アンディ ウィアーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
下巻は、主人公(たち)へ次々と降りかかる困難にどう立ち向かうか、主人公の記憶回復とともに明かされるミッション出発までの事実、そして肝心の結末が読みどころでしょう。興味が尽きません。
環境問題、種の保存や他との共存、自己犠牲の道義問題などの他、読み手の知的欲求を最後までくすぐる展開と構成は見事でした。様々な要素を散りばめた壮大な物語は、読み応えたっぷりでした。
そもそもヘイル・メアリー(アヴェ・マリア)は聖母マリアに捧げる祈り。でもアメフトでは、試合終了間際に劣勢チームが勝運を賭して投げる超ロングパスをヘイル・メアリー(パス)と呼ぶそう。成功率が超低く、やけくそで神頼みだからなんですね -
Posted by ブクログ
恒星に”感染”するアストロファージに太陽が感染。数十年後には10%以上光量が減少し、地球は氷河期よりも寒冷化し人類は存亡の危機に。近隣恒星系の調査の結果、8光年以内の恒星はことごとくアストロファージに感染していることが判明するが、クジラ座タウ星は唯一感染していなかった。その秘密を探るため、12光年先のタウ星系の調査「プロジェクト・ヘイル・メアリー」が発動される。宇宙船ヘイル・メアリー号の乗員グレースはタウ星系到着後に人口冬眠から覚醒し、アストロファージの調査を開始するが…
主人公グレースが覚醒して、次第に過去の記憶を取り戻す過程を詳細に描くことで、本作品の背景が理解できるようになっています。 -
Posted by ブクログ
記憶が無い状況から始まり、どんどん記憶を取り戻していきながら展開するストーリーが面白すぎる。
とんでも無い事実が次々判明していくので読み進める手が止まらなくなった。
主人公がかなり愉快な性格してて面白い。特に端々の台詞が、センスのあるしょうもなさでつい笑ってしまう。
それが物語の深刻さを良い感じに緩和していて助かる。かなり絶望的というか、死が常に存在している状況下なのに、気持ちが暗くなりすぎずに読めた。
コンピューターとの会話で、ふざけた台詞のあと何事もなかったかのような態度に戻るシーンが特に面白くて好き。
SFらしく専門的な用語や知識を問われる内容がふんだんにあって、正直「何を言っている -
Posted by ブクログ
プロジェクトヘイルメアリー。
最後まで読むまでどのような展開になるかわかるないドキドキ感が最高でした。
胸を打たれるとはこのことかと。
上は出会い、そして記憶を辿るのがメインテーマであったところから
下は友情、愛、故郷を想う気持ち。科学者であるグレースがどんどん感情に支配されて人間味が出るSF作品といったらいいのか。その人間味?異星人味?を引き出してくれた親友ロッキーの内面がどこか暖かくて青春ドラマに出てくる悪ガキ感も出てて、、
普段絶対交わることの無い異星人が自分(読者)にとっては難しい科学や宇宙学を通して解像度が上がり、ここまでハートフルな作品に仕上がるのに感動を覚えました。
映画公開が決 -
Posted by ブクログ
100ページほど読んだところで、「あ、これは一気に最後まで全部読まないと失礼なやつだ」と察する。
10時間弱くらいで上下巻を読み切る。
絶望的な環境に、やや幼児性の残る、でも人間味があり好奇心旺盛な博識の主人公を配置するだけで業界屈指の極上SFエンターテインメントを作り上げる。
「火星の人」から続くアンディ・ウィアーのお家芸とも言える作品。
エンターテインメントだもんで、プロットがすべて。だもんでどの場面を切り取って語ってしまってもネタバレ興ざめになると思うので、シーンについては触れないでおく。
さすがだなあと思うのは、設定の根幹をなす科学技術の部分。ハードSFに分類されるくらいの科学的知識