧き、丸善で彼女のエッセイを探しさんざん迷った挙句、なかでもひときわ評判のよさそうな「わたしの渡世日記」の上下巻のうち、下巻を購入した。
    本を購入するというのをあまりしない私にとっては、いきなり上下巻購入するのはちょっと勇気がでなかったのと、目次やぺらぺらページをめくった感じでは下巻のほうがおもしろそうだったからだ。
    で、ようやく感想になるんだけれど、スクリーンの中の彼女のキレのいいネエチャンキャラそのままの無駄のないさっぱりとした文章力。こころにジーンとくる文章も大好きだけど、「そんなことどうってことないよ、くよくよしてないでさあ次いくよ」という突き放した暖かさが辛口の文章からも感じられて、「はい、姐さん」って私の心はいつしか秀子姐さんの背中を追いかけているようだった。
    決して親族に恵まれたとは言えない環境で、華やかでもつらいこともたくさんあっただろう彼女だからこそ、書けた自分史なんだろうな。私のone of roll modelsとして大切にしたい一冊です

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    2011年09月25日
  • わたしの渡世日記 下

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    激動の昭和の映画史とともに生きた筆者の
    女優人生が、淡々と描かれている。
    優雅な笑顔の女優の素顔は、こんなにも
    気風の良い、さばさばとしたお人柄だったんだなぁと、
    驚くとともに、ますます好きになった。
    義母との確執、かなわなかった恋・・・つらいことも
    確実に演じることにいかさせれていたのではないかな。
    生涯、学校には数カ月した行ったことがない・・・と
    あるが、一流の仕事、スタッフ、文化人と出会い、
    闘い、心のつながりを大切にして、感性が磨かれたんだな
    と感動するほどに、すばらしい自伝だった。

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    2011年06月12日
  • わたしの渡世日記 下

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    昨年12月28日に86歳で亡くなった女優高峰秀子さんの自伝。5歳から働き苦労の連続だったが頭のよさと潔さに敬服する。「俳優もスタッフも、だれかれの区別もなくみんなが平等に一本のクギであった。監督の命に従って、空に描く楼閣は、一本一本のクギにささえられ、作品として完成する」高峰さんの遺志を継ぎ、映画界に長年貢献した裏スタッフの表彰などを目的としたNPO法人「1本のクギを讃える会」を設立するそうだ。

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    2011年03月12日
  • 台所のオーケストラ

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    成瀬巳喜男の『乱れる』を観てから読むと、姉さんに料理を教わっているような妄想に取り憑かれること間違い無し。

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    2010年11月06日
  • にんげんのおへそ

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    すごく文才のある人。
    昭和を代表する大女優であるにもかかわらず、全く違和感なく親しみやすい文で一気に読んだ。
    高峰さんの著作、他にも読んでみたい。

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    2010年07月22日
  • にんげん住所録

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    文藝春秋、2002年7月
    文春文庫、2005年7月

    文春文庫で読んだ。
    そうか! 北野武か!
    あと名文あり。

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    目次
    あなた食べます ●池波正太郎、辻静夫、沢村貞子、嵐山光三郎、邱永漢、北野武
    店仕舞 
    もうすぐ春です ●柿の葉ずしを送ってくれるファン
    住所録 ●灰田勝彦の縁でYさんにバンコックに招かれた
    人間スフィンクス ●小津安二郎
    クロさんのこと ●黒澤明
    老いの花道 ●淡谷のり子
    私だけの弔辞 ●木下惠介
    私のご贔屓・松竹梅 ●安野光雅、沢木耕太郎、松山善三
    たけしの母と秀子の母 ●北野武、養母
    栄作の妻 ●佐藤栄作玉寛子
    五重塔と西部劇 ●幸田露伴、ジョン・フォード
    美智子さまへのファンレター ●皇后陛下美智子さま
    呼び名 ●名文。チャン、秀坊、デコちゃん、ディアモン・ノワール、おねぇ(越路吹雪)、先輩、麻布の奥さん、秀さん(松山善三)、お姉ちゃん(加山雄三)、先生、姐さん(中島誠之助)。
    身辺あれこれ・年金化粧 
    私の死亡記事「往年の大女優ひっそりと」

