野村総一郎のレビュー一覧
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自分のメンタルの弱さや仕事の不出来さや、自分自身への不甲斐なさを抱えている人に読んで欲しい一冊です。
老子は学生時代に歴史で少し触れた程度しか知らなかったのですが、もっと早くこの考え方に出会いたかった、もっと早くこの本を読みたかったと強く思うくらい私の心を楽にしてくれる考え方でした。
書籍内では、比べることをやめる「ジャッジフリー」という言葉が各所に出てきます。
自分や他人への不満、それらは自分の中の色々な基準をもとに「ジャッジ」をしているから生まれるものだというのです。それで辛くなるのなら、ジャッジすることをやめればいい、やめる考え方はたくさんあるよとこの本に教えてもらいました。
日々 -
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元々、仏教に興味があり勉強していくうちに、仏教に似た思想の老子という人物に辿り着きました。中国から伝わった仏教にも似た老子の考えに興味を持ち、この本に出会いました。
この本は老子の教えを、精神科医の著者が分かりやすく解釈してくれています。老子の教えとは簡単にいうと人生を楽にしてくれる教訓。そんな教えを32項目に分けて解説してくれています。
32項目あった中で、どれにも共通する言葉がありそれは「ジャッジしない」という事です。
ジャッジしないとは、例えばあの人は自分より上だ、下だ。とか。こうであるべき、こうしなきゃ。とか。
ついつい日常の中で「ジャッジ」してしまう事に気付かされますが、 -
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自分の中では、ここ10ヶ月の中で1位と
言いきれる様な良本に巡り会えたような気持ち。
今の自分に全てがピッタリで、
素直に心に言葉と例えがマッチした。
ずーーーっと、頑張って頑張って、
誰にも負けない、自分にも負けないと、
ひたすらに努力努力努力し続けてきた人生で、
ここに来て、ポキッと折れて、
生きる意味を見失い、自己肯定感が下がり、
恐らく躁鬱病の様な症状が出ていたから、
本当にこの本に会えて良かった。
若いうちは、それは逃げだとか妥協だとか、
鬱なんて弱さだ、なんて言う側の人間だったけど、
自分がそうなったらいかに辛いことか
本当に過去の浅はかな自分に教えてあげたい。
この本は、暫 -
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ネタバレ45年間、延べ10万人以上の患者と向き合った精神科医が教える老子哲学。
精神医療の現場で、うつ病の患者に老子の言葉が刺さる経験をした著者が、「老子の言葉は心に効く」と考えた。精神療法では、認知行動療法、対人関係療法などの西欧由来の技法がメジャーであるが、西欧由来であるが故に「東洋の価値観や思想」に基づく日本人には適応しにくいと感じるケースもあるとのこと。このため、意義や効果が証明されている西欧由来の医療技法にも、やはり「日本らしいカスタマイズ」や「東洋思想に見合ったアプローチ」というものが必要。そうしたアプローチの一つとして老子哲学が期待できると著者は説く。
そもそも老子とは古代中国の春秋戦国 -
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ネタバレ「元気なときの孔子、いまいちなときの老子」
うつ病で悩む患者さんを診察してきた精神科医の立場から書かれた本。
多くの人が抱く悩みや不安に対しての治療の一つとして、老子の教えを取り入れており、著者の解釈も含めてわかりやすく紹介されている。
特に、気持ちが落ち込む大きな理由の一つとして「いつも他人と比べてしまっている」ことを挙げていて、これには非常に共感した。
自身、SNSで友人のキラキラした日常をみて、「それに比べて自分は味気ない毎日だ…」となったり、
職場で能力があり活躍する同僚をみて、「自分は役に立ててない…」と感じることもある。
こういった感情に対し、著者は老子の教えを引用して、「ジ -
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ネタバレちょうど『グランド・ブダペスト・ホテル』を観る数日前から読み始めて、観終えた後に読み終えた、というのもあり何となくこのとぼけた雰囲気を身にまといつつ確信を付いてくる、という意味で本日はすごく良い気持ちで眠れそうな読後感。
著者は医学の立場から分かりやすい症例を紹介しつつ、専門的な話は別枠でかみ砕いて説明しており(しかも専門家から見ると多少違うニュアンスかもしれないがあえて、とのこと)、信頼できる印象の先生である。
とはいえ内容は普通。この手の書籍を好んで読む私のような人たちには新しい発見はないと思います。初版1998年と古いので(しかし読んだのは2003年第8刷&改訂なし版なので名著と言え