野村総一郎のレビュー一覧
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つい比べてしまう思考に陥っていた時に、この本に出会いました。
環境によって、評価や価値はコロコロ変わるものという言葉に救われました。大切なのは他人からの評価ではないなと。自分自身がどう行動するかが重要だと心に刻みました。
『何も返ってこなくても、気持ちや行為自体が素敵なこと』
『「尽くしてあげた」ということ自体、十分にすばらしいこと』
『本当に強い人というのは、辛い境遇にあるときでも、どんなに落ちぶれていても、自分を見失うことなく、自然のままに生きていける人』
『知っていることでも「知らない」と言っておくくらいでちょうどいい』
自分にも他人にもジャッジフリーで生きていきたいと思いま -
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孔子が「どんどん向上しましょう」と上向きな思想に対し、老子は「降りていく人生のススメ」ではないだろうか。その二つの相反する考えには優劣はないと著者は「ジャッジフリー」というキーワードにして伝えている。
「比べる」という行為は生きづらさを生む原因になる。学歴、容姿、収入、能力… 比べたくなるのは人間らしさかもしれないが、心が病んでしまう。「上善如水」という有名な言葉がある。水のように柔軟に形を変えるしなやかさがあり、どこにでもあることができるような在り方がとても善いと思えた。
著者はうつ病の専門家だが、多くの人達に通ずる生きやすい生き方を、老子の思想を取り入れながら「モノ」に例えて伝えてくれてい -
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ネタバレつい、ネガティブな思考になってしまう方におすすめです。
「ジャッジフリー」という考え方。誰でも、誰かと比較したり、順位をつけたりしてしまいます。でも、それは状況が変われば変化してしまうこと、つまり相対的な価値だから意味がないとのこと。
その通り! だけど、つい、順位や勝ち負けに目が向いてしまうのが人間です。
ものごとの「結果」は、一瞬だけのもの。「過程」に費やした時間と経験は、結果以上の財産だと、私は思います。
自分にない考え方だなと思った部分は
「低いところに自分がいる、ということは、自分がいればそれだけで人を安心させる価値がある」
というところです。
なるほど! そのように考える -
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通信技術の発達やSNSなどの影響により、現代人の私たちは、いつもどこかで他人と比べてしまい、勝ち負けや優劣、幸不幸などといった他人と自分の関係性に悩み、不安を感じている。
こういった悩みに対して有効だというのが、古代中国の思想家、老子(ろうし)のジャッジフリーの考えだとこの本で紹介されている。
ジャッジフリーとは、何が正しいのかを決めること(ジャッジ)を意識的にやめること。老子は、
・自分は弱いという劣等意識は単なる思い込み
・自分は損をしているという被害者意識は多くを望まなくていい
と説明している。
自分にとって印象に残ったパートは、自分の人生はいつも運が悪くて、必死に頑張ってきたけど努 -
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ネタバレ[ 内容 ]
本書では、最近増えている八つの特徴的なケースを解説しながら、その背後に見える「現代」という時代を、温かくユーモアあふれるタッチで綴る。
[ 目次 ]
第1章 パニック・イン・中央線特別快速
第2章 うつ・ウツ・鬱
第3章 耐える母
第4章 災難の後遺症
第5章 過食の盛典
第6章 偉大な父の息子
第7章 境目にいる人達
第8章 濡れ落ち葉を踏みしめて
終章 「心の悩み外来」から見た現代
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ -
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[ 内容 ]
脳のしくみが徐々に解明され、治療薬の開発が進み、診断機器も発達した。
いま、精神科の力は確実に向上している。
薬は有効か?
カウンセリングは?
第一線の医師が解説する。
[ 目次 ]
第1章 精神障害とは何なのか(精神障害イメージの矛盾 人類は精神障害をどう考えてきたか-神話の中の精神障害 ほか)
第2章 精神科の診断を巡って(異常と正常 精神科診断の問題点 ほか)
第3章 精神科の病気(統合失調症 うつ病(気分障害) ほか)
第4章 精神科にどうかかる(日本の精神科はどんなレベルか 民間の精神病院が多い理由 ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ -
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悩める人が陥りやすい「4つの心的傾向」
ちなみに、これはうつ病の心理特性を表したものです。
①自分は弱い=劣等意識
②自分は損をしている=被害者意識
③自分は完璧であるべきだがむずかしい=I完璧主義
④自分のペースにこだわる=執着主義
人に勝つ人というのは力(権力、経済力、腕力)がある。
しかし、本当に強いのは「自分の弱さに勝つ人」だ。
知ったかぶりは結局ボロが出る。
知っていても「知らない」と言うのが謙虚な人間である。
だいたい知っていると言っても、どのレベルで知っているのか怪しいものだ。
ここは「知らない」とするのがよい。
まして知らないのに「知っている」と言えば
災難がもたらされ