アンディ ウィアーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ不運な事故で火星に独り取り残されてしまった男のサバイバル譚。あとは、この設定から想像される通りです。
本作の設定上、生存と脱出がストーリーの軸でありゴールとなることが明確なので、そういう意味では裏切りも無いストレートな物語です。
読者としては安心して(?)、主人公の科学的知識と知恵を総動員してサバイバルする姿を楽しめます。
ただストレートなだけに、後半はちょっとダレちゃった感があるかな。
物語の構造的にもより複雑で最後まで何が起きるのか分からなかった、同著者の後の作「プロジェクト・ヘイルメアリー」と比べて物足りない感じがしちゃったのは、読む順番が悪いですね。 -
Posted by ブクログ
「火星の人」「プロジェクトヘイルメアリー」を書いたアンディウィアーのSF作品ということで、面白さはお墨付き。
今回の舞台は月に人間が住めるようになり、その施設が「アルテミス」と呼ばれるもの。地球からの観光客を受け入れ、高級リゾート施設もあれば、作業員クラスが暮らす施設もあり。こんな狭い施設の中にも格差があるのか、と地球の縮図を感じられる舞台設計。
主人公はそんな低層施設で暮らす女の子。ただし、清廉な印象は全くなく、地球からの密貿易で小銭を稼ぐ小悪党。言葉遣いも汚いし、清潔感もない。ただし、親譲りの物理の知識はとんでもなくらいにあって、どんなピンチも切り抜ける機転と度胸もある。たくましさは主 -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者:アンディ・ウィアー 原題:The Martian
発売日:アメリカ:2011年(日本:2014年)
ジャンル:SF
2011年アメリカ(2014年日本)発売のアンディ・ウィアーによるSF小説。
2015年にはリドリー・スコット監督、マット・デイモン主演『オデッセイ』として映画化され世界中で大ヒットしています。
火星探査ミッションに参加した植物学者のマーク・ワトニーは、嵐によってチームとはぐれ、火星に一人取り残されてしまいます。彼は限られた資源と自身の知識を駆使して、地球との交信を試みながら、次の探査隊が到着するまで生き延びようとします。
一方、NASAは彼の生存を確認し、救出作戦を -
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白かった…!これぞエンタメ小説…!
あまり難しいことを考えずに、頭を空っぽにしてワクワクしながら楽しめる感じが好き。
私が前述した「難しいこと」が何を指しているのかというと、人の繊細で複雑な感情の機微を感じること、行間を読みとって言葉の残り香を感じ取ること、著者が提示する新たな価値観に対して自らの考えを問うこと、、等である。
この本には物理的な意味での「難しいこと」がたくさん描かれているので、それを読みにくい、と感じる人はいるかもしれない。
ただ、複雑な数学や化学、物語に出てくる部材の構造など、そこまで細かな内容を完璧に理解できなくても、「つまり今主人公のワトニーはこうい