ケイト・モートンのレビュー一覧
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ネタバレ二作目のケイト・モートン。
前作「忘れられた花園」と同様、現在と過去が交互に描写されながら真相に迫る物語。
現代パートの主人公ローレンが語る母ドロシー(ドリー)の優しさと、過去パートのドリーの人間としての醜さのギャップが凄くて。正直途中から、キーとなるヴィヴィアンに幸せになってほしいと思いながら読み進めた。
徐々に変わっていくドリーの描写も見事。ホント、途中から嫌な女性になりました笑。その分、全てを失うことになるのだけど。
最後の仕掛けは、もしかしたらと思いつつも、最後まで気が抜けず。結ばれなかった二人の切なさと、旅時の果てに幸せに逝った静かな余韻があり。良かった。
相変わらず、若干ハー -
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ネタバレロンドンで刑事をしていたセイディはある事件で失策を犯し、祖父の住むコンウェールで謹慎することに。
そこには打ち捨てられた屋敷があり、ここでかつて男児の行方不明事件が起こり、未解決のままになっていた。
この事件に興味を引かれたセイディは現在の屋敷の持ち主であるアリス・ウェダインへ手紙を書き、連絡を待つ。その一方で自ら事件捜査を始めていた。
一方、ミステリ作家となっていたアリスにとって弟の行方不明の事件はすでに終わったことであり、彼女の手紙を無視していたのだが……。
70年前、果たして湖畔荘で何が起きたのか?
長い時を経て真実が明らかになるときがやってくる。
今年、最初 -
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ネタバレあるネグレクト事件関連の失策で謹慎処分を受けた女性刑事のセイディ。
彼女は祖父の住むコンウォールで謹慎処分期間を過ごすことに……。 だが、ランニングコースに打ち捨てれた状態の屋敷を発見する。
そこでは70年前に男児が行方不明になった事件現場出会った。
未解決のこの事件に興味を持ち、調べ始まるセイディであるのだが……。
下巻はすでに読み始めています。
私の好みの物語です♪
物語は過去と現在を交差させることで続いていくのですが、詳しい感想は下巻を読み終えてからUPしたいと思っています。
今はとにかく読んでいて楽しいです。謎ときもそうですが、この湖畔荘の歴史がとても興味深 -
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この作品を。
ネタバレなしで、面白さを伝えるって、めちゃくちゃ難しいと思うのですが。(でもレビュー読んでたら、ミステリーの手法として、ホントに上手く伝えている方がいて、そちらを読んで欲しい、笑)
そんなわけで、結末に関する言いたいことは、自分の読書メモにごそっと残しておいて、所感だけを。
マジで、私的には傑作でした。
とりあえず上巻終わりまで、もうこれ以上、セイディに何も暴いて欲しくなかったんですよね。
アンタ、やらかして謹慎中なんだから、時効になった失踪事件に首突っ込んでんなよ、と。
それくらい、コーンウォールの物語は、不思議の国のアリスの見る夢のような美しさと愛らしさがたっぷり込め -
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1933年 夏至祭の最中、屋敷から忽然と消えた男児失踪事件。
事件は未解決のままであり、その男児の姉であるアリスは現在(2003年)大御所ミステリー作家となっていた。
諸事情により謹慎、休暇中となった故郷でこの事件に自らの境遇を重ねて、調べることにした刑事セイディ
「事件」についての秘密を抱え、守り通そうとするアリス
そして「真相」の中で駆け抜けたアリスの母エリナ
アリス・エダウェイン 1933年
セイディ 2003年
アリス・エダウェイン 2003年
エリナ・ドシール 1911年
と、各年代を行き来しつつ謎が明かされていくのは圧巻…そして、ものすごく心にじんわり来る…良い話を読んだ -
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今まで出会った中で一番美しい本だった。
きらきらとした粒子のように溢れてくる言葉が、
脳内で麗しい躍動感を湛えた映画のようにうつり、
また光あふれる絵画のように映り込んでくる。
そこかしこに張り巡らされた布線を
一つ一つ丁寧に絡め取っていく心地よさはミステリーとしての読み応え充分。
それに加え、登場人物の細やかな心理描写は読み手の心に切に訴えかける。読者を物語に引き摺り込み、活字の中で踊る人物たちと共に風を感じさせ、光悦とさせ、悩ませる。
それとなんと言っても、ただただ文字を追うだけで、作品の映像が脳に入り込み心臓が苦しくなる程の緻密で美しい情景描写。
目の前にある言葉を目で追うだけで、 -
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母親が見知らぬ男を刺殺する場面を目撃した少女が大人になり、余命わずかとなった母親の過去をたどりながら事件の真相を探る。母親の青春期であった第二次世界大戦中のロンドンを舞台とした「秘密」が、少しずつ解き明かされていく。
過去と現在を往き来しながらゆったりと紡がれる物語には、毎度のことながら魅了された。早く真相を知りたいと急く思いと、古めいたロンドンで繰り広げられる独特な空気にいつまでも浸っていたい気持ちとが交錯する。
時代の流れに翻弄されながらも、空想癖のある少女たちの弾けるような瑞々しさ、哀しい運命と切ない余韻。秘密の内容は想像できたし、そんなに都合よく進むのかと思う場面もあるものの、古い時 -
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ネタバレいやあー。
過去と現在が切り替わりながら、スピード感がどんどん増してくる感じが、やっぱりイイわー。
母ドロシーの謎めいた過去。
幼き日、娘ローレルは、ドロシーに会いに来た見知らぬ男を、目にするや否やお気に入りのナイフで刺殺してしまうシーンを目撃する。
なぜ母は男を殺したのか?わだかまりを抱きながら、ローレルは有名女優になるのだけど、年月が経過し、ドロシーの最期が近くなったその時、母の謎を解き明かそうと動きはじめる。
死を前にしてという、パターン的には『忘れられた花園』を彷彿とさせるけど、やっぱりワクワク。
上巻では、ミセス・グウェンドリンとドロシーの掛け合いが楽しい。
このまま、偏屈婆さん -
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「『秘密の花園』、『嵐が丘』そして『レベッカ』に胸を躍らせたあなたに謎に満ちたもうひとつの極上の物語を。」
「ダフネ・デュ・モーリアの完璧なまでの後継者。」
とまあ、なんて扇情的な文句なのでしょう。
勢いで購入したは良いものの、時間に余裕が出来るまでは、と思って取っておいた上下巻。
読み始めたら、三人の女性たち、イライザ、ネル、カサンドラに魅了されっぱなしだった。
以下、核心ネタバレは避けていますが、割と詳しくあらすじと感想を載せているので、お気をつけて。
発端は、前途洋々だったネルの出生の秘密を、実の父だと信じ込んでいたヒューによって打ち明けられる所から始まる。
実はヒューの子で -
Posted by ブクログ
いやあ、楽しい読書でした。
子どものころ読んだイギリスのお話みたいな部分と、ハーレクインみたいな部分。
「秘密の花園」の作者、バーネット夫人もちゃんと出てきます。
推理小説として考えると物足りない。
ネルの正体は、割と簡単に想像がつきます。
けれどイライザの悲しいまでに切ないローズへの友情。或いは愛情。
本当の自分を知りたいというネルの強い欲求。
過去の後悔から自分を解き放つことのできないカサンドラ。
この3人の人生が年代を超えて複雑に織りなしていく物語なのですが、この巻ではもっぱらイライザの人生について。
自分の力で生きてきた少女時代のイライザが、母の実家であるマウントラチェット家に引