加藤隆のレビュー一覧
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加藤隆先生らしい書
全体をざっくり読んでもユダヤ教やキリスト教を再確認、再発見できる良書です。聖書に関する入門書というよりは聖書やキリスト教などに触れた人が新たな捉え方をするのにも有用ということです。信奉している神を持つ人にとっては『絶対的でないものを絶対的だ』とすることに対して反感を持つかもしれません。でも何らかの宗教を持った人が自分の立ち位置を再認識するのには効果的な本だと思います。
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[1から]大部の日本人にとってはなかなかピンと来ない一神教の考え方。その中でもユダヤ教とキリスト教に焦点を当てながら、一神教がどのように生まれてきたのか、そしてその一神教という考え方そのものがどのように変容してきたのかを考察する作品です。著者は、ストラスブール大学で博士課程を修められている教授、加藤隆。
歴史的な流れに沿いながら、一神教の考え方の変遷を丁寧に追っているため、読みながら「あ、なるほど」と思わせてくれることがしばしば。その字面的にもどこか「確固とした」ものを思い浮かべていたのですが、一神教それ故に神との関係・在り方が多様に考えられるところが非常に興味深かったです。「神学は難解で -
Posted by ブクログ
世界を五つのタイプで捉える社会類型論。西洋型[上個人下共同体]、中国型[上共同体下個人]、インド型[資格共同体]、日本型[全体共同体]、ユダヤ型[掟共同体]で世界を分けるとわかりやすいとしている。著者が神学専攻なので、西洋型、ユダヤ型の説明が詳細で説得力が有るが、インド型は、やや心もとない。資格型社会で資格がどう認定されていくかの説明が無いと、IT技術者はカースト外と簡単に言えるのか疑問である。インド文明の特徴とされる、無時間性についても考慮する必要があるのではないか。日本社会は、社会が生き延びるのが第1だとすると、状況により江戸化か中国化を選択すれば良いことになる。最終章の西洋が優位になった
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
ユダヤ教とキリスト教の神は違うのか?
歴史から人と神の関係を新しく問い直す。
[ 目次 ]
第1章 キリスト教の問題
第2章 一神教の誕生
第3章 神殿と律法の意義
第4章 神殿主義と律法主義
第5章 洗礼者ヨハネとイエス
第6章 イエスの神格化と教会の成立
第7章 キリスト教と近代
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ -
Posted by ブクログ
ネタバレ一神教における神と人の関係性について。キリスト教はユダヤ教からの分派から生じた世界宗教ではあるけど、決して旧来のユダヤ教から正しい位置にあるわけではない。キリスト教は、イエスが告知した「神の支配」の現実が事実である可能性に賭けている(ユダヤ教はそれを傍観している状態)。イエスが伝えてきた神の支配が「全てのもの」に関わるという性質が、イエスの死後に出来たエルサレム初期共同体によって「一部の」人びとの生活スタイルに改変されることで、「教会」の成立へと向かった。この聖俗を切り分ける「人による人の支配」こそが、世俗の支配者による「支配の仕事」を大幅に減らし、ヘレニズム時代以降の西洋社会を安定させるに至