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    2026年05月20日
  • にんげんのおへそ

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    文藝春秋、1998年5月
    新潮社、2012年1月

    新潮文庫で読んだ。
    1976「わたしの渡世日記」から20年以上を経ても、「ひとこと多い」と「ただ今自分と出会い中」にて、養母に言及されていて、棘の深さを思う。
    しかも養母への憎しみと、嫌悪と、がヒタヒタしているのに、だからこそ、か、名文に感じられてしまうのは、私の色眼鏡ゆえか。
    「午前十時三十分」は国語や道徳の教科書にもいいのではないか。

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    目次
    四十三年目のウェディングドレス 
    オッパイ讃歌 ●乳ガン疑惑
    おへそ ●小津安二郎、木下惠介、黒澤明、現場の人たち
    ひとこと多い ●小役時代と養母、死の感慨。名文。
    馬よ ●山本嘉次郎監督作を思い出す
    梅原龍三郎と周恩来 
    風の出会い ●幸田文
    午前十時三十分 ●魚屋の前で数年に一度会った、車椅子の少年と母親
    ウー、うまい ●松山善三の偏食
    きのうの「人間」きょうの「人」  ●呉服屋、植木屋
    アコヤ貝の涙 ●お疲れパール
    ただ今自分と出会い中 ●老人性痴呆、谷川徹三夫人、有吉佐和子、谷崎潤一郎夫人松子、梅原龍三郎夫人艶子、養母のヘルペス痴呆
    死んでたまるか ●人生の店じまい

    ピエロのおへそーー文庫版のためのあとがき
    あの頃のこと〜亡き母・高峰秀子に捧ぐ 斎藤明美

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    2026年05月11日
  • おいしい人間

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    潮出版社、1992年5月
    文春文庫、2004年7月

    文春文庫で読んだ。
    本書もやはり人名録になっており、高峰秀子がどれだけ人を見ていたか、人と係わっていたか、がわかる。
    そういう人だからこそエッセイストに転身できた、ということなのかも。

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    目次
    私の丹下左膳 ●大河内傳次郎
    パリのバラ、東京のバラ ●イヴ・モンタン
    『小僧の神様』 ●志賀直哉
    気になる本『浮雲』 ●林芙美子
    夏のつぎには秋が来て ●室生犀星、内田百閒、宮城道雄
    縫いぐるみのラドン ●花柳章太郎、伊東深水、万耀
    レースのショール ●宮本三郎
    ふしぎの国のオギス ●荻須高徳
    ヘチャプリ大王 ●藤田嗣治
    ちょっと描いてみたくなっちゃった ●前田青邨
    マリー・アントワネット ●梅原龍三郎
    薔薇 ●梅原龍三郎
    翡翠 ●円地文子
    甘茶でカップリ ●斎藤茂吉未亡人、梅原龍三郎
    人間たらし ●司馬遼太郎
    「アンノー」という人 ●安野光雅、有吉佐和子
    おいしい人間 ●料理店敦煌の市原さん
    タクシー・ドライバー
    しあわせな位牌 ●水野正夫、養母
    お姑さん ●松山善三の母
    おかげ人生
    死んでたまるか
    喫煙マナー
    羽ふとん
    カメラの中の私

    自力回復—台湾薬膳旅行
    梅原龍三郎と、キャビア ●梅原龍三郎、バベットの晩餐会(アイザック・ディネーセン原作、ガブリエル・アクセル監督)
    出口入口 ●松山善三
    眼から芽が出た ●カレーライス
    白日夢—北京宮廷料理

    文庫版のためのあとがき

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    2026年05月11日