野村総一郎のレビュー一覧
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日本のうつ病治療における第一人者として知られている野村先生の著書。
読みやすいデザインとなっていて、イラストを交えながら、必要に応じて医学用語と共に、見開き2ページの読みきりで書かれています。
まず、うつ病の心に現れる症状と体に現れる症状が書かれています。網羅的に書かれているので、自身の症状を自覚するのに役立ちます。
また、日常的な気分の落ち込みは誰もが味わう中で、うつ病における落ち込みと何が違うのかも述べられており、参考になります。
うつ病の急性期からいかに回復していくかについても、本人目線で分かるようにまとめられています。また、「初めて精神科・心療内科へ行くことのハードルの高さ」や「薬 -
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悩みや不安の根本的な原因の一つに「いつも他人と比べてしまっている」があると著者は言っています。
確かに「同い年なのに、あの人は凄く活躍している。それなのに自分は・・・。」、「あの人はかっこよくて、仕事もできる。それなのに自分は・・・。」と他人と自分を比較し、悩み、不安を抱えている人は、いるのではないでしょうか。
そんな悩みに対して、著者は「ジャッジフリー」という考えを提案しています。
良い、悪いをジャッジすることを意識的にやめる。
自分にはない考えでした。
32の思考が書かれており、どれも優しく包み込んでくれるようなものでした。
確かに、ジャッジフリーを取り入れることができたら、傷つくこ -
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双極性障害に関する症状や原因など、一通りのことについて理解を深めることができます。
まさに躁状態になっている人に読んでもらうことは症状があり困難でしょうが、躁状態が落ち着いたきの患者さんや患者さんの家族などの周囲の人が理解を深めるためにとても良い一冊です。
病的な躁・うつと、そうではない気分の高まり・落ち込みを自己チェックする表もついていて、便利です。
この病気は、社会的・人間関係的な損失が大きく、患った人の周囲から人が離れてしまい厄介ですが、薬物療法などで治療は可能な病気です。
私自身、病気のことを知り、病気を受け入れたところ、うつ病だと思っていたときよりも生きやすくなりました(おそらく -
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これまで西洋医学でのアプローチでは納得しなかった患者さんに、老子の話をすると「なぜか腑に落ちた」という方が続出したとのこと。「お金がある」「顔がいい」「肩書きがある」といった「上下」「強弱」で物事を見る、つまりジャッジすることをやめる。それを「ジャッジフリー」の思考といい、そんな「ジャッジフリー」な老子の思考を自分の中にインストールすることで、
「しんどい」気持ちから解き放たれることをめざした
●他人が気になったら「鏡の思考」
がんばりすぎていたら「幽霊の思考」
人を妬ましく思ったら「足湯の思考」…32の思考を紹介
●しんどいときにくり返し見たくなる、ほっとするイラスト
「仕事がデキる」「仕事 -
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ネタバレ『 自分は何も残せていないと思ったら
ーーー昆布の思考
・・いい歳をして、「何者でもない」なんて、・・「自分の功績のなさ」を嘆いている人もいると思います。・・そんな時は「昆布」のことを考えてみてください。
善く行くものは轍迹(てつせき)なし 老子
ある昆布の職人さんの話、
「あ、昆布の味だ」と言われてしまうようでは、「いい仕事」とは言えません。 「なんかおいしいね」と言われてはじめて成功です。
まとめ・ほんとうに優れた生き方をしている人は、自分の跡に、何も残していかないものだ。 』
精神科医の野村総一郎さんの医訳(著者自身が「意訳」ならぬ「医訳」と表記