小林紀晴のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
出会えて良かった。写真にとどまらない、物事を極めていく「道」のあり方について、第一線で活躍しながらも、悩み続ける素敵な写真家による本心の一冊。
「わからない」が減っていくのではなく、増えていくからこそ、道は深まっていく。不安の中に希望を見出し、誠実に腕を磨いていくことの大事さを脳裏に叩きつけられる。
本書で紹介される「どうしたら写真を撮る者になれるのか。それは、写真よりも好きなものを持つことができるかどうか――。これに尽きると思う」 的な意味合のセリフは、そのまま、あらゆる表現に当てはまる。写真家は写真を、コピーライターは言葉を、クリエイティブディレクターは制作物全般を、それ自体ではなく、何か別の好きなもののために、使い果たさなければならない。そんな当たり前の、がしかし、表現者誰もが忘れがちな芯を、取り戻させてくれる。 -
Posted by ブクログ
この書籍でいう写真とは「写真作品」という意味合いがほとんど。作品としての写真とはどうあるべきだろう、という問いに対して「わからない」、つまり、「決まったものはない」、ということ。たかがシャッターを押した瞬間の記録である写真ではあるが、何かを伝えたい、という明確な「意思」を持った写真があるのは事実で、意思の主体は写真家である。写真家はその意思を写真を通してどうやって伝えていくのか、そこに初めて、撮影のテクニックやテーマの選び方、といった方法論が生まれていく。表紙帯にある「いい写真」とは、鑑賞者側からすれば「伝わってくる写真」であり、写真家にとっては「伝えることのできる写真」ということだ。それについての著者が現場で得てきた体験的方法論であり、写真を撮って、撮るだけでなく、作品として発表しようとしたことがある人には面白いと思う。
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。