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カメラマン・小林紀晴が撮る、日本全国の奇祭。長野御柱祭の地で生まれ育った著者は、土着的な要素を感じる「奇祭」に惹かれ、全国を旅する。祭りの時にだけ顔を見せるかつての人の想い。カメラのファインダー越しに感じる古の神々。本来、撮れるはずのないものたち。遠い過去の日本人を目撃する異色の写真紀行。
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Posted by ブクログ
ヤマトの政治文化以前の土着信仰の痕跡を求めたフォトエッセイ。 旅行気分にもなるし、小説のようでもある。 フルカラーで写真がもっと多ければ高くても売れるのでは。
"奇祭"を古層の祭=稲作以前の縄文的な祭と理解して、その最たるものであろう諏訪の祭を軸に、地方地方(日本の細部)の祭を写真家として観察する。諏訪が軸となるので非常にまとまりがあり理解しやすい。写真を撮る人の苦労も垣間見える。
写真家目線から見た日本の祭りレポート。写真を撮るときに大事にしたい姿勢が描かれていた。 はじめにより抜粋 写真は本来、目の前で起きたことをたったいましか撮れない。昨日のことも一年前の出来事も、未来も、そして自分が身を置いてない限り絶対に撮れない。そんな当たり前の原則の上に成り立っている。それが突然...続きを読む、崩れた。 私の祭りに向かう姿勢は決まった。背骨みたいなものだ。本来、撮れるはずのない古層を、祭りを通して撮る。遠い過去の人々の姿を目撃するために諏訪発、日本全国行きの旅はこうして始まった。
なぜか懐かしい感じがする 逢ったことはないはずなのに なぜかどこかで逢ったことがあるような気がする 行ったことはないはずなのに なぜかその場所に自分も居たような気がする 見たことがないはずなのに なぜか見たことがあるような気がする ー「私はひとつのことに気がついた。過去は写真に写せる...続きを読むのだ。」 筆者の小林さんの言葉が 読んでいる間中、静かに心に広がっていきました。
たまたま見つけて面白そうだったので購入.こうした奇祭の本は割と出ているようですから,そのきっかけとして.
<目次> 第1章 長野から南へ 第2章 関東の祭り 第3章 東北の祭り 第4章 再び長野へ <内容> もともt諏訪出身で、「御柱祭」をよく知る著者(カメラマン)が、全国の祭りを訪ね歩く。都会でもなく、それなりに田舎な処で「奇祭」は残っているようだ。東北は地震から原発事故もなんとなく絡まって...続きを読むいる。祭りは人がいないと成立せず、でも”相馬馬追”のように、わざわざ汚染時期でも祭りを短くしてもおこなってきた。そこに「祭り」の何かを描こうとしている。著者も読んだ私も今一つ理解できていないが…。最後に著者の娘を、「御射山祭」に参加させている。この変にポイントがありそうだ。
カメラマン目線での、日本の祭りの追い方。大和王権による支配以前の時代を古層とみれば、古層の姿に独特で素朴な祭りの姿が見て取れる。 中央集権の支配の届かなかった地域、そして稲作が地域に、古層の姿が残っている。 諏訪出身者の、うちなる土着的なものとの再会の旅。
